◆高松宮記念2011予想⇒ジョーカプチーノ⇒小さなことに感謝できない者は、大きなことにも感謝できない
【ジョーカプチーノ】
○５歳 男性 芦毛
○父マンハッタンカフェ
○馬名 意味由来⇒ 冠名ジョー＋カプチーノ
○カプチーノとは、コーヒーの飲み方のひとつで、エスプレッソコーヒーに泡立てた牛乳を加えたもの
○NHKマイルは、前残りの展開とは言え、10番人気でジーワン制覇
○ダービー大差でビリ。その後１年５ヶ月もの休養
○復帰戦のスワンSで、いきなり３着。また10番人気
○マイルCSは先行馬には厳しい流れを、そこそこ踏ん張る
○前走シルクロードSは、58キロを背負い、豪快に出遅れ。だがまさかの上がり32.6で、大外一気の差し切り
○逃げ差し自在。ダート芝不問のオールラウンダー
○父マンハッタンカフェ、母父フサイチコンコルドなのにスプリンターという個性派
○ファルコンSも出遅れての差し切りだったが、さすがにジーワンで出遅れると厳しい。スタート注目
◆小さなことに感謝できない者は、大きなことにも感謝できない
≪高級コーヒー店にて≫
店員
「お待たせしましたジョー様。最高級カプチーノでございます」
ジョーカプチーノ
「うん。ありがとう。・・・ズズッ」
店員
「当店のカプチーノは、コロンビアの最高級コーヒー豆を、惜しみなく使用しております」
ジョーカプチーノ
「・・・うん。おいしいね」
店員
「ありがとうございます。日本を代表するカプチーノ評論家のジョー様に、お褒めいただき光栄です」
ジョーカプチーノ
「・・・上品な香り。コクがあるのに飽きさせない」
店員
「そうでございます」
ジョーカプチーノ
「店内も掃除が行き届いている。完璧だね」
店員
「ありがとうございます」
ジョーカプチーノ
「・・・でも何かが足りない・・・ボソッ」
店員
「はい？」
ジョーカプチーノ
「・・・いや、なんでもない。また来るよ」
店員
「ありがとうございました」
≪焼き鳥屋シゲにて≫
ガラガラッ
焼き鳥屋店主シゲ
「らっしゃい！」
ジョーカプチーノ
「うわっ！ け、煙たいっ！汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「おう、ジョーさん、お久しぶりでさあ」
ジョーカプチーノ
「どーもシゲさん。あいかわらず混んでますねえ。座れるかな？」
焼き鳥屋店主シゲ
「カウンターになっちまうんですが」
ジョーカプチーノ
「ああ、いいですよ。・・・お隣り失礼しまーす」
ドナウブルー
「・・・・」
ジョーカプチーノ
「あらら！美人の隣なんて、ボクラッキーだな 照」
ドナウブルー
「・・・・」
ジョーカプチーノ
「ごめんね！隣、狭いかな？ 照 ボク体がデカイから！汗」
ドナウブルー
「・・・別に」
ジョーカプチーノ
「あ、あは！照」
ドナウブルー
「・・・・」
ジョーカプチーノ
「あ、シゲさん、カプチーノひとつ！」
ドナウブルー
「・・・焼き鳥屋にコーヒーはないでしょ ボソッ」
焼き鳥屋店主シゲ
「あいよっ」
ドナウブルー
「あ、あるんかいっ！ 汗」
ジョーカプチーノ
「・・・あ、よく見たらドナウちゃんだ！フィリーズレビューは惜しかったよねえ！」
ドナウブルー
「・・・別に」
焼き鳥屋店主シゲ
「カプチーノお待ち」
ドナウブルー
「早っ！ 汗」
ジョーカプチーノ
「どーもです。・・・ズズッ・・・」
ドナウブルー
「・・・焼き鳥屋のコーヒーなんて、おいしいわけがないでしょ ボソッ」
ジョーカプチーノ
「・・・こ・・・」
ドナウブルー
「・・・・」
ジョーカプチーノ
「・・・これは衝撃のうまさだ・・・汗」
ドナウブルー
「う、うまいんかいっ！ 汗」
ジョーカプチーノ
「シ、シゲさんっ！汗 やっぱりシゲさんのカプチーノは最強です！」
焼き鳥屋店主シゲ
「ありがとよ。フッ」
ジョーカプチーノ
「こ、この豆はやはりコロンビアの最高級コーヒー豆ですか？！」
焼き鳥屋店主シゲ
「豆？」
ジョーカプチーノ
「はい！」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・えだ豆だぜ？」
ジョーカプチーノ
「は？」
焼き鳥屋店主シゲ
「しかもお客さんが残した、おつまみのえだ豆だぜ」
ジョーカプチーノ
「そ、そんな！ ただの、つまみ枝豆だって言うんですかっ！？」
焼き鳥屋店主シゲ
「つまみ枝豆ではないがな 汗」
ジョーカプチーノ
「そ、そんなことが・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ」
ジョーカプチーノ
「じゃ、じゃあ、このミルクはどこの高級ミルクですかっ！汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・前回も言った通り、冷蔵庫の奥の方にあった普通の牛乳だぜ？」
ジョーカプチーノ
「そ、そんなバカな・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「もちろん賞味期限は切れてるぜ」
ジョーカプチーノ
「・・・・汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「あるもんで作るのがプロってもんだぜ」
ジョーカプチーノ
「さ、さすがです！シゲさん！ 泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ。感動しすぎだぜ」
ドナウブルー
「・・・・」
ジョーカプチーノ
「すごいよねえ！ドナウちゃんもそう思うでしょ？」
ドナウブルー
「・・・バカみたい・・・」
ジョーカプチーノ
「え？ 汗」
ドナウブルー
「・・・たかが１杯のコーヒーで、大の大人が何騒いでんの？・・・バカみたい・・・」
ジョーカプチーノ
「ド、ドナウちゃん・・・？汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
ドナウブルー
「アタシはもっと大きいことにしか感動できない！！怒」
ジョーカプチーノ
「ド、ドナ・・・汗」
ドナウブルー
「そんなちっさいことで、感動も感謝もできないよっ！！怒」
ジョーカプチーノ
「・・・で、でもドナウちゃんが元気に走れるのも、いつも１番人気に支持されるのも、みんなが応援してくれるからでしょ？ 汗」
ドナウブルー
「アタシはそんな小さいことでは、感謝なんて、まだできないの！！怒」
ジョーカプチーノ
「・・・・汗」
ドナウブルー
「せめて重賞でも勝った日には、みんなに感謝できるのに・・・」
ジョーカプチーノ
「・・・・汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
ドナウブルー
「今の自分のこの状態では、感動とか感謝なんて・・・」
ジョーカプチーノ
「そ、そうだよね 汗 じゃあまずは今週ボクのジーワンがあるから応援に来てよ！ 喜」
ドナウブルー
「は？」
ジョーカプチーノ
「ボクが勝てば、ドナウちゃんに勇気を与えられると思うから！ 喜」
ドナウブルー
「・・・行くわけないじゃん・・・」
ジョーカプチーノ
「え？ 汗」
ドナウブルー
「・・・アタシは男には期待してないから」
ジョーカプチーノ
「・・・・汗」
ドナウブルー
「自分が男を好きになる日がくるなんて、考えられないわ」
ジョーカプチーノ
「・・・そうなんだ・・・ハァー 泣」
ドナウブルー
「・・・男がプレゼントくれたって、感動したこともないわ」
ジョーカプチーノ
「で、でもさ・・・汗」
ドナウブルー
「アタシはもっと大きな喜びがないと、感動なんてできないのっ！！怒」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・小さなことに感謝できない者は・・・」
ドナウブルー
「は？」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・大きなことにも感謝できねえもんだぜ」
ドナウブルー
「は？何言っちゃってんの？このヒゲ 怒」
ジョーカプチーノ
「ちょ、ちょっと！シゲさん！ 汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・感謝の気持ちを持つのに、大きいも小さいもないぜ」
ドナウブルー
「あ、あるじゃん！ 汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・感謝ってもんは、条件付きでするもんじゃねえ」
ドナウブルー
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・ああ、ありがたかったな、と心からしみ出してくる感情だ」
ドナウブルー
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「それを感じることができねえのは、ドナウさん、アンタの心がまだ未熟だからなんだぜ」
ジョーカプチーノ
「シ、シゲさん！汗 怒らせてどーすんですか！汗」
ドナウブルー
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・成功したから感謝するんじゃねえ。感謝できるような心を持っていたから成功できるんだぜ」
ドナウブルー
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・ドナウさんはまだまだ若い。これからそんな心を作っていけばいいんだぜ」
ドナウブルー
「・・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「焦ることはねえぜ」
ドナウブルー
「・・・はい・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・ドナウさん、泣かせちまってすまねえ。これはオレからのお詫びの気持ちだ」
コトッ
ドナウブルー
「・・・キャラメル マキアート・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ。冷蔵庫の残り物で作ったから、テキトーだがな。若いお嬢さんは好きかと思ってな」
ドナウブルー
「・・・ズズッ・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
ドナウブルー
「・・・おいしい・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ」
ジョーカプチーノ
「バ、バカな 汗」
ドナウブルー
「・・・シゲさん・・・ありがとう・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ。礼を言われるようなことはしてねえぜ」
ドナウブルー
「・・・アタシ、今、感謝の気持ちでいっぱいです・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ」
ジョーカプチーノ
「・・・な、なんでシゲさんばっかりー！泣 オレの何が悪いっていうんだぁーー！！泣」
– つづく –
