◆第三話:悪口を言われるのは当たり前のことだ◆オウケンブルースリ 有馬記念(GI)


◆『悪口を言われるのは当たり前のことだ』◆







人から批判されたり悪く言われるのはショックなことだ。

見当違いな批判であっても

その言葉は自分の心に黒く残ってしまう。不快。


でも何か行動を起こす限り

人から批判されるのは仕方がない。

DNAには悪口の快感がインプットされているという説もある。


全員に称賛されることはあり得ない。

だから批判されて当たり前。

ぐらいの気持ちでいた方がいい。









10R 第54回 有馬記念(GI)



1着 ドリームジャーニー
2着 ブエナビスタ(牝3 1人気)
3着 エアシェイディ






    ~ブエナビスタ札幌記念で2着に敗れた後~





その他の3歳牝馬の集団
「クック。札幌の短い直線であんなに後ろにいちゃあねえ。
 届くわけないって。ププッ。
 大体さあ、凱旋門賞とか大風呂敷もいいとこでしょ~。
 目立ちすぎなのよね~あの子~」



ブエナビスタ聞いてしまう
(?! 私の話してる・・・・?)




その他の3歳牝馬の集団
「なんかマジメでさあ。いつも一人で練習してるよ~。
 私はあんたらとは違うよみたいなオーラっつうの?
 やめてほしいよね~」





    悪口を言われるのは慣れてる。
    行動を起こす者は、いつでも批判されるものだ。
    別に気にしない。言いたければ言えばいい・・・。





オウケンブルースリ
「おい、おまえら」


その他の3歳牝馬の集団
「オ、オウケンさん・・・・」


オウケンブルースリ
「さっきから聞いてっと、なんかなあー
 あんま気分いいもんじゃあねえな。
 がんばってる奴に向かってさあ、冷笑すんなよ」


その他の3歳牝馬の集団
「そ、それはそうなんですけど。。。
 でもブエナって調子に乗ってません?
 オウケンさんもそう思いませんか? 冷笑」



オウケンブルースリ
「思いませんね。遊びたい気持ちも
 怠けたい気持ちもガマンして頑張ってる奴の
 どこが調子に乗ってんだ?
 別におまえらの心を改心させようなんて思ってねえけどな。
 オレは金八先生じゃないからな。
 いいかぁ~おまえらぁ~”人”という字はぁ~~」



その他の3歳牝馬の集団
「なんか金八のモノマネ始まったよ。失笑
 わけわかんねえからいこうぜ。さぶっ」



オウケンブルースリ
「あれ?似てない?
 ・・・・くれ~なずむ~まちのぉ~♪」






ブエナビスタ
「・・・・オウケンさん・・・ 涙」






    別に私を特別扱いして言ったセリフじゃないことはわかってる。
    オウケンさんは、きっと誰にでも同じように
    優しいことを言える人なんだろう。
    でも私にとっては、なにより嬉しかったんだ。。。







レッドディザイア
「おーっす!ブエナちゃーん!
 札幌記念おしかったねーー!
 もうちょーっとだったのにね!!
 でも負けて強し!タヤスツヨシだったよ!」


ブエナビスタ
「・・・うん・・・でも負けは負けだから・・・」


レッドディザイア
「あーやっぱ元気ないなあ~。
 ツルマルツヨシの方がよかったかな?」





    ・・・・ねえレッド・・・





レッドディザイア
「トップオブツヨシなんてどう?
 マニアックすぎだよっ!
 って自分でつっこんじゃったよっ!」






    ・・・・ねえ、レッド。。。
    あたしにオウケンさん、ゆずってよ・・・





レッドディザイア
「カネトシツヨシオーとか!!
 ”負けて強し”と、かかってないよっ!!
 だめでしゅかぁ~~?」





    あなたはお友達もたくさんいるし
    男の子にもモテるし人気者でしょ?
    それなのにオウケンさんまで持っていくなんてズルいよ。。。
    ねえ、そうでしょ?・・・レッド・・・




レッドディザイア
「・・・・! ブエナちゃん・・・なんで泣いてるの・・?」


ブエナビスタ
「あ・・・ご、ごめんね・・なんでもないの・・」


レッドディザイア
「あ、あたしのギャグがさぶすぎて泣けてきちゃったの? 泣
 ご、ごめんね、ブエナちゃん・・・・」


ブエナビスタ
「ち、違うの。ごめん。今日は帰るね」


レッドディザイア
「ブエナちゃん・・・」






      つづく




■読者の皆様、明けましておめでとうございます。
 2010年も始まりましたね。
 今年はさらにおもしろい記事が書けるよう
 精進していきたいと思いますので
 宜しくご愛顧のほどお願い致します。


         高山

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