◆もしそんな奇跡が起こったなら アパパネ ローズステークス
◆もしそんな奇跡が起こったなら
ローズステークス(G2)
1着アニメイトバイオ
2着ワイルドラズベリー
3着エーシンリターンズ
4着アパパネ
【前回までのあらすじ】
フラッシュは密かにアパパネに想いを寄せていたが
アパパネとキングダムの微妙な関係に、危機感を募らせるのだった
エイシンフラッシュ
「デ、デジカメの充電が切れたっ! 汗
至急充電せねばっ!汗
アパパちゃん、ちょっと待っててねー!!」
ローズキングダム
「・・・猛ダッシュで去っていった・・・
あいつは一体・・汗」
アパパネ
「変わってるよねーフラッシュ君って 笑」
ローズキングダム
「・・・・」
アパパネ
「なによ」
ローズキングダム
「・・・ハァー」
アパパネ
「なんでため息なワケ?」
ローズキングダム
「・・・一緒に2歳チャンプになって
来年は一緒に3冠獲ろう、なんて言ってたよな」
アパパネ
「言ってたね」
ローズキングダム
「おまえは約束どおり2冠まで獲り、3冠へ王手。
それに比べてオレは皐月もダービーも獲れず無冠・・・」
アパパネ
「なにそれ。
いっちょまえにイジけてんの?」
ローズキングダム
「別に。
オレは晩成なんだよ」
アパパネ
「2歳でジーワン勝つ晩成って聞いたことないけど」
ローズキングダム
「なべ底型なんだよ」
アパパネ
「ふーん」
ローズキングダム
「フッ
日曜日の神戸新聞杯を見ればわかるだろう。
このオレがなぜキングと呼ばれているかがな」
アパパネ
「誰も呼んでないし」
ローズキングダム
「・・・・」
アパパネ
「・・・あのさ・・・」
ローズキングダム
「あ?」
アパパネ
「もしアタシが秋華賞を勝って、アンタが菊花賞を勝つという事になったらさ・・・」
ローズキングダム
「・・・・」
アパパネ
「もしそんな奇跡が起こったなら・・・」
ローズキングダム
「・・・・」
アパパネ
「アタシ達さ・・・」
ローズキングダム
「・・・・」
カシャッ!!
カシャッ!!
カシャッ!!
ローズキングダム
「うっ!!
ま、まぶしいっ!!」
エイシンフラッシュ
「お待たせしましたー!
デジカメの充電完了!
フラッシュも復活だよーん!!喜」
ローズキングダム
「・・・・」
アパパネ
「・・・・」
- つづく –