◆ダイシンオレンジ◆平安ステークス 転んだら、何かつかんでから起き上がる
◆『転んだら、何かつかんでから起き上がる』◆
生きていると失敗することはある。
というか失敗だらけと言っても過言ではない。
毎日なにかしらの失敗はある。
ただそこで落胆するだけだと失敗し損だ。
ストレスを受けるだけだ。
失敗し、落胆させられ、ストレスを感じさせられたからには
代わりにそれなりの収穫を得なければもったいない。
収穫を得る機会ができたと思えば
失敗はマイナスとプラスの両方を
あなたに届けるだろう。
11R 第17回 平安ステークス(G3)
1着 ロールオブザダイス
2着 ダイシンオレンジ(1人気)
3着 ネイキッド
~焼き肉屋にて~
トウショウシロッコ
「まあそんなわけで
昨日はゲイトノートには意味不明な
きしょいラブレターが書いてあったんだよ」
マイネルキッツ
「あれ~おっかしいな~。オレん時は
悩みが解決したんだがなあ」
トウショウシロッコ
「それだけじゃねえよ。
なんか今日は朝から悪い事ばっかり起こるんだ」
マイネルキッツ
「ほう。どんな?」
トウショウシロッコ
「まず朝イチで机のカドに脚の小指を強打して悶絶」
マイネルキッツ
「朝イチでそれはキツイですな 笑」
トウショウシロッコ
「気をとりなおして、
朝のコーヒー&タバコを楽しもうと思ったら
なぜかライターの火がマックスになってて
前髪が炎上」
マイネルキッツ
「だ、だから前髪チリチリになっとるんか 笑」
トウショウシロッコ
「一体どうなってんだ?
ゲイトノートを見てから悩み解決どころか
ロクなことがないぞ 怒」
店員
「カルビクッパをお持ちしました。
・・・・あっ!! ガッチャーン!!!!」
トウショウシロッコ
「ぐわぁあ~~~あちちちち!!!
コラァー! ねえちゃん何してくれとんねん!!」
店員
「も、申し訳ございません!すぐにおしぼりをお持ちします! 汗汗」
トウショウシロッコ
「まったく料理もまともに運べねえのかよ。
なあ? キッツ」
マイネルキッツ
「・・・・お。恐ろしい・・・・」
トウショウシロッコ
「あ?」
マイネルキッツ
「ゲイトノートの呪いだ・・・」
トウショウシロッコ
「ぷぷっ 笑
なに言ってんだよバカ 笑」
マイネルキッツ
「おまえはこのあいだもそうやって
ゲイトノートを小馬鹿にしていた・・・。
ゲイトノートはそれを信じない者には
天誅をくらわすと聞いた事が・・・・」
トウショウシロッコ
「そ、そんなわけねえだろー 汗
ビビらせんなよー 汗」
マイネルキッツ
「もしメモに、自分の悩みと関係ないことが書いてあったら
それは天誅をくらわすぞというサインでは・・・怖」
トウショウシロッコ
「や、やめてくれよー 汗
オレはそんなアホらしい話、信じねえよ」
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ダイシンオレンジ
「ああ~せっかくの1番人気のチャンスを生かせなかった・・・涙」
トウショウシロッコ
「おーっす!オレンジくん」
ダイシンオレンジ
「あ、シロッコさん、お疲れ様です」
トウショウシロッコ
「ん?どうした?元気ないな」
ダイシンオレンジ
「ええ、こないだの平安Sでチャンスを逃してしまって・・・」
トウショウシロッコ
「まあおまえは完璧に乗ってただろ」
ダイシンオレンジ
「いえ、勝ったダイスくんは内々を回ってた。
ボクは安全策で4角で外を選んだ。
最後の差はあの内外の差だったように思います。
ボクの失敗です・・・」
トウショウシロッコ
「うーん、自責で考えるのはいいことだけど
あんまり自分を責めるのは逆効果だぞ?」
ダイシンオレンジ
「ダイスくんが完璧だったと同時に
ボクの失敗でもあります。。。
落胆するばかりですよ・・・ 泣」
トウショウシロッコ
「うーん。オレはこんなとき
”うむオレンジよ” とか言ってやれないからなあ。
とりあえずゲイトさんにでも相談してみれば?
連れて行ってやるよ」
ダイシンオレンジ
「はい・・・ありがとうございます・・・」
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トウショウシロッコ
「ちわっす。ゲイトさんに悩める子羊から
悩み相談のオファーですよ。よろしくたのんます。
じゃあオレは帰りますんで」
シャドウゲイト
「相談?誰じゃろう」
ダイシンオレンジ
「あ、ゲイトさん、ボクです」
シャドウゲイト
「おお、オレンジか。
平安Sは惜しかったのう」
ダイシンオレンジ
「そのことでの悩みなんです。。。
4角でのほんのわずかな立ち回りの差は
ボクのミスだったと・・・ 泣
あれからずっと後悔し落胆してるんです・・・」
シャドウゲイト
「ふむ。なあオレンジよ。
あれがおまえのミスかどうかはわからんが
自分で失敗だと思うなら、後悔してるなら
その失敗から何かつかんでから立ち上がるのがよいぞ」
ダイシンオレンジ
「? 失敗なんかつかみたくありません・・・」
シャドウゲイト
「いや、失敗そのものではなく
失敗の中から次につながるヒントを探してみるのじゃ」
ダイシンオレンジ
「フッ。失敗の中にそんなものがあるとは思えませんが 苦笑」
シャドウゲイト
「あるんぢゃ」
ダイシンオレンジ
「・・・・今すぐ腑に落とすことはできません・・・・」
シャドウゲイト
「ホッホ。よいよい。今は頭のすみっこに置いておくだけでよい。
そのうちひらめくこともあるわい ホホッ
じゃあワシは帰るからな。さらばぢゃ」
ダイシンオレンジ
「あ、ゲイトさん、ありがとうございました!」
陰から見ていたトウショウシロッコ
「よし、ここでデスノート・・・いやゲイトノートを
オレンジは拾うはず・・・。
そして明日オレンジは災難に見舞われるだろう ププッ
オレンジの前髪が炎上したら超ウケる 笑」
パラッ
陰から見ていたトウショウシロッコ
「ん? なんか頭に紙が落ちてきたぞ?
なんだこれ・・・・何かのメモか?
なんて書いてあるんだ?
『ゲイトハンバーグの作り方。
最初に玉ねぎをミジン切りにして色付くまでよく炒め、
ボールへ取り出して荒熱をとります。
次にひき肉に塩を入れてよく練ります。
パン粉に水を加え・・・・・』
陰から見ていたトウショウシロッコ
「な、なんだこれ・・・・?
ゲイトハンバーグ・・・?
ゲイト・・・・ま、まさかっ!!
こ、これは・・・・ゲイトノートなのかあ~~~~!!!
なぜオレに~~~!! 泣」
完