◆夢は個人の尊厳の獲得 ペルーサ 天皇賞(秋)


◆夢は個人の尊厳の獲得



天皇賞(秋)(GI)

1着ブエナビスタ
2着ペルーサ
3着アーネストリー



【前回までのあらすじ】
ブエナ組の若頭ペルーサは組を抜ける意志をブエナに伝える。
しかしブエナ組の後ろ盾を失ったペルーサは、
対抗組織に拉致監禁されるのだった



≪佐伯組 事務所≫



佐伯組 組員たち
「ギャーハハハwww
 ボロゾーキンのようなそのザマは笑えるなぁ~
 ペルくーんwww」



ペルーサ
「うう・・・」



佐伯組 組員たち
「組長。
 そろそろ東京湾コース行きますか?」


組長佐伯
「そうだねぇ。
 積年の恨みもあるしねぇ」


ペルーサ
「く・・・」



佐伯組 組員たち
「さよーならー
 ペルくーん
 ぎゃーーはははwww」


ペルーサ
「・・・・」



組長佐伯
「・・・・
 悲しいな、ペルーサ」


ペルーサ
「・・・・」



組長佐伯
「個人は弱い。
 弱い個人は組織からはみ出したら
 生きてはいけない」


ペルーサ
「・・・・」



組長佐伯
「・・・・
 それが野生動物であれ、文明が進化した人間社会であれ
 社会というものは、常に殺し合い
 奪い合うという暗黙のルールの元に成り立っている」


ペルーサ
「・・・・」



組長佐伯
「だからこそ、弱い個人は組織を編成し
 個人の弱さを克服してきたのだ」


ペルーサ
「・・・・」



組長佐伯
「おまえはその組織を自ら抜けた」


ペルーサ
「・・・・」



組長佐伯
「社会において、組織に所属しないということは
 小鹿のバンビが、ひとりでライオンの群れの中に入って行って
 ボスライオンにビンタして帰ってくるぐらい困難なことなのだ」


佐伯組 組員たち
「・・・く、組長! 汗
 例えがわかりにくいっす 汗」



組長佐伯
「悲しいペルーサよ。
 個人の尊厳の獲得などという夢は
 もう諦めて、組織に所属するがよい。
 ・・・・
 ・・・・
 ・・来世でな ニヤリ」


佐伯組 組員たち
「ヒャッホーーイ!!www」



ペルーサ
「く・・・」


佐伯組 組員たち
「ではペルくーん
 東京湾へレッツゴー!!www」



ペルーサ
「うう・・・」



   ガチャッ



オウケンブルースリ
「どーもー
 個人の尊厳の獲得を夢見るアホ、
 オウケンくんでーす!
 ・・・・
 ・・・・
 って、誰がアホやねんっ!!」



   シーン



オウケンブルースリ
「す、すべった!!汗」


佐伯組 組員たち
「・・・・
 テ、テメー!!
 誰だコラァー!!怒」



オウケンブルースリ
「あれ?
 オレって顔が売れてない? 汗
 およびでない? 汗」


佐伯組 組員たち
「テメー!どこの組のモンだ、コラァー!!怒」



オウケンブルースリ
「組ではないっつーか 汗」


佐伯組 組員たち
「おい!!
 チャカもってこい!!
 蜂の巣にすんぞ!!」


佐伯組 組員たち
「おおー!!
 ぶっ殺せーー!!怒」



組長佐伯
「・・・おい、おまえら・・・」


佐伯組 組員たち
「組長!!
 ソッコーでブチ殺します!!怒」



組長佐伯
「オイ!おまえら!!!」


佐伯組 組員たち
「は、はい・・・?」



組長佐伯
「・・・やめろ」


佐伯組 組員たち
「え?」



組長佐伯
「物騒なモン出すな」


佐伯組 組員たち
「し、しかし・・・」



組長佐伯
「・・・・
 フゥー・・・
 ・・・・
 何の御用ですか・・
 ・・オウケンさん・・」



オウケンブルースリ
「久しぶりだな、佐伯」



佐伯組 組員たち
「・・・え? 汗」



  - つづく –

サブコンテンツ