◆アパパネ◆禍福はあざなえる縄のごとし第2話 阪神ジュベナイルフィリーズ
◆『禍福はあざなえる縄のごとし 第2話』◆
11R 第61回 阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)
1着 アパパネ
2着 アニメイトバイオ
3着 ベストクルーズ
4着 ラナンキュラス
5着 シンメイフジ(1番人気)
6着 タガノエリザベート
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■前回までのあらすじ■
シンメイは不器用で何をやってもトロくさいので
タガノエリザベートらにイジメられていた。
そこをアパパネが助けて
色々話を聞く中で、シンメイの得意なことを
見つけてあげようと考えた。
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~引き続き 大きな木の下にて 2頭~
アパパネ
「そうだ!シンメイちゃんさー、かけっこなんてどうかな?」
シンメイフジ
「かけっこ・・?」
アパパネ
「そう。シンメイちゃんは細かい作業より
運動神経があるかもしれないじゃん!」
シンメイフジ
「でもあたし、ビニールプールで転倒するくらい
どんくさいから・・・」
アパパネ
「シンメイちゃんの筋肉は瞬発力がある感じだもん。
プール関係ないよ! ちょっと走ってみよ?
あたしも走るのは自信あるんだよ~」
シンメイフジ
「アパパちゃんには到底勝てないと思うけど
楽しそうだから、ちょっとやってみよっかな」
アパパネ
「よーし。じゃああっちの木の下まで競争ね!
よーーいドン!」
(でもちょっと手加減してあげようっと)
シンメイフジ
「よーし、スタート~!走ってみるよ~!」
アパパネ
「そうそう上手に走れてるじゃん!
(そろそろ追いついて同時にゴールするかな)
シンメイフジ
「あははーー走るのって楽しいね~~♪」
アパパネ
(? 追いつけない・・・?)
シンメイフジ
「うわーい!ゴーール!
アパパちゃん手加減してくれてありがとね!
走るのが好きになりそうだよー」
アパパネ
(・・・こ、この子は・・・)
タガノエリザベート
「うるさいんだよ、あんたら。静かにしろよ」
シンメイフジ
「ご、ごめんなさい・・・」
ラナンキュラス
「アパパちゃん、シンメイなんかに負けてんの?だっさ~」
アパパネ
「ラナンちゃんも走ってみなよ。楽しいよ?」
ラナンキュラス
「危ないからあんまり走っちゃだめってママ(ファレノプシス)に
言われてんだけど・・・」
ベストクルーズ
「走ろうよ、ラナン。シンメイなんかに負けるわけないしさ♪」
タガノエリザベート
「よし!じゃああんたら3頭で競争しな。あの壁までだ。
よーいドン!よし行け、ラナン、クルーズ!」
シンメイフジ
「あ・・・まだスタートの準備ができてないのに・・・」
アパパネ
「ずるいよ!エリザベート!こんなの競争になってない!」
タガノエリザベート
「ははっ。シンメイは後ろを走るのがお似合いだか・・・・・ん?」
アパパネ
「!!!」
タガノエリザベート
「・・・大外から・・・一気に・・」
シンメイフジ
「ゴーール!!!やたー!勝ったよー!アパパちゃん!」
アパパネ
「あ、す、すごいよ!シンメイちゃん!」
(・・・・スタートで3馬身の出遅れにも関わらず
この短い距離で差し切りだって?)
タガノエリザベート
(・・・抜きにかかるときのあの迫力はなんだ?)
シンメイフジ
「いやー走るのって楽しいねえ!ありがとうアパパちゃん!」
タガノエリザベート
「あんた調子乗ってんじゃないよ。
次はあたしが相手だ」
シンメイフジ
「えぇ~~?」
アパパネ
(エリザベートの瞬発力は現段階では群を抜いている・・。
まともに走れば、あたしより速いかも。。
せっかくシンメイが好きなこと見つけたのに自信をなくしてしまうかも。。
どうする?やらせるべきか?)
タガノエリザベート
「あんたに断る権利はないんだよ。スタートにつきな」
シンメイフジ
「う・・うん・・・」
つづく
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