◆ローズキングダム◆東京優駿 600mダービーと黄色いハンカチ


◆『600mダービーと黄色いハンカチ』◆







10R 第77回 東京優駿(GI)




1着 エイシンフラッシュ
2着 ローズキングダム
3着 ヴィクトワールピサ





ローズキングダム
「まあオレは2歳チャンプなのに
 成長力がないとか
 散々こきおろされたことへの
 借りは返せたかなと。
 2着は悔しいがな」



ヴィクトワールピサ
「お、おまえだって ”短距離ダービー”
 の恩恵を最大限に受けただけじゃねえかっ! 泣」



ローズキングダム
「うむ。
 ”600mダービー” と名付けよう」


ヴィクトワールピサ
「もう、なんなんだよ・・・ 泣」




    カシャッ!!




ヴィクトワールピサ
「うっ! まぶしい!」



エイシンフラッシュ
「スクープ!!
 ダブルチャンプの悔し涙!!
 いいですねー!!
 さあ! もう1枚!!
 カシャッ!!」



ヴィクトワールピサ
「キ、キサマ・・・
 ええ度胸しとるやないかい・・・ 怒」



エイシンフラッシュ
「す、すみません!
 ちょっと浮かれてました!
 ”ダービー馬” になったから。
 だって”ダービー馬” ですよ?
 ププッ 笑」



ヴィクトワールピサ
「・・・・・・・」



エイシンフラッシュ
「さあ二人とも笑って!!
 カシャッ!
 こっち向いて! カシャッ!」



ヴィクトワールピサ
「・・・・・・・」


エイシンフラッシュ
「うーん、笑顔が少ないなあ。
 はい! 撮りますよー!
 カシャ!カシャ!カシャ!カシャ!カシャ!」



ヴィクトワールピサ
「・・・・・・・」



エイシンフラッシュ
「カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ」



ヴィクトワールピサ
「・・・・キングダム。
 暴力をふるう準備はいいか?」


ローズキングダム
「スタンバイ完了だ」



エイシンフラッシュ
「ちょ、ちょっとまってー! 泣
 ごめんなさい!
 チャンプに失礼なことをしてしまいました!
 ・・・・・・・
 あ、 ”元チャンプ” ですね。ププッ 笑
 カシャッ!」



ヴィクトワールピサ
「・・・・キングダム。
 ムショへ行く覚悟はできたか?」


ローズキングダム
「・・・・シャバに出てきたら
 黄色いハンカチがあることを願おう」



ヴィクトワールピサ
「きっと何十枚もあるさ。
 奥さんはアンタを待ち続けているハズだ。
 ・・・さあ、行こうか・・・」


ローズキングダム
「ああ」



エイシンフラッシュ
「ちょ、ちょっと待って~! 泣」






    - つづく –

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