◆ショウワモダン◆中山記念 温故知新



◆『温故知新』◆





常に変化し続ける世の中で

流れに乗れずに

古い価値観にしがみついていては

自分が損をするばかりだ。


世の中の流れを見て

新しいものをどんどん取り入れていくことは

絶対的に必要な習慣である。


ただ、そんな新陳代謝の中でも

時に、古きものに目を向け

その趣を味わうことは

変化の中にある不変を

発見するヒントになるだろう。







11R 第84回 中山記念(G2)




1着 トーセンクラウン(牡6)
2着 テイエムアンコール(牡6)
3着 ショウワモダン(牡6)







ヴィクトワールピサ
「ふぅ。そろそろ変な人たちと
 遊んでる場合ではなくなってきたな・・・。
 弥生賞を勝てば、一気にクラシックの主役・・・。
 夢のダービー制覇も見えてくる・・・
 標的は巨漢のテンクウ氏に絞るか、それとも・・・ブツブツ」



トーセンクラウン
「おーっす、ヴィクトワールくん!
 何ブツブツ言ってんの?」


ヴィクトワールピサ
「で、でた・・・
 あ、クラウンさん、チーッス」


トーセンクラウン
「今日はヴィクトワールくんに
 ”D6”のメンバーを紹介しに来たよ!」


ヴィクトワールピサ
「こ、来なくていいんだけど ボソッ」


トーセンクラウン
「こちらショウワモダンくんです。
 中山の重馬場なら、かなりの力があるよ」



ショウワモダン
「ども。モダンです」


ヴィクトワールピサ
「ああ、ご丁寧にスンマセン。
 3歳のヴィクトワールです」


ショウワモダン
「知ってますよー。有名人ですもんね」


ヴィクトワールピサ
「い、いやそんな 照」



ショウワモダン
「ラジオNIKKEI杯もテレビで見てたよ。
 でもうちは、白黒テレビだから
 勝負服の色が全部同じで
 どれがヴィクトワールくんだかわかんなかったけどね」



ヴィクトワールピサ
「し、白黒テレビっすか 汗
 今どきレアっすね 汗
 てゆうか昭和の趣がありますね」



ショウワモダン
「ビデオに撮って何回も見たら
 やっとどれがヴィクトワールくんかわかったよ」


ヴィクトワールピサ
「あ、ビデオはあるんですね」


ショウワモダン
「ベータだけどね」


ヴィクトワールピサ
「HDDとかじゃないんですね 汗」



ショウワモダン
「やっぱりテレビはいいよね。
 仕事から帰ってきて
 ちゃぶ台でみかん食べながら
 買ったばかりの白黒テレビを見るのが
 ボクの唯一の楽しみなんだよ 喜」



ヴィクトワールピサ
「さ、最近、白黒テレビを買ったんすか? 汗
 し、昭和っすね 汗
 ど、どんな番組を見るんですか?」


ショウワモダン
「そうだなあー。
 最近は巨人の星が大好きなんだよー 喜」


ヴィクトワールピサ
「し、昭和なのはいいんですけど
 今、そんな番組やってないような・・・汗」



トーセンクラウン
「まあ世間話はそのへんにして
 どうだヴィクトワールくん、
 これから飲みにでも行かんかね?」


ヴィクトワールピサ
「い、いやボクは今週大事なレースが・・・」


ショウワモダン
「よし!決まりだ!
 じゃあボクの行きつけの
 北の酒場通りにくり出そうか! 喜」


ヴィクトワールピサ
「ちょ、ちょっとーー 泣」





    ~北の酒場通りの居酒屋にて~





ヴィクトワールピサ
「ああ・・・こんなとこで飲んでる場合ではないのに・・・ブツブツ」



ショウワモダン
「じゃあ注文は任せてくれ。
 スイマセーン!
 えーと・・・
 ホッピー3つで」



店員
「かしこまりました」



ヴィクトワールピサ
「ホッピー?」


ショウワモダン
「大衆用のお酒だ。
 知らんのか?」


ヴィクトワールピサ
「し、知りません・・・。
 おいしいんですか?」


ショウワモダン
「もちろんだ。
 ビールと焼酎を混ぜたようなもんだ」


ヴィクトワールピサ
「じ、じゃあビールでいいじゃないっすか 汗」


ショウワモダン
「バカ野郎!!!
  バキッ!!」


ヴィクトワールピサ
「あうっ!!!」


ショウワモダン
「ビールなんて高くて買えないだろ!!
 ぜいたくは敵だ!!
 おまえは戦後の苦しいこの時を
 抜け出したくはないのかっ!!! 怒」



ヴィクトワールピサ
「は、はい? 汗」


ショウワモダン
「この国を敗戦の瓦礫の山から復興するのだ!
 我らひとりひとりの努力で!!」



ヴィクトワールピサ
「ね、ねえクラウンさん・・・
 この人は一体どういう人なんすか・・・?」


トーセンクラウン
「・・・・復興するのだっ!!!」



ヴィクトワールピサ
「えぇ~~~! 汗
 クラウンさんも昭和モードに! 汗」



ショウワモダン
「まあヴィクトワールくん、
 今日は飲め飲め。
 オレがおごるから!」


ヴィクトワールピサ
「は、はあ・・・
 じゃあワイン頼んでいいっすか?」


ショウワモダン
「バカ野郎!!!
  バキッ!!」


ヴィクトワールピサ
「ぐはぁー」


ショウワモダン
「そんな高級な洋酒があるわけないだろうがっ!!
 酒を飲めるだけありがたいと思わんかいっ!!」


ヴィクトワールピサ
「す、すみません・・・ 泣」


ショウワモダン
「北の酒場通りには長い髪の女が似合う・・・
 ・・・・むっ!!
 あそこで一人で飲んでいる女は誰だ!
 長い髪・・・憂うる瞳・・・美しい・・・」


ヴィクトワールピサ
「え?」


ショウワモダン
「ちょっと行ってくるぞ」


ヴィクトワールピサ
「は?」




ショウワモダン
「お嬢さん、ホッピーを1杯おごらせてもらうぜ。」



ラナンキュラス
「・・・あら、ありがと うふ」


ショウワモダン
「今夜の恋はタバコの先に火をつけてくれた人・・・」


ラナンキュラス
「あら、じゃああたしつけちゃおうかしら」


ショウワモダン
「フッ。おまえの心に火がついても知らないゼ?」


ラナンキュラス
「つけてみせてよ ふふっ」


ショウワモダン
「口説かれ上手な女だな フッ」


ラナンキュラス
「北の酒場通りには
 そんな女が似合うでしょ? ふふ」


ショウワモダン
「オレの心にも火がついちまうゼ?」


ラナンキュラス
「からめた指は、運命の糸のように・・かしら? ふふ」




ヴィクトワールピサ
「ななな、なんだこの世界は・・・汗
 ノリがヘンだ・・・。
 ・・・昭和?
 そうだ、昭和のノリなんだ! 汗
 早く逃げないと!!!
 昭和なんかどうでもいい!!
 オレは平成22年のダービーを勝ちたいんだよーーー! 泣」







         つづく


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