◆マツリダゴッホ◆日経新春杯 愛はギブアンドテイクではない
◆『愛はギブアンドテイクではない』◆
なぜその人を愛しているのですか?
給料をもってきてくれるから。
物を買ってくれるから。
私を愛してくれるから。
私を大切にしてくれるから。
前提条件ありきの愛はとても多い。
しかし誤解を恐れずに言えば
愛と言うのは前提条件ゼロの時にしか存在せず
たとえ感謝もなにもされなくても
その人が自分を愛してくれなくても
ただ与えるだけのものである。
純粋な愛はとてつもなく難しい。
11R 第57回 日経新春杯(G2)
1着 メイショウベルーガ(牝5)
2着 トップカミング(牡4)
3着 レッドアゲート(牝5)
ドリームジャーニー
「じゃあ一緒に食事に行こうか。ベルちゃん」
メイショウベルーガ
「嬉しいですぅ~~♪
でもでもぉ~~あたし今日もちあわせがなくてぇ~ 泣」
ドリームジャーニー
「いいっていいってそんなの。
男性陣がもつからさ! ねっ?ゴッホさん?」
マツリダゴッホ
「・・・・・財布には120円しか入ってマツリダ」
ドリームジャーニー
「な、なんで出かけるのに120円しか持ってこないんすか 怒」
マツリダゴッホ
「街頭でアフリカの恵まれない人への募金をやってて
札を全部入れてしもーたマツリダ」
ドリームジャーニー
「ダ、ダメっすよ 汗
募金ってゆうのは自分の余裕の範囲内でやるものでしょう?
恵まれない子を助けても、自分が不幸になっちゃ意味ないっすよ」
マツリダゴッホ
「そうだけどマツリダ・・・」
ドリームジャーニー
「それに募金された側だって、そのお金はゴッホさんからの
お金だということはわからないんです。
誰にも感謝されない上にお金まで無くなるんですよ?」
マツリダゴッホ
「・・・・愛は見返りを求めないマツリダ」
メイショウベルーガ
(え?)
ドリームジャーニー
「・・・・・・」
マツリダゴッホ
「感謝されたくて募金したわけじゃマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・うん・・・まあそうですけど
でもおかげで今日はボクが3人分のオゴリじゃないですか 泣」
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~中華料理の店にて~
ドリームジャーニー
「じゃあもう今日は好きなもの食べちゃってよ、ベルちゃん」
メイショウベルーガ
「やったぁ~~♪
じゃあじゃあ~~フカヒレとぉ~北京ダックとぉ~
伊勢えびのフカヒレチリソースとぉ~・・・・」
ドリームジャーニー
「だ、大胆な注文だね 汗汗
ま、まあ今日は特別になんでも食べてね 汗
ゴッホさんは何にします?」
マツリダゴッホ
「牛丼ひとつマツリダ」
店員
「申し訳ございません。当店は中華ですので・・・」
ドリームジャーニー
「な、なにやってんすかゴッホさん 汗
恥ずかしいなあーもうー。
じゃあこっちで適当に注文しますからね」
マツリダゴッホ
「カツカレーひと・・・・」
店員
「申し訳ございませんが!」
ドリームジャーニー
「い、言いきる前に止められましたね 汗」
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メイショウベルーガ
「ああ~おいしかったぁ~~
ごちそうさまねしたぁ~~♪」
ドリームジャーニー
「よ、喜んでもらえてよかったよ 汗
財布はデンジャラスゾーンだけど 汗」
マツリダゴッホ
「・・・・おぬしはいつもそうやって男に金払わせるのかマツリダ」
メイショウベルーガ
「は?」
マツリダゴッホ
「タダでメシ食えてラッキーとか思ってるかもしれんが
そこでおぬしが知らず知らず失ってるものが
あるのではないかマツリダ」
ドリームジャーニー
「ゴ、ゴッホさん、ケンカはやめましょうよ 汗」
メイショウベルーガ
「・・・・なるほど。タダで食事できた代償として
心を失っていくと言いたいわけですね?」
マツリダゴッホ
「・・・・・・」
メイショウベルーガ
「でもこう考えることもできるのではないでしょうか。
男性はお金を払う代わりに、美人と食事を共にできると。
効用はそこで相殺となるため
私の心に傷はつかないのでは?」
マツリダゴッホ
「・・・・・それもそうだマツリダ」
ドリームジャーニー
「か、完全に言い負かされてるじゃないっすか 汗
勝算もないのにケンカ売らないでくださいよ~~ 汗」
メイショウベルーガ
「ゴッホさんは、私のためを思って忠告してくれたんですよ。きっと。
でも表面的で安っぽいヒューマニズムですね 失笑」
マツリダゴッホ
「・・・・・トイレに行ってくるマツリダ」
ドリームジャーニー
「あ、トイレはつきあたりを左です」
マツリダゴッホ
「・・・・・おぬし、本当はさみしがっているのではないのかマツリダ」
メイショウベルーガ
「はぁ~?」
マツリダゴッホ
「効用とか相殺とか、愛は測るものではない。
ただ無心で与えるだけのものなのだマツリダ」
メイショウベルーガ
「・・・・・・・」
マツリダゴッホ
「おぬしは美人であるがゆえに
簡単に愛が手に入りすぎた。
正確に言うと”愛のようなもの”がなマツリダ」
メイショウベルーガ
「・・・・だから何?」
マツリダゴッホ
「さみしさはギブアンドテイクの愛では埋められない。
おぬしは一度、自分の金で食事をしてみろ。
少しは新しいものが見えるかもしれんな。
ではトイレにマツリダ」
メイショウベルーガ
「・・・・な、なによそれ・・・
言いたいこと言いやがって・・・」
ドリームジャーニー
「ご、ごめんね、ベルちゃん・・・汗」
メイショウベルーガ
「・・・・ジャーニーさんはどうしてあの人とつるむんですか?」
ドリームジャーニー
「うーん・・・なんでかな 汗
・・・・一番尊敬できる人とつるみたいから、かな」
メイショウベルーガ
「尊敬・・・・ホントはさみしがってる、か・・・
ゴッホさん・・・ ドキドキ」
女性の悲鳴
「キャー!!!!女子トイレに変質者がいます!!警察を!」
警察
「む。何やってるキサマ!!」
マツリダゴッホ
「あ、あやしいものではマツリダ 汗」
警察
「ん?キサマ前にも女子トイレで捕まえたヤツだな?
2度目は許さんぞ! こっちへ来い!!
今日は帰れないと思え!!!」
マツリダゴッホ
「ご、誤解だマツリダ 汗」
ドリームジャーニー
「・・・・・・・」
メイショウベルーガ
「・・・・・・・」
つづく