◆生きる価値のないクズなんていない レッドディザイア 小倉記念


◆生きる価値のないクズなんていない


小倉記念(G3)

1着ニホンピロレガーロ
2着バトルバニヤン
3着スマートギア



【前回までのあらすじ】
重賞を制して浮かれたレガーロは、レッドに絡んで
おでんをひっくり返してしまう。悲しむレッドのもとにエスポ参上



エスポワールシチー
「とにかく、レッドさんのおでんをひっくり返し
 悲しませた件に関しての、キサマの正式な謝罪がないようであれば
 場合によっては、キサマもこのおでんの様に
 泥にまみれることになるだろう」



ニホンピロレガーロ
「う、うるせーよ!
 おでんぐらいのことでガタガタ言ってんじゃねえ!」


エスポワールシチー
「それがキサマの公式見解ということでいいんだな?」


ニホンピロレガーロ
「黙れ!筋肉マン!汗」



エスポワールシチー
「致し方ない。
 ここでは人目が多すぎるので場所を変えよう。
 ついて来い・・・」


ニホンピロレガーロ
「くっ・・汗」



レッドディザイア
「もういいよ、エスポさん」



エスポワールシチー
「よくないだろう」


レッドディザイア
「あたしがちゃんと持ってなかったから、こぼれちゃったんだ。
 そう!
 だからアタシが悪いのだ♪えへ」


エスポワールシチー
「こんなヤツをかばうことはない」


ニホンピロレガーロ
「なんだとコラ・・怒」


エスポワールシチー
「こんな生きる価値の無いクズに情けは無用だ」


ニホンピロレガーロ
「コラ・・・怒」



レッドディザイア
「・・クズなんていないよ・・」


エスポワールシチー
「?」


レッドディザイア
「この世に、生きる価値のないクズなんていないよ。
 どんな人も、与えられた不自由な環境の中で
 120%全力で生きてるんだから」


エスポワールシチー
「・・しかし・・」


レッドディザイア
「例えばさ、すごーくイヤな奴がいたとしても
 それはその人が悪いんじゃなくて
 その人が生きてきた環境が厳しい環境だっただけだと思うの」


エスポワールシチー
「・・・・」


ニホンピロレガーロ
「・・・・」


レッドディザイア
「人格の形成は、その大部分が環境に依存する。
 だから、もしすごーくイヤな奴と同じ環境で
 自分も生きてきたなら
 自分も同じように、すごーくイヤな奴になっていたかもしれない」


ニホンピロレガーロ
「・・・・」


レッドディザイア
「だから生きる価値のない奴なんていない。
 誰も悪くない」


ニホンピロレガーロ
「・・・・」


レッドディザイア
「・・なんちゃって♪
 ちょっとキレイごと言っちゃった♪
 レッドちゃん、カッコイイ?えへ」


エスポワールシチー
「・・フッ・・」


ニホンピロレガーロ
「・・・・」


レッドディザイア
「ということで、おでんの件はこれでおしまいっ!
 キミも気にしないで!
 もう忘れよう♪
 ね?」


ニホンピロレガーロ
「・・・・」


エスポワールシチー
「命拾いしたな。
 今回はレッドさんの寛大な心に免じて無罪放免だ。
 もう二度と我々の前に姿を見せるな。
 行け」


ニホンピロレガーロ
「こ、こっちだって
 もうオマエらなんかと関わりたくねえよ! 汗
 ケッ!
 じゃあな、バーカ!」



レッドディザイア
「ふぅー。
 これにて一件落着!
 ・・・かな?
 えへ♪」



エスポワールシチー
「・・フッ」



  - つづく –

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