◆エイシンフラッシュ◆皐月賞 そこに自分が存在することの意味


◆『そこに自分が存在することの意味』◆





何のために人間は生まれるのか?

生物としてだけ見るなら

人間もまた、

他の動物と同じように

意味もなく生まれて

意味なく死んでいくだけのものかもしれない。


しかし、人間には

単に生物であるという以外に

何かしらの存在意義を持って

生まれてきているようにも思える。


それは人間が他の生物より

高尚な生物であるというような

おごった思想とは

一線を画して。







11R 第70回 皐月賞(GI)




1着 ヴィクトワールピサ
2着 ヒルノダムール
3着 エイシンフラッシュ
4着 ローズキングダム






ヴィクトワールピサ
「じゃあ、キングダムを探しに行こうか」



レーヴドリアン
「え!
 約束とかしてないんすか? 汗」


ヴィクトワールピサ
「するわけない。
 サプライズだ。
 てゆうかオレはキングダムと
 仲が悪いからな」



ヒルノダムール
「じゃあ励ます会なんて
 主催すんなよな ボソッ」


ヴィクトワールピサ
「なにか?」


ヒルノダムール
「別にー」




    カシャッ!




レーヴドリアン
「うっ、まぶしい!」


ヴィクトワールピサ
「なんだなんだ?」



エイシンフラッシュ
「やあやあ、みなさんお揃いで!
 何してんの? みんなー」



ヴィクトワールピサ
「あ、フラッシュ。
 おまえこそ何してんだよ」


エイシンフラッシュ
「いやーボクは皐月賞も終わったし
 ゆっくりショッピングでも楽しもうかと
 思っていたら、おたくらを発見したからさあ。
 カシャッ!」



ヴィクトワールピサ
「うっ! まぶしい。
 わかったから、そのカメラのフラッシュやめろ 怒
 まぶしいよ!」


エイシンフラッシュ
「ごめんねー。
 ボク写真が趣味でさあー エヘ」



ヴィクトワールピサ
「昼だからフラッシュはいらんだろうが」


エイシンフラッシュ
「でもフラッシュを使わなかったら
 ボクの存在理由がなくなるっつーかさあ」


ヴィクトワールピサ
「はあ?」


エイシンフラッシュ
「存在理由。
 リーゾンデートルさ!
 そこに自分が存在する意義が・・・・」



ヴィクトワールピサ
「あー、わかったわかったって。
 わからんけど、わかったって。
 うざいから」


エイシンフラッシュ
「うざいからわかった、ってどういうこと?」


ヴィクトワールピサ
「めんどくさいってこと」


エイシンフラッシュ
「あ」


ヴィクトワールピサ
「あ、じゃねえよ」


エイシンフラッシュ
「だってボクがフラッシュ使わないで
 写真だけ撮ってたら
 エイシンカメラ になっちゃうじゃん」


ヴィクトワールピサ
「はあ~?」


エイシンフラッシュ
「そんな名前、いやだぁ~~!! 涙」


ヴィクトワールピサ
「わか、わかったって!
 フラッシュ使っていいから!! 汗」


エイシンフラッシュ
「やったーー 喜」



レーヴドリアン
「はぁ・・・
 激励会はいつになったら始まるんだろうか・・」







        - つづく –

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