◆~レッドディザイア~幸せの青い鳥は自分のすぐそばにいる ジャパンカップ
◆『幸せの青い鳥は自分のすぐそばにいる』◆
メーテルリンクの「青い鳥」
チルチルとミチルは幸せの青い鳥を探しに行く。
しかし何度青い鳥をつかまえて連れて帰ってきても
青かった鳥はなぜか灰色の鳥になってしまう。
疲れ果てたチルチルとミチルがふと自分の家で
昔から飼っていた鳥を見ると
その色は青色に変っていた。
外部環境の変化は、人を永続的には幸せにしない。
鳥の色が変わるのは
環境の変化はいつか飽きてしまうことのメタファーであり
幸せは今、自分のそばにあるものの価値を知ることの中にある。
10R 第29回 ジャパンカップ(GI)
1着 ウオッカ
2着 オウケンブルースリ
3着 レッドディザイア
~病室~ オウケン療養中
レッドディザイア
「やっほ~♪オウケンくん、元気~?」
オウケンブルースリ
「なんだ、レッドかよ。元気なわけないだろー見りゃわかんだろうが」
レッドディザイア
「なぁに~子供の頃からの幼なじみが
せっかくお見舞いにきてやったってゆうのに~。
オウケンくん、ケンカしたんだって?めずらしいね。
どうしてケンカなんかしたわけ?嫌いでしょ?暴力」
オウケンブルースリ
「うるせーなー。おまえもう帰れよー。俺はケガしてんだよ」
レッドディザイア
「もしかして誰かを守るためだったとか~?
オウケンくんがケンカするのって昔からそういう時だけだったしさ~」
オウケンブルースリ
「別に。あの黒人5人がムカついたからやっただけだ」
レッドディザイア
「もしかしてもしかして~、ウオッカさんのためとか~?」
オウケンブルースリ
「な、なななに言ってんだよ。バカかおまえはー」
レッドディザイア
「・・・・・・・」
オウケンブルースリ
「・・・・まあ、そういう理由もあるかもな・・」
レッドディザイア
「・・・そ、そうだよね~ウオッカさん超キレイだし強いし
オウケンくんが恋するのもわかるよ~。
じ、じゃあ私はもう帰るね。
キットカット持ってきたから食べて~。
きっと勝つ!ってか~。じゃね♪」
バタン
レッドディザイア
「オウケンくん・・・泣」
~病室~ オウケン引き続き療養中
ウオッカ
コンコン「オウケンくん、大丈夫?」
オウケンブルースリ
「ウウウウオッカさん!鼻出血の方は大丈夫なんですか?」
ウオッカ
「ええ、おかげさまでもう大丈夫よ。
それよりオウケンくん、外国馬とケンカしたって・・」
オウケンブルースリ
「あはは、いやー肩が当たった当たらないでモメちゃいまして~。
ご心配かけてすみません!」
ウオッカ
「・・・聞いたんだけど、あの黒人5頭、最初私の病室に来たって・・」
オウケンブルースリ
「う・・・・・」
ウオッカ
「・・・オウケンくん、私のために・・・
ごめんなさい。痛い思いをさせてしまって 涙」
オウケンブルースリ
「い、いやいやいいんですよ~ウオッカさん、
僕はウオッカさんを傷つけようとする奴は
自分の身がどうなろうと許しませんから!」
ウオッカ
「オウケンくん・・ありがとう。あなたは優しい人ね」
オウケンブルースリ
ドキドキドキ「ウ、ウオッカさん・・ボク前からウオッカさんのことが・・・」
ウオッカ
「・・・・・」
オウケンブルースリ
「すすすすす・・好きですっ!ウオッカさん!!」
ウオッカ
「・・・オウケンくん、ありがとう。とても嬉しく思うわ。
・・・でも私・・・・・・・好きな人がいる・・・」
オウケンブルースリ放心状態
「・・・そっ、そりゃそうですよねー!
ウオッカさんの心を奪うなんてきっとスゲー素敵な人なんでしょうね!
ボ、ボクちょっとランニングしてきますね!!」
オウケンは走った。
あふれ出る涙をぬぐいもせずに。
♪さよならだけの人生に
ほほえみを無くした時
さよならだけの人生に
振り向けばおまえがいた
(引用:堀内孝雄)
オウケンブルースリ 河川敷で号泣
「ハアハア・・うぐっ・・ウオッカさん・・・泣」
謎の歌声が聞こえる・・・
「♪さよならだけの人生に、優しさが壊れたとき
さよならだけの人生に、振り向けばおまえがいた~♪」
オウケンブルースリ
「?だれだ・・?」
レッドディザイア
「・・・よっ♪ オウケンくん。この歌、好きだったでしょ?
・・・カ、カラオケでも行ってパーッと発散しよっか!」
オウケンブルースリ
「・・・・・涙」
レッドディザイア
「・・・・ね? 涙」
レッドディザイアは、強くオウケンを抱きしめた
完