◆オウケンブルースリ◆京都牝馬ステークス 信じたなら裏切られても恨んだりしない


◆『信じたなら裏切られても恨んだりしない』◆






誰だって信じた人に裏切られるなんて思ってもみない。

そんなヒドイことする人だったなんて・・・

ダメージは大きい。


しかし裏切られるのは半分は自分にも原因があったりするし

何より、一度信じたなら

たとえ裏切られても

恨んだりするべきではない。


信じた自分の心を

自分が裏切ってはならない。








11R 第45回 京都牝馬ステークス(G3)




1着 ヒカルアマランサス
2着 ベストロケーション
3着 ザレマ






トライアンフマーチ
「とにかくボクはヒカルさんに告白しますから!!」


オウケンブルースリ
「う、うーん。
 ・・・・わかったよ。そこまで固い決意があるなら
 もうオレは何も言わん。
 オマエのベストを尽くしてこい。」



トライアンフマーチ
「はい! 愛は情熱で掴み取るものだということを
 ボクが証明してきますから!! 炎
 じゃあ、行ってきます!!」


オウケンブルースリ
「・・・・あ、マーチ!」


トライアンフマーチ
「はい?」


オウケンブルースリ
「オレは論理的なテクニックの話ばかりをオマエにしたけどさ
 でもオマエのその純粋さは、オレは嫌いじゃないよ。
 ・・・・がんばれよ」


トライアンフマーチ
「は、はい・・・・ 涙
 行ってきます!!」



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トライアンフマーチ
「ヒカルちゃん! 
 キミのことが大好きで夜も眠れません!
 せつなすぎて壊れそうなこの心を
 あなたの笑顔で救ってください!!
 ボクと付き合ってください!!!」



ヒカルアマランサス
「ごめんなさい」


トライアンフマーチ
「は、はやっ!! 涙
 ど、どうちて・・・」



ヒカルアマランサス
「マーチくんは純粋で誠実でとてもいい人なんだけど
 それ以上の存在には現時点ではなり得ない・・・」


トライアンフマーチ
「そ、そんな・・・・ 涙
 ボクほどあなたを愛してる男はいないのに・・・」


ヒカルアマランサス
「今すぐの返事となると
 イエスとは言えない。だからノーと言わざるを得ないの・・・
 もうちょっと最初はお食事とか映画とか
 そういうとこからだったら、わかんないけれど・・・」


トライアンフマーチ
「な、なんてことだ・・・
 奇しくもオウケンさんが言ってた通りに・・・
 何故なんだ・・・・」



ヒカルアマランサス
「ごめんね」


トライアンフマーチ
「ど、どうして誠実なボクがフラれて
 あんないろんな女に声かけてるオウケンさんがモテるんだ・・・ 怒
 世の中が間違ってるんだ・・・」



ヒカルアマランサス
「世の中はいつも間違ってないよ」


トライアンフマーチ
「だ、だってそうじゃないか!
 あんないい加減に女と遊んでる男がモテるなんておかしい! 怒」



ヒカルアマランサス
「・・・・ねえ・・・マーチくん、知ってた?
 オウケンさんってさー、女の子に声かけたり
 デート誘ったりしてるけどさー
 あれって言うだけで、一度も実際に遊びに行ったことはないんだよ?」



トライアンフマーチ
「・・・・え・・・?」



ヒカルアマランサス
「女だってバカじゃないんだからさ 苦笑
 モテる男には、やっぱり理由があるんだよ」


トライアンフマーチ
「・・・で、でもレジネッタさんに
 お金借りてたじゃんか!」



ヒカルアマランサス
「・・・・ふぅ・・・言いたくなかったけどさ、
 オウケンさんがどうしてお金を必要としてるか
 考えたことある?
 ・・・・オウケンさんね、
 前にトーセンファントムくんがケガした時の
 治療費が少し足りなくて
 その分をオウケンさんが自分の貯金をおろして・・・
 それでもどうしても足りなくて
 いろんなとこからお金を集めてるんだよ?」



トライアンフマーチ
「な、なんだって・・・・?」


ヒカルアマランサス
「私、たまたま知っちゃって・・・
 オウケンさん、絶対誰にも言うなって・・・・
 ファントムの負担になるから言うなって・・・・」


トライアンフマーチ
「そ、そんな・・・・
 だったらそうやって言えばいいじゃんか・・・・」


ヒカルアマランサス
「私もそう言ったんだけど・・・
 ・・・・・言ったらファントムが弱者の立場になる、
 ケガして引退した上に、誰かに金借りたなんて
 みんなに知られたくはないだろう、って・・・・」


トライアンフマーチ
「・・・・・・・」


ヒカルアマランサス
「その人が善人か悪人かなんて
 誰にもわからないのかもしれないね。」


トライアンフマーチ
「・・・・そんな・・・」



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エスポワールシチー
「レッドさん、返事を聞かせてくれないか・・・」


レッドディザイア
「ごめんなさい」


エスポワールシチー
「フッ。は、はやいな・・・」


レッドディザイア
「私はあのバカの面倒を見なきゃいけないから・・・」


エスポワールシチー
「・・・・オレの友人でもあるから悪く言いたくはないが
 ・・・あいつはレッドさんの財布から金抜いたりしてると
 そんな噂を聞いたが・・・?」



レッドディザイア
「うん・・・。それを問い詰めた。
 どうしてお金を盗ったの?って。
 そしたら・・・・遊ぶ金欲しさについやった・・・と」


エスポワールシチー
「最低なことだな」



レッドディザイア
「・・・・ふふ。
 ・・・そんなわけないんですよ。
 あいつは絶対に理由もなくそんなことはしない。
 絶対にしない」



エスポワールシチー
「レッドさん・・・」


レッドディザイア
「・・・・前にトーセンファントムくんがケガした時に
 治療費がどうのこうのって言ってたんだ。
 どうせ彼を助けようと、自分の貯金をおろしたけど
 足りなかったとか、そんな理由だと思うんです」



エスポワールシチー
「だ、だったらなぜそう言わんのだ・・・」


レッドディザイア
「負担を・・・・かけたくなかったんじゃないかな。
 ファントムくんだって借金するって
 みんなに知られたくないと思うから。
 ・・・・あいつが、そういう形での筋を通すなら
 私もそれに付き合うだけ。
 何も知らないフリをして、1万を回収するだけ」



エスポワールシチー
「それほどの信頼を寄せるに値する男なのか?
 イマイチ評判は良くないだろう?」



レッドディザイア
「あいつはバカですからねぇ・・・・ 苦笑
 うん・・・裏切られるかもしれないですね」


エスポワールシチー
「そんなことはオレが許さん」



レッドディザイア
「・・・でもね・・・自分が一度信じた男だから・・・
 もし裏切られても、恨んだりはしない。
 すべては私自身の問題であって
 オウケンくんは何も悪くない。
 それが”信じる” ってことでしょ?」



エスポワールシチー
「レッドさん・・・」


レッドディザイア
「エスポさんにはいつも迷惑ばかり・・・ごめんなさい・・・ 涙」



エスポワールシチー
「フッ。・・・不思議な気分だな。
 フラれたんだが、なぜだか嬉しい気持ちもある。
 あなたが簡単に他の男に乗り換えるような女ではないと。。。
 オレの目は間違ってなかったと。」


レッドディザイア
「・・・・・ 涙」


エスポワールシチー
「こんないい女に惚れられるオウケンも
 きっといい男なんだろうな。 フッ。」





    ~そのころオウケンくん~





オウケンブルースリ
「ぐわぁ~~!!
 レジネッタに借りた1万円が0円にぃ~~ 涙
 マリンちゃんめー!!
 オレの1万返せコラァーーー!!! ドンドンドン!」



パチンコ店員
「お、お客様!! 台を叩かないでください!!」







          完

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