◆ショウワモダン◆安田記念 昭和の最高傑作


◆『昭和の最高傑作』◆




11R 第60回 安田記念(GI)


1着 ショウワモダン
2着 スーパーホーネット
3着 スマイルジャック




ショウワモダン
「ヴィクトワールくん!
 うばぐるまの乗り心地はどうじゃあ! 喜
 ガラガラー」



ヴィクトワールピサ
「さ、最高です・・
 ううっ・・
 恥ずかしい 泣」



ショウワモダン
「さあ着いたぞ。
 ここがワシの家じゃ。」


ヴィクトワールピサ
「おお、木造で
 おもむきがありますね」


ショウワモダン
「そうじゃろう。
 まあ入りなさい」


ヴィクトワールピサ
「おじゃましまーす」



ショウワモダン
「見よ!!
 これがこないだ
 ヤマダ電機で買ったばかりの
 テレビじゃ!!」


ヴィクトワールピサ
「ほう。
 なんだか変わった形のテレビですね。
 テレビつけていいっすか?」


ショウワモダン
「うむ。
 つけなさい」



ヴィクトワールピサ
「ではでは。
 ポチッ。
 ・・・・・・・
 ・・・・・・・
 ・・あれ?
 モダンさん、色が出てこないんですが・・」



   バキッ



ヴィクトワールピサ
「ぐはぁー」


ショウワモダン
「バカ野郎っ!!
 白黒テレビに色が出るかー! 怒」


ヴィクトワールピサ
「し、白黒・・?」



ショウワモダン
「まったくこれだから
 最近の若者は・・。
 まあよい。
 お茶でも飲みなさい」


ヴィクトワールピサ
「あ、すんません。
 ズズッ。
 うん、うまい。
 おお、このちゃぶ台も
 レトロでしぶいっすねえ」



ショウワモダン
「そうじゃろう。
 ああ、お茶は
 ちゃぶ台に置いといていいぞ」


ヴィクトワールピサ
「はい。
 ・・ん?
 あそこにある黒い物体はなんですか?
 なんか数字が書いてあるけど・・」



   ガッシャーン!!



ヴィクトワールピサ
「あーちちちち! 泣
 ちゃ、ちゃぶ台をひっくり返さないでください! 泣」


ショウワモダン
「電話じゃ!ボケー! 怒」



ヴィクトワールピサ
「で、電話・・? 泣」


ショウワモダン
「これこそが昭和の最高傑作
 黒電話じゃろうがっ!」


ヴィクトワールピサ
「こ、これが黒電話なんですね 汗
 ちょっと電話してみていいっすか?」


ショウワモダン
「ああ。
 昭和の最高傑作の味を感じなさい」



ヴィクトワールピサ
「はい。
 ・・・・・・・
 ・・・・・・・
 ・・あ、あの~
 どのボタンを押せば
 電話をかけることができるんでしょうか?」



   ガッシャーン!!



ヴィクトワールピサ
「あちゃちゃちゃちゃー! 泣」


ショウワモダン
「ボタンってなんだコラー! 怒」



ヴィクトワールピサ
「い、いやだから
 電話かけるときに押すボタンは・・」


ショウワモダン
「そんなもんあるかボケー! 怒
 これは穴に指を入れて
 ジーコ・・・
 ジーコ・・・・・
 ジーコ・・・・・・・
 ・・ってやるんじゃあー! 怒」



ヴィクトワールピサ
「ジ、ジーコ・・? 汗
 めっちゃ時間かかりますね 汗」


ショウワモダン
「バカ野郎! 怒
 警察はなぜ110番か知ってんのか!
 警察に電話するとき焦ってるだろ?
 でも早く電話したいよな?
 だから111 の方が早いのだ」



ヴィクトワールピサ
「じゃあ111 でいいのでは? 汗」


ショウワモダン
「このタコ野郎!!怒
 1
 1
 と回して
 最後に一番遠い0を回すだろ?
 そしたらダイアルは
 戻ってくるまでに時間がかかるわけだ。
 その間に
 心を落ち着けなさい、
 そういう意味を込めての
 110番なのだ!
 昭和の知恵じゃあ!! 怒」



ヴィクトワールピサ
「・・・こ、この昭和トークは
 いつまで続くんだ・・
 なんとかスキを見て
 あの黒電話から助けを呼ばねば・・」




  - つづく –

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