◆フィリーズレビュー2011予想⇒ドナウブルー⇒悩むより先に、大きな目標を掲げてしまう


【ドナウブルー】

○3歳 女子
○父ディープインパクト
○馬名 意味由来⇒ 『ドナウ川の青』
○デビュー戦は溢れるスピードで、逃げそうになるのを抑えて2番手から抜け出し。楽勝
○2戦目 今回は無理やり抑えこんで後方から。外々を回って差し切り
○3戦目 前走シンザン記念は、前半から掛かりまくって終了。それでも5着
○全3戦とも1600mを使っているが、すべて掛かり気味だったので、その意味では今回1400は良さそう
○騎手もリスポリにチェンジで勝負。折り合って走れるかどうか



◆悩むより先に、大きな目標を掲げてしまう



≪高校の教室にて≫



ドナウブルー
「ハァー・・・ブルーだわー・・・落」


オルフェーヴル
「ど、どしたの?ドナウちゃん 汗」



ドナウブルー
「シンザン記念は1番人気だったのに、あんな無様な競馬を・・・ハァー・・・ブルーだわー・・・落」


オルフェーヴル
「ゆ、憂鬱っていう意味のブルーだね 汗」



ドナウブルー
「まさかアンタにまで差されるとは思わなかったし・・・落」


オルフェーヴル
「だ、大丈夫だよ!汗 ドナウちゃん!汗」



ドナウブルー
「・・・どこを見て大丈夫とか言ってるわけ?・・・大丈夫な要素はどこにあるの?・・・ハァー・・・落」


オルフェーヴル
「く、暗い・・汗」



ドナウブルー
「・・・アンタはいいわよね・・・落」


オルフェーヴル
「え? 汗」



ドナウブルー
「・・・ジャーニーさんの弟で、色々教えてもらえるし。末脚も遺伝してるしさ・・・落」


オルフェーヴル
「あ、あは 汗」



ドナウブルー
「ハァー・・・ブルーだわー・・・落」


オルフェーヴル
「で、でもさ!汗 ここでいい競馬をして、本番に向かえばいいんじゃないかな!汗 ね?汗」



ドナウブルー
「・・・ハァー・・・たとえここでいい競馬をしても・・・本番では隣のクラスの白いバケモノがいるじゃない・・・落」


オルフェーヴル
「・・・・汗」



ドナウブルー
「この時点でアタシのクラシック制覇は消えた・・・ハァー・・・ブルーだわー・・・落」


オルフェーヴル
「・・・せ、先生遅いね!汗」



ドナウブルー
「・・・もう授業なんてどうでもいいわよ・・・ハァー・・・落」



ガラガラッ



オルフェーヴル
「あ、先生が来たね!気を取り直してお勉強をし・・・あれ?汗」


マツリダゴッホ
「皆さん、おはようございマツリダ」



オルフェーヴル
「ゴ、ゴッホさん?!汗汗」


マツリダゴッホ
「さあキミタチ。席につきマツリダ」



オルフェーヴル
「た、武田先生はどうしたのかな?汗 ヒソヒソ」」


ドナウブルー
「・・・・汗」



マツリダゴッホ
「・・・えー、武田先生は、海援隊のコンサートのため、本日はお休みですマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・汗」



マツリダゴッホ
「ということで、この時間はワシが代わりに授業をしマツリダ」


オルフェーヴル
「ゴ、ゴッホさんは授業とか、できるんですか?」



マツリダゴッホ
「む!いい質問だマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・」



マツリダゴッホ
「授業はできマツリダ」


オルフェーヴル
「そ、それは『できます』なのか『できません』なのか、どっちですか?汗」



マツリダゴッホ
「・・・キミが言ってる意味が、さっぱりわかりマツリダ」


オルフェーヴル
「くっ・・・テメーの方が意味わからんだろうがっ ボソッ」



マツリダゴッホ
「・・・そこのキミ」


オルフェーヴル
「は、はい? 汗」



マツリダゴッホ
「・・・キミの顔と、しゃべりのテンポはどっかで聞いたことがあるような気がしマツリダ」


オルフェーヴル
「き、気のせいじゃないっすか? 汗」


マツリダゴッホ
「・・・そうか」



ドナウブルー
「・・・オル君がジャーニーさんの弟だって気づいてないのかな? ヒソヒソ」


オルフェーヴル
「そ、そうみたいだね 汗 何回か会ってるんだけどな 汗」



マツリダゴッホ
「・・・では授業をはじめマツリダ」


生徒たち
「はーい」



マツリダゴッホ
「・・・ではまず、このスターのゴッホさんに聞いてみたいことはありマツリダ?」



シーン



マツリダゴッホ
「・・・ん?遠慮なく聞いてくれていいぞマツリダ?」



シーン



オルフェーヴル
「ププッ 笑 みんな興味ないみたいっすね、ゴッホさん 笑」


マツリダゴッホ
「むむっ!!そこのキミ、そのツッコミの感じ、やっぱりどっかで聞いたことが・・・」



オルフェーヴル
「き、気のせいっすよ 汗」


マツリダゴッホ
「・・・よし、わかった。じゃあキミタチの中で、何か悩み事などある者はいるかマツリダ?」



オルフェーヴル
「・・・・」


ドナウブルー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「な、悩みもないのかマツリダ? 汗」


ドナウブルー
「・・・はーい、ありまーす」


マツリダゴッホ
「うむ。言ってみろマツリダ」



ドナウブルー
「・・・アタシは前走シンザン記念で折り合いを欠き、1番人気で負けてしまいました・・・落」


マツリダゴッホ
「・・・・」



ドナウブルー
「そして今回のフィリーズレビューも、また掛かって負けたらどうしようかと思うと、ブルーな気持ちになってしまいます・・・落」


マツリダゴッホ
「・・・・」



ドナウブルー
「ゴッホさん、どうしたらいいでしょうか?」


マツリダゴッホ
「・・・うむ」


ドナウブルー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「・・・悩み事をワシに相談されても困るのだが・・・」


ドナウブルー
「テ、テメーが言えって言ったんだろうがっ・・・ボソッ」



マツリダゴッホ
「・・・ではお答えしマツリダ」


ドナウブルー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「『私は桜花賞でレーヴディソールに勝つ』と言いなさいマツリダ」


ドナウブルー
「は?」



マツリダゴッホ
「そういうことですマツリダ」


ドナウブルー
「ど、どういうことだよっ!!怒」



マツリダゴッホ
「・・・つまり、そうやって大きな目標を掲げてしまえば、それが心に浸透し、自然と日々の努力を重ねるようになるのだマツリダ」


ドナウブルー
「はぁ・・・」



マツリダゴッホ
「虚言では意味が無いがなマツリダ」


ドナウブルー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「だが『ムリだ』とか『できるわけないし』という言葉を発しても、おまえの明日は、何ひとつ良くならないだろうマツリダ」


ドナウブルー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「さっきからおまえは、ブルーになってるだけで、明日が良くなるための努力をしてないではないかマツリダ」


ドナウブルー
「・・・ブルーになってるだけ・・・」



マツリダゴッホ
「明日のために、一歩でも進もうと思ってる人は、憂鬱に落ち込んでるヒマがないのだマツリダ」


ドナウブルー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「今できることを積み重ねるだけ。それができれば、結果など気にする必要はない。だってそれ以上のことはできないのだからマツリダ」


ドナウブルー
「ゴッホ先生・・・泣」


オルフェーヴル
「ゴッホさん・・・泣」



マツリダゴッホ
「若いうちは結果を恐れず、いろんな失敗をすればよいのだマツリダ」


ドナウブルー
「・・・・泣」



マツリダゴッホ
「その失敗が、おまえ自身の心を大きく成長させてくれるだろうマツリダ」


ドナウブルー
「はい・・・泣」



マツリダゴッホ
「フッ。もう涙は必要ないだろうマツリダ?」


ドナウブルー
「はい!ありがとうございました!ゴッホさん!」


マツリダゴッホ
「フッ」



ガラガラッ!



警察官 野村
「やっと見つけたぞー!!キサマー!!怒」


マツリダゴッホ
「な、なんですかマツリダ?汗」



警察官 野村
「なんですか、じゃねぇだろ!このバカ野郎っ!!ボカッ!」


マツリダゴッホ
「い、痛い・・・泣 ワシは何も悪いことなんかしてマツリダ 汗」



警察官 野村
「しらばっくれやがってー!!怒 さっき売店のおばちゃんから通報が入ったのだー!!怒」


マツリダゴッホ
「え? 汗」



警察官 野村
「あんぱんを食べて、金を払わない奴がいるとな!!怒」


マツリダゴッホ
「ワ、ワシではありマツリダ 汗」



警察官 野村
「そのおばちゃんに、犯人の特徴を聞いたら『語尾にマツリダってつけてました』って言ってたぞ!コラァー!!怒」


マツリダゴッホ
「ご、誤解マツリダ 汗」



警察官 野村
「署まで来いやぁーー!!コラァー!!怒」


マツリダゴッホ
「ワ、ワシは知りマツリダ 汗」



バタン



オルフェーヴル
「・・・・」


ドナウブルー
「・・・・」



オルフェーヴル
「れ、連行されて行ったね 汗」


ドナウブルー
「・・・やっぱ武田先生じゃないとダメね・・・汗」



– つづく –

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