◆日経新春杯の展望2≪優越感のデメリット≫ヒルノダムール
【ヒルノダムール】
・父マンハッタンカフェ
・皐月賞は絶望的な位置から大外一気で2着
・札幌記念はスタートでおもいっきりつまずいて4着
・菊花賞は直線で前がつまって終了
・鳴尾記念はお坊ちゃまルーラーシップに届かず2着
・後ろから行く馬だけに、今回も展開と仕掛けのタイミング次第
≪焼き鳥屋シゲにて≫
ヒルノダムール
「まあとりあえず、シンザン記念優勝おめでとうな、デイヴィス」
レッドデイヴィス
「やぁだぁ~ 泣 もぉ~ダムールちゃんったらサプライズ~?アタシ嬉しいっ♪」
ヒルノダムール
「・・・オカマ口調はやめろ 汗 タメグチもやめろ」
レッドデイヴィス
「だってオカマなんですもん~♪」
ヒルノダムール
「しかし、セン馬は皐月賞もダービーもNHKマイルもダメっていうのは厳しいな」
レッドデイヴィス
「性同一性障害に自由な人権が無いのは、馬の世界も同じなのよ・・・落」
ヒルノダムール
「おまえは単に、タマがないだけだろ 汗」
レッドデイヴィス
「それよりダムールちゃんはどうなのぉ~?キングダムちゃんも出るんでしょ~?」
ヒルノダムール
「フッ。オレは皐月賞で、フラッシュもキングダムも、ゴボウ抜きにした男だぜ?」
レッドデイヴィス
「うそぉ~。すご~い♪」
ヒルノダムール
「フッ。もう1年くらい勝ってないがな 泣」
レッドデイヴィス
「えぇ~。なんでぇ~?」
ヒルノダムール
「運がないだけだぜ。能力はジーワン級よ!」
レッドデイヴィス
「へぇ~」
ヒルノダムール
「・・・しかし・・・なぜ勝てんのだ・・・このオレが・・・」
レッドデイヴィス
「う~ん、なんでだろぉ~」
ヒルノダムール
「皐月賞で大外ブチ抜いたこのオレが、1年も勝てないっておかしくないか?怒」
レッドデイヴィス
「そうねぇ~」
ヒルノダムール
「なあ!シゲさんっ!」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・そうっすね」
ヒルノダムール
「シゲさんもおかしいと思うだろ?この俺が、こんな成績でくすぶってるなんてさぁ!」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・ですねえ」
ヒルノダムール
「なあ!シゲさん!オレのどこが悪いんだよっ!」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
ヒルノダムール
「アドバイスしてくれよっ!」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・優越意識の呪縛・・・ってとこですかね・・・」
ヒルノダムール
「は?」
焼き鳥屋店主シゲ
「自分は他人とは違うんだ、という無意識の優越意識が、日々の行動とレースでの走りに影響を与えているのかもしれねえっすねえ」
ヒルノダムール
「意味わかんねえよっ!シゲさん!」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・もちろん自己卑下はよくねえ。だが優越意識も同じくらい人生に悪影響を与えるもんです」
ヒルノダムール
「優越感・・・?」
焼き鳥屋店主シゲ
「一度、過去の栄光はとっぱらっちまって、自分など大した存在ではないと考えてみるのもいいかもしれねえな」
ヒルノダムール
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「優越感も劣等感もない。ただ純粋に目の前の目標に向かう意識」
ヒルノダムール
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「それこそが究極の精神状態かもしれねえな」
ヒルノダムール
「純粋に・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・偉そうに言い過ぎたな。すまねえ、ダムールさん」
ヒルノダムール
「・・・とんでもないっす・・・シゲさん、ありがとうございます!オレやってみるよっ!」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ」
ヒルノダムール
「日曜日!見ててくれよな!シゲさんっ!」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ。応援馬券、買っとくゼ」
– つづく –