◆ドモナラズ◆七夕賞 動かなければ可能性はゼロのまま
◆動かなければ可能性はゼロのまま
11R 七夕賞(G3)
1着 ドモナラズ
2着 アルコセニョーラ
3着 サンライズベガ
同着 バトルバニヤン
サンライズベガ
「テメーは努力を否定するのかよ!怒」
ドモナラズ
「どーにもならん・・
すべては運命なのだ・・」
サンライズベガ
「俺たちは努力でここまできたんだ!
もうちょっとで重賞ウイナーになれるんだ!」
ドモナラズ
「それ以上は、どーにもならん・・。
なぜなら重賞を勝つ馬は選ばれた馬だからだ。
選ばれてない馬は努力してもムダ」
バトルバニヤン
「ななな、なんてネガティブなヤツだ!怒」
サンライズベガ
「なあ、ドモナラズよぉ。
おまえ、そんな考え方してたら
そのうち誰も助けてくれなくなるぞ?」
ドモナラズ
「どーにもならん・・
なぜなら、他人が助けてくれたところで
運命には逆らえないからだ。
助けてもらっても無意味」
バトルバニヤン
「なななな、なんてヤツだ!怒
もういいよ、サンベガ!
こんなヤツほっといて帰ろうぜ!怒」
サンライズベガ
「・・・・
そうだな・・
ドモナラズよ・・
おまえのことは、もう助けないからな・・」
ドモナラズ
「助けなんていりません。
どーにもならん奴らは
家に帰ってねんねしてな」
~ひとり川沿いを歩くドモナラズ~
ドモナラズ
「どーにもならん。
わかってないヤツばかりだ フンッ」
ガラの悪い馬たち
「よぉ~~ドモナラズゥ~~
オメー最近ちょっとちょーしこいちゃってるらしいなあぁ~~
ヒャーーッハッハー」
ドモナラズ
「な、なんですか?汗」
ガラの悪い馬たち
「ちょーしこくなっつってんだよ・・怒」
ドモナラズ
「ボ、ボクは何もしてません・・汗」
ガラの悪い馬たち
「タリィーこと言ってんじゃねえよ・・
テメー、ムカつくんだよ・・」
ドモナラズ
「ボ、ボクはきみたちに
何も悪いことはしてな・・・」
ボカッ
ドモナラズ
「ぐはっ」
ガラの悪い馬たち
「うるせーよオメー・・怒
金で許してやるよ・・
サイフ出せよ・・」
ドモナラズ
「や、やめて・・」
ガラの悪い馬たち
「よこせよ!」
ドモナラズ
「い、いやだー!」
ガラの悪い馬たち
「この野郎!
力ずくで奪ってやる!」
ドモナラズ
「ううーやだー!」
ポーン ボチャン!
ドモナラズ
「ああーー!!
か、川に落ちた!!泣」
ガラの悪い馬たち
「ギャ~~~ッハッハwww
流されてるぞ~~
早く川に飛び込まなきゃねえ~~?
どうするどうする~~?
ヒャ~~ッハッハ~ww」
ドモナラズ
「ああ・・・
あのサイフは
おじいちゃんの形見のサイフ・・。
流されていく・・涙
でも・・この水流・・。
サイフが流されるスピードと
ボクの泳ぐスピードを比較した場合
追いつける可能性は低い・・・
ど、どうにもならん・・泣」
ガラの悪い馬たち
「ヒャーーッハッハー 笑
サイフ流されてんぞ~~w
あきらめちゃうんでちゅかぁ~w
・・・・
・・・ん?」
バッシャーン!!
ガラの悪い馬たち
「おおー!
誰か飛び込んだぞ!
あれは・・?」
ドモナラズ
「サ、サンベガ・・・」
ガラの悪い馬たち
「おおー速ええーー!!
なんだアイツは!」
ドモナラズ
「でも届かない・・・
ムリだ・・・。
可能性はゼロ・・・
・・・・
・・・!?」
ガラの悪い馬たち
「おおー!
加速したぞ!!
なんだアイツは!
カッパかっ?!」
ドモナラズ
「お、追いついた・・・」
ガラの悪い馬たち
「スゲーー!!」
~サンベガ、川から上がる~
サンライズベガ
「ゴホッゴホッ!!涙」
ドモナラズ
「サ、サンベガ・・・
ど、どうして・・・
”おまえのことはもう助けない”って・・・」
サンライズベガ
「ゴホッ!ハアハア・・
・・・・
・・・・
バカ野郎っ!!
大切なおじいちゃんの形見なんだろ!?怒
なんで必死に追いかけねえんだ!!怒」
ドモナラズ
「そ、それは・・
水流と泳ぐスピードを勘案した際に
間に合わないと判断を・・」
バキッ
ドモナラズ
「うぐっ・・」
サンライズベガ
「甘えんなーー!!怒
たとえどんなに絶望的な状況でもなあ!
やらなきゃいけないときがあるだろうがっ!!怒」
ドモナラズ
「・・・・」
サンライズベガ
「何もしなければ可能性はゼロだ!!
でもなあ!
ダメモトでもやってみようと動いた瞬間に
可能性はゼロじゃなくなるんだっ!!怒」
ドモナラズ
「・・・・」
サンライズベガ
「できるかどうかわからないことに
挑戦し続けることこそが
人生だろうがっ!!」
ドモナラズ
「・・・・涙」
サンライズベガ
「おまえはなあ!
”どーにもならん”
とか言って
努力しない自分を正当化してたんだろうがあっ!!怒」
ドモナラズ
「う・・ううっ・・涙涙」
- つづく –