◆成功をおさめた時、人は大きな危険に出会う◆ローズキングダム 朝日杯フューチュリティステークス


◆『成功をおさめた時、人は大きな危険に出会う』◆





どんなに意識していても

努力して結果が出たあとというのは

どこかに慢心が生じている。


努力した。結果が出た。これに油断することなく

これからも同じように努力していこう。。。

と、思っていても、実はベクトルが

微妙にズレていることに気づかないことがある。


うまくいった後こそ、細心の分析と

心構えを再認識する必要があるだろう。












11R 第61回 朝日杯フューチュリティステークス(GI)




1着 ローズキングダム
2着 エイシンアポロン
3着 ダイワバーバリアン

      :
14着 トーセンファントム





    ~朝日杯 レース数日後~






トーセンファントム
「おーっす、キングダム♪」


ローズキングダム
「おお、ファントム。もう気分転換はできたのか?
 なんか機嫌いいけど。
 あれ?その子は?」


トーセンファントム
「ふふふ。すまんなキングダム。
 傷心のオレの心を癒してくれたのは
 何を隠そう彼女の優しいことばだったんだ・・・」


ラナンキュラス
「こんにちは」


ローズキングダム
「な・・・なんだと・・・」


トーセンファントム
「ふふふ。オレの心はズタズタだった。。。
 もう生きる意味さえ見つけられなかった。
 そんなとき彼女と出会った。
 彼女は言ったよ。
 ”あなたはあなただけのキングになればいいのよ” とね」


ローズキングダム
「そ、そうだったのか。なんか微妙にオレの名ゼリフが
 パクられてる気もしないでもないんだが・・・。
 よ、よかったじゃないか・・・」


トーセンファントム
「オレはわかったよ。今まで地位や名誉のために
 走ってきたけど、本当に大切なものは何なのかがさ。
 な、ラナン」


ラナンキュラス
「うふ。  はぁと」



ローズキングダム
「・・・・・ま、まあオレはもはやキングになってしまったからな
 ファンや関係者の期待もあるから
 異性関係のトラブルはご法度なんでね。。。
 成功したときこそが最大のピンチだという事を
 常に心に刻んで向上していかねばなるまい」


トーセンファントム
「まあがんばってくれキングダム。
 俺たちはこれからちょっとメシでも食ってくるよ。
 じゃあなーキングダム」


ラナンキュラス
「うふ。失礼しまぁーす  はぁと」







ローズキングダム
「・・・・・・・・。
 こ、こんなことがあっていいのか・・?
 キングのオレ様に、彼女がいないというのに・・・。
 いや、まて。オレはキングだ。
 声をかければ女のひとりやふたりやさんにん・・・
 お、ちょうどあそこに若い女性が・・・
 こここ、声をかけてみよう・・・ ドキドキ」



ローズキングダム
「あ、あの・・すすすみません・・・」


ジュエルオブナイル
「はい?」


ローズキングダム
「あ、あのボク・・キングなんですけど。
 知ってるでしょ?こないだのさあ~」


ジュエルオブナイル
「あ!」


ローズキングダム
「気づいた~? そうそうあのレースの覇者だよ~。
 でさー、もしよかったら、キングとこれから
 食事でもどうかなあ。
 キミも友達に自慢できると思うよ~。
 私のカレ、キングなの~ ってさ」


ジュエルオブナイル
「あ、ごめんなさい。ちょっと忙しいんで
 違う子に声かけてください。じゃ」





ローズキングダム
「・・・・・キ、キング・・・」








         完

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