◆エイシンフラッシュ◆神様が好きな人間の行動のひとつが掃除である 京成杯(G3)
◆『神様が好きな人間の行動のひとつが掃除である』◆
掃除は面倒くさい。
取りかかるまでが面倒だ。
でも取りかかってみると意外と楽しい。
掃除で金運がよくなるとかいう説には
バイアスがかかっているように思うが
しかし掃除した後は気分がいい。
金運は定かではないが
心は磨かれるのだろう。
11R 第50回 京成杯(G3)
1着 エイシンフラッシュ
2着 アドマイヤテンクウ
3着 レッドスパークル
ヴィクトワールピサ
「さて、クラシックへ向けてオレのライバルは現れるかな?
競馬っつうのはライバルがいないと盛り上がらんからな」
ローズキングダム
「まったくだ。じゃあ今日は一緒に観戦するか?ヴィクトワールくん」
ヴィクトワールピサ
「む。キングダム・・・。
オレはおまえみたいに女にヘラヘラしてる奴は好かん。
あっちへ行け」
ローズキングダム
「あれれ。嫌われてるなー。
オレはヴィクトワールのことは認めてるんだぜ?
今んとこライバル候補の一番手かなー」
ヴィクトワールピサ
「なんだその余裕たっぷりの態度は。怒
おまえ1回勝ったくらいで上から見てんじゃねえぞ。
しかもデビュー戦なんかもう参考にならん」
ローズキングダム
「まあなー。ラジオNIKKEI杯の差し切りは
なかなかよかったよ。けど、まだあれでは
オレに勝つことはできないかなー ふふん」
ヴィクトワールピサ
「勝手に言ってろタコ。
ん?こんなところに空き缶が・・・。
まったく一部のファンはマナーが悪いな。
キングダム、ちょっと空き缶捨ててくるから
この場所とっといてくれ」
ローズキングダム
「ん?ああ。いいよ。
なんだアイツ、でっかい体してキレイ好きだったのか。意外だ」
ローズキングダム
「ヴィクトワール遅いなー。
そろそろレースが始まるぞ?なにしてんだ?」
ヴィクトワールピサ
「スマンスマン、遅くなって。
いや空き缶を捨てに行ったら、歩くそばから
ゴミが次々に発見されてな、いちいち拾って歩いてたら
いつの間にやら競馬場の外に出ててな?
なんだこりゃーここはどこだーみたいな?
でも掃除は気持ちがいいよな!!はっはっは!」
ローズキングダム
「・・・・・・ん?ごめん全然聞いてなかった 笑
で、なんだって?」
ヴィクトワールピサ
「・・・もういい。やはりオマエとは合わん 怒」
ローズキングダム
「怒るなよー。もう発走時間だぞ。さてどうなるか」
ヴィクトワールピサ
「スタートしたか。む、テンクウがハナに行くのか?
これは意外だ。ログはどうすんのかな?」
ローズキングダム
「・・・・・・」
ヴィクトワールピサ
「テンクウは譲らないようだな。
これはレース前からの作戦っぽくね?」
ローズキングダム
「・・・・・・え?ごめん、全然聞いてなかった 笑」
ヴィクトワールピサ
「・・・・・・(イラッ)」
ローズキングダム
「エイシンは3番手ガッチリか。
いつでも抜け出せるという自信アリアリだよな?」
ヴィクトワールピサ
「うむ。テンクウをつぶせば勝てるという計算だよな?」
ローズキングダム
「・・・・・・」
ヴィクトワールピサ
「おまえは違う見方か?」
ローズキングダム
「・・・・・・ん?なんか言った?ごめん聞いてなかった 笑」
ヴィクトワールピサ
「お、お、おたくが振ってきた話でしたよね? 怒
ボク、それに答えましたよね?
それをなんで聞いてないんですか? 怒
ありえませんよね? 怒」
ローズキングダム
「おおーーーこれは一騎打ちになりそうだぜ?ヴィクトワール!」
ヴィクトワールピサ
「い、い、い、今その話してませんよね!! 怒」
ローズキングダム
「おわー!差し返した!すげーテンクウ!」
ヴィクトワールピサ
「大体おまえはいつもそうやってヘラヘラと・・・ 怒」
ローズキングダム
「おおーー!!どっちだーー!!
わずかにエイシンだな!
いいレースだったな、ヴィクトワール!!」
ヴィクトワールピサ
「はっ!!!・・・・全然見てなかった・・・涙
わざわざ競馬場に来たのに、どうしてこうなるんだ 泣」
ローズキングダム
「ま、まあまあ! 汗
オレ、エイシンの単勝買ってたからさ
これでメシでも行くか? 何が好き?」
ヴィクトワールピサ
「む・・・。オレはラーメンが好きだけど
でも、おまえに合わせるよ 照
お、おまえも意外といいヤツだったんだな 照
オレちょっと誤解してたのかな 照
オレ達って意外と、と、友達になれたりしてな 照照」
ローズキングダム
「・・・・・・・・・」
ヴィクトワールピサ
「・・・・・あ、と、友達ってのは無理か! 汗
ラ、ライバルだもんな!! 汗汗
そういう意味での沈黙か? 汗」
ローズキングダム
「・・・・・・・はっ!!き、聞いてなかった 笑
い、今なんか言ったか? 笑」
ヴィクトワールピサ
「・・・ムカつきを通り越して、もはや何も感じない・・・(放心)」
完