◆生き方が下手だな ペルーサ ジャパンカップ(GI)


◆生き方が下手だな



ジャパンカップ(GI)

1着キングダム
2着姐さん(1位降着)
3着ヴィクトワール氏

5着若頭
7着オウケンくん
8着フラッシュ
14着中山氏



【前回までのあらすじ】
フラッシュから最高級カメラを奪ったペルーサだったが
なんとそのカメラは、
『12/4(土)の夜の時点での所持者』に天誅を下す呪われしカメラだった
苦悩の末、ペルーサはカメラをブエナに譲渡するが
ブエナの恩義を忘れられなかったペルーサは、
自分でカメラを持つことを決意するのだった



≪ブエナ組 本部≫



ペルーサ
「姐さん、スミマセンッ!
さっきのカメラ、やっぱり返してくださいっ!!」


ブエナビスタ
「なんや、せっかくもらったのになあ。
まあおまえが言うなら、返すぞ」


ペルーサ
「無理言ってスミマセン!
では失礼しますっ!!」



バタン



ペルーサ
「・・・責任は・・・すべてこの若頭が持つ・・・」



~・・・呪いのカメラを手にし者よ・・・
12/4(土)の夜の時点で、我を持つ者に
競走馬として致命的な事態が起こるであろう・・
避けたくば、我を他者に譲渡するがいい・・・~



ペルーサ
「カメラの声・・・?
チッ。
それは前にも聞いたんだよっ!!怒」



・・・なぜブエナに我を渡さなかった・・・?



ペルーサ
「テメーには関係ねえだろ」



・・・愚かなことだ・・・
自分を犠牲にして、他者を守るというのか・・・?」



ペルーサ
「オレの勝手だろうが」



・・・生物はすべて、他者を犠牲にして、
自らの種を継いできたのではなかったか・・・?



ペルーサ
「知らねえよ」



勇気のある者。挑戦心のある者。正義感のある者。
これらの多くは、歴史の中で、命を落としてきたのだ・・・



ペルーサ
「だったらなんだよ」



その一方で、他者の影に隠れる者や、自分の事だけを考える者が
生き残り、その遺伝子を継いできたという悲しい事実・・・



ペルーサ
「・・・・」



ペルーサよ。おまえもその子孫なのだ・・・



ペルーサ
「・・・・」



・・・それなのに、なぜ他者を助けようとするのだ・・・?



ペルーサ
「知らねえ。
考える前に、体が動いてたんだよ」



フハハハ!
現実は、映画や小説やドラマのように美しくはない・・・



ペルーサ
「・・・・」



おまえの善行は、誰にも知られること無く
おまえの自己満足だけを残して、消え去っていくだろう・・・



ペルーサ
「いいんだ」



フハハハ。
生き方が下手だな、ペルーサよ。
まるでおまえのレースぶりを見ているようだよ・・・



ペルーサ
「オレにはこういう生き方しかできねえんだ・・・」



– つづく –

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