◆皐月賞2011予想⇒オルフェーヴル⇒人の夢を応援するより、自分自身の夢を追う


【オルフェーヴル】

○3歳 男子
○父ステイゴールド
○馬名 意味由来⇒ フランス語で「金銀細工の職人」
○ドリームジャーニーの全弟
○京王杯2歳ステークスは、まっすぐ走らず1番人気で惨敗
○シンザン記念は、差しがきかない芝状態を、ありえない脚で追い込んで2着
○きさらぎ賞も前残りの芝。33.2で追い込むも後ろすぎ3着
○スプリングSは馬群で折り合い、4角大外マクり気味に押し切り。重賞初制覇
○末脚は世代屈指。敵は東京コースと開幕週の芝か



◆人の夢を応援するより、自分自身の夢を追う



≪ガストにて≫



ドリームジャーニー
「何でも好きなもの注文していいぞ、オル 喜」


オルフェーヴル
「ボク、お子様ランチ!!喜」



ドリームジャーニー
「フッ。オルはもう高校生なのに、お子様ランチか 微笑」


オルフェーヴル
「ボク、学校ではちゃんとしてるもんっ!!」


ドリームジャーニー
「そうか 微笑」



オルフェーヴル
「でも、兄ちゃんと一緒の時は、お子様ランチだもんっ!!」


ドリームジャーニー
「ふふっ。じゃあそうしような 微笑」


オルフェーヴル
「うんっ!!喜」



ドリームジャーニー
「あ、すいません。お子様ランチと、コーヒーをひとつ」


店員
「かしこまりました」



オルフェーヴル
「おおー!!驚 兄ちゃんコーヒーだ!カッケー!!驚」


ドリームジャーニー
「フッ。兄ちゃんは大人だからな」



オルフェーヴル
「やっぱ兄ちゃんスゲー!!驚」


ドリームジャーニー
「ふふっ。オルも早く大人にならなきゃな 喜」


オルフェーヴル
「うんっ!!」



ドリームジャーニー
「さあオル。お子様ランチを食べなさい 喜」


オルフェーヴル
「うんっ!!・・・・あ、あれ? 汗」



ドリームジャーニー
「どうした?」


オルフェーヴル
「・・・・お子様ランチの、ハンバーグだけが無くなってる・・・泣」



ドリームジャーニー
「そ、そんなワケないだろう?」


オルフェーヴル
「だって無いもんっ!!泣」


ドリームジャーニー
「ハンバーグだけが無いって・・・・ん?」



マツリダゴッホ
「・・・モグモグ」


ドリームジャーニー
「・・・・汗」



マツリダゴッホ
「・・・ウマし。 モグモグ」


オルフェーヴル
「う、うわぁ~ん!!泣 ボクのハンバーグ~!!泣」



ドリームジャーニー
「・・・ア、アンタ何してんすか 怒」


マツリダゴッホ
「ハンバーグを食べてマツリダ」



ドリームジャーニー
「・・・そ、そうじゃなくて、なんでアンタがオルのハンバーグを食べてんすか 怒」


マツリダゴッホ
「うむ。なぜかと問われるなら、『そこにハンバーグがあったから』と言っておこうマツリダ」



ドリームジャーニー
「・・・もういいです・・・オル、新しいお子様ランチ、注文してやるからな」


オルフェーヴル
「うん・・・泣」



マツリダゴッホ
「ジャーニー」


ドリームジャーニー
「なんすか 怒」



マツリダゴッホ
「・・・メロンソーダも注文してくれマツリダ」


ドリームジャーニー
「な、なんでアンタのジュースをボクが注文するんすか 怒」



マツリダゴッホ
「ノドつまりしたらどうするのだマツリダ」


ドリームジャーニー
「そ、そもそもアンタがオルのハンバーグを食べちゃうから、こんなことになってるんでしょー!?怒」



マツリダゴッホ
「だって、そこにハンバーグがあったんだもんっ!!」


ドリームジャーニー
「そこにあっても、食べちゃだめでしょー?!怒」



マツリダゴッホ
「だって食べたかったんだも・・・んぐっ!」


ドリームジャーニー
「ああっ!!汗 ゴッホさんっ!!ノドつまりしてるじゃないですかっ!!汗 すみません店員さん!お水を!!汗」


店員
「か、かしこまりました 汗」



マツリダゴッホ
「むほほっっ!!汗汗」


ドリームジャーニー
「ホラ!!汗 ゴッホさん!お水ですよっ!!汗」



マツリダゴッホ
「ゴクゴク・・・ふー・・・。命拾いしマツリダ」


ドリームジャーニー
「・・・・」


オルフェーヴル
「・・・・」



マツリダゴッホ
「・・・ん?なんかワシ、お呼びでないマツリダ?」


ドリームジャーニー
「・・・オルは今週、皐月賞なんです!」


マツリダゴッホ
「うむ」



ドリームジャーニー
「ナーバスになってるから、食事でもしてリラックスさせようと思ってるんですよ! 怒」


マツリダゴッホ
「うむ。ナイス兄弟愛マツリダ」



オルフェーヴル
「でも兄ちゃん・・・ボクやっぱり東京コースは自信がないよ・・・落」


ドリームジャーニー
「だ、大丈夫だって!オルなら!!」



オルフェーヴル
「・・・・でも・・・こんなにみんなに期待されて、また京王杯2歳Sの時みたいに、人気を裏切ったら・・・落」


ドリームジャーニー
「うーん・・・」



オルフェーヴル
「・・・ボクみたいな良血エリートは、注目されるから緊張しちゃうよ・・・兄ちゃん・・・落」


ドリームジャーニー
「うーん・・・」


オルフェーヴル
「・・・・落」



マツリダゴッホ
「・・・・エリート意識は、自分を見失わせる重大な要因のひとつだマツリダ」


オルフェーヴル
「え?」


ドリームジャーニー
「・・・ゴッホさん・・・」



マツリダゴッホ
「自らをエリートだと錯覚した瞬間に、自己を見失い、転落への一歩となるだろうマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・」


ドリームジャーニー
「そ、そんな!ゴッホさん! 汗」



マツリダゴッホ
「そもそも、エリートとか、非エリートなどという定義は、所詮、他者との相対比較によってしか、生まれ得ないものだマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・比較・・・」



マツリダゴッホ
「自己肯定の基準が、常に他者との比較にあるうちは、強靭なメンタリティーを身につけることはできないだろうマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・」



マツリダゴッホ
「・・・自分が納得できるまで努力できたかどうか。判断基準はその1点に求めたいマツリダ」


オルフェーヴル
「自分が・・・」



マツリダゴッホ
「他者との比較ばっかしてると、他人の成功を祝福することもできない、小さな心になってしまうぞマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・」



マツリダゴッホ
「・・・クラシックの舞台に立つことを許される馬は、ほんの一握りだマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・」



マツリダゴッホ
「オル氏よ。おぬしがその舞台に立てるのは、調教師や関係者、そしてジャーニーのおかげなのだマツリダ」


ドリームジャーニー
「・・・ゴッホさん・・・」



マツリダゴッホ
「夢の舞台に立たせてくれたみんなに、感謝しながら楽しんで走ってくれば、それでいいのだマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・はい・・・泣」



マツリダゴッホ
「走る前から結果ばかり気にしてはならん。結果は後日、分析して反省すればよいマツリダ」


オルフェーヴル
「・・・・泣」


ドリームジャーニー
「あ、ありがとうございます!ゴッホさん!オルのために助言してくださって! 泣」



マツリダゴッホ
「・・・ジャーニーよ」


ドリームジャーニー
「はい!」



マツリダゴッホ
「・・・厳しい言い方かもしれんが・・・」


ドリームジャーニー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「・・・自分の夢を、弟に託してはならんマツリダ」


ドリームジャーニー
「え・・・」



マツリダゴッホ
「弟を応援することと、弟の夢に乗っかることは、全く別物だマツリダ」


ドリームジャーニー
「乗っかる・・・」



マツリダゴッホ
「ジャーニーよ」


ドリームジャーニー
「はい・・・」



マツリダゴッホ
「おまえは、おまえ自身の夢を追えマツリダ」


ドリームジャーニー
「ボ、ボクの夢・・・」



マツリダゴッホ
「ワシは、おまえがまたジーワンを勝ってくれると思ってるんだが・・・」


ドリームジャーニー
「・・・・」



マツリダゴッホ
「買いかぶりすぎか?」


ドリームジャーニー
「・・・いえ・・・泣 ありがとうございます・・・泣 ゴッホさん・・・泣」



マツリダゴッホ
「フッ。がんばれ。ジャーニー」


ドリームジャーニー
「はい・・・泣」



マツリダゴッホ
「すまんな。キツイ言葉ばかりになってしまってマツリダ」


ドリームジャーニー
「いえ・・・泣 とんでもないです・・・泣」



マツリダゴッホ
「ちょっとトイレに行ってきマツリダ」


ドリームジャーニー
「・・・・」


オルフェーヴル
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・・オル、あれがゴッホさんだ」


オルフェーヴル
「・・・うん!!すごい人だね!!」



ドリームジャーニー
「兄ちゃんが、世界で一番尊敬してる人だからな」


オルフェーヴル
「うん!!ボクも尊敬するよっ!!喜」



ドリームジャーニー
「フッ。そうだな」


オルフェーヴル
「うん!!」



キャーッ!!!



ドリームジャーニー
「ん?なんだ?」


オルフェーヴル
「・・・・?」



女性客
「変態が女子トイレにいますっ!!怒」


マツリダゴッホ
「む?」


女性客
「だ、誰か警察を呼んでくださいっ!!怒」



警察官 野村
「どうしましたかっ!!」


マツリダゴッホ
「け、警察くるの早いなマツリダ 汗」



女性客
「変なオッサンが女子トイレでウロウロしてるんですっ!!怒」


マツリダゴッホ
「むむっ 汗」



警察官 野村
「ん?ま、またキサマかぁーー!!怒」


マツリダゴッホ
「ち、違うのだマツリダ 汗」



警察官 野村
「何が違うんだコラァー!!怒 ボカッ!!」


マツリダゴッホ
「い、痛い 泣」



警察官 野村
「テメー今日も署まで来いやぁーー!!怒」


マツリダゴッホ
「ち、違うのだ。野村氏。男子トイレに行こうと思ったのだが、トイレまでの通路が左回りだったため、うまく手前を替えることができず、外にふくらんで、女子トイレに入ってしまいマツリダ」



警察官 野村
「わ、わけわかんねえんだよっ!!ボカッ!!」


マツリダゴッホ
「い、痛い 泣 ワシは左回りはニガテなのだマツリダ 汗」



警察官 野村
「とにかく署で話を聞くからなっ!!来い!コラァー!!怒」


マツリダゴッホ
「ジャ、ジャーニー!!汗 なんとか言ってくれマツリダ 汗」



ドリームジャーニー
「・・・オル。目を合わせるな。同類だと思われるからな」


オルフェーヴル
「うん」



ドリームジャーニー
「絶対にあの男を尊敬しちゃダメだぞ」


オルフェーヴル
「わかったよ。兄ちゃん」



マツリダゴッホ
「ジャ、ジャーニー!!汗汗」



– つづく –

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