◆ダービー2011予想⇒サダムパテック⇒いつチャンスが来てもつかめる準備をしておく


【サダムパテック】

○3歳 男子
○父フジキセキ
○馬名 意味由来⇒ 冠名サダム+スイスの超高級時計パテックフィリップより
○デビュー戦は出遅れて後方からも、ただ一頭末脚伸ばして2着
○2戦目はスムーズに先行して楽勝
○3戦目、東スポ2歳Sはまた出遅れ。しかし直線向いてしびれる末脚。圧勝で重賞初制覇
○4戦目、ジーワン朝日FS。お約束になってきた出遅れ。さすがに中山1600で後方から大外ではムリ。4着
○弥生賞はスタートで挟まれながらも、変に下げず先行する好騎乗で優勝
○皐月賞は得意の東京で行われチャンスだったが、オルフェーヴルに一瞬で離され、3馬身差の完敗
○2400の距離は微妙も、オルより前で競馬できればもしかすると。



◆いつチャンスが来てもつかめる準備をしておく



≪夢の中にて≫



パテック少年
「やだっ!!」


「・・・パテックよ。わがままを言わないでおくれ・・・」



パテック少年
「だって約束したもんっ!日曜日はダービー見に行こうって!!」



「・・・急に仕事が入ったんだ」



パテック少年
「お父さん!いつも仕事って言うじゃん! 泣」



「・・・スマン。仕方がないんだ」



パテック少年
「ボクずっと楽しみにしてたんだよ!!泣」



「・・・スマン」



パテック少年
「やだやだやだーー!!泣 えーん!!泣」



「・・・パテック・・・」



≪パテック部屋にて≫



サダムパテック
「うーん・・・お父さん・・・泣 ボク楽しみに・・・ハッ!! ゆ、夢か・・・汗汗」


ギャル系の女
「なーんか、うなされてたよー?」



サダムパテック
「!?お、おまえは誰だ?」


ギャル系の女
「は?」



サダムパテック
「な、なぜオレの部屋にいるんだ?」


ギャル系の女
「・・・・覚えてないってワケ? 怒」



サダムパテック
「・・・え?」


ギャル系の女
「・・・サイテー。マジ最低ー。信じらんないっ!帰る!! 怒怒」



バタン



サダムパテック
「・・・昨日、飲み過ぎたか・・・カチッ・・・フゥー・・・それにしてもなぜあんな夢を・・・ああ。今週はダービーだからか・・・」



ガチャッ



サダムパテック
「ん?あの女、また戻ってきたのか?・・・はぁー。オレが悪かったよ、なあ・・・」


ナカヤマナイト
「は?」



サダムパテック
「あれっ!!汗 ナイトかよっ!」


ナカヤマナイト
「何言ってんの?パテック君 汗」



サダムパテック
「い、いやなんでもない 汗」


ナカヤマナイト
「そういえば、今なんかパテック君の部屋から、ガングロの女性がマジギレしながら出てきたケド?」


サダムパテック
「ああ。なんでもないんだ 汗」



ナカヤマナイト
「てゆーか、そんなことより早く学校行かナイト、また遅刻だよ?」


サダムパテック
「ああ。わかってる。・・・つーかおまえ、なんでゴミ袋持ってんの?」



ナカヤマナイト
「ふっ。それはもちろん!通学途中のゴミを拾って歩くためさっ!!喜」


サダムパテック
「・・・・」



ナカヤマナイト
「ボクは正義の騎士(ナイト)だから、正義の行いをしていかナイト!!喜」


サダムパテック
「・・・・汗」



ナカヤマナイト
「さあ早く準備をして!!学校に行かナイト!!喜」


サダムパテック
「ああ。わかったよ。うっせーなあ」



≪通学途中≫



ナカヤマナイト
「さあ正義の騎士(ナイト)が、街の平和を守るぞ!!」


サダムパテック
「・・・いいから学校いこうぜ~めんどくせえなあ~」



ナカヤマナイト
「食べかけのパンが放置されている!!街が汚れないように、ゴミは拾わナイト!!喜」


サダムパテック
「・・・・」



ナカヤマナイト
「はっ!野良犬がおなかをすかせているっ!!エサをあげナイト!!ほら!食べな! 喜」


サダムパテック
「そ、それ、いま拾ったパンじゃねえか 汗 いいのかそんなんで 汗」



ナカヤマナイト
「はっ!タバコがポイ捨てされているっ!!拾ってゴミ袋へ入れナイト!!」


サダムパテック
「・・・・」



ナカヤマナイト
「はっ!子供が転んでヒザをすりむいているっ!マキロンをかけてあげナイト!!」


サダムパテック
「そ、そんなものまで携帯してるのか 汗 さすが正義の騎士だな 汗」



ナカヤマナイト
「はっ!マキロンをかけてあげた子供が、しみるって言って泣いている!!涙をふいてあげナイト!!」


サダムパテック
「・・・・汗」



ナカヤマナイト
「はっ!マキロンをかけてあげた子供のお母さんが、不審な目でこっちを見ているっ!!”怪しい者ではないです”って言ってこナイト!!汗」


サダムパテック
「・・・だんだん正義の騎士の行動じゃなくなってきてるぞ 汗」



ナカヤマナイト
「はっ!気づいたら、ボクが持ってるゴミ袋が燃えているっ!!汗汗」


サダムパテック
「えぇ~!?汗」



ナカヤマナイト
「はっ!さっきゴミ袋に入れたタバコの吸殻から引火したんじゃナイかト!!汗汗」


サダムパテック
「ナ、ナイトの間に、”か”を入れるな 汗」



ナカヤマナイト
「た、ただちにゴミ袋を放置して逃げナイト!!汗」


サダムパテック
「そ、それは正義か? 汗」



ナカヤマナイト
「さあ!早く行こう!パテック君!!汗」


サダムパテック
「・・・・汗」



≪放課後の教室にて≫



サダムパテック
「・・・さっきのゴミ袋、大丈夫だったかなあ・・・なあ、ナイト?」


ナカヤマナイト
「過ぎたことは忘れナイト」


サダムパテック
「せ、正義の騎士ですよね? 汗」



ナカヤマナイト
「そんなことより、いよいよダービーだね!パテック君!!喜」


サダムパテック
「そんなことって 汗」



ナカヤマナイト
「ナイト→パテック でワンツーを決めよう!!喜」


サダムパテック
「ああ」


ナカヤマナイト
「あれ?なんかテンション低いねー?『パテック→ナイトだろっ!!怒』ってつっこまナイト?」



サダムパテック
「・・・うーん・・・やっぱオレの場合、距離がなあ・・・落」


ナカヤマナイト
「パテック君にしては弱気な発言だねー」



サダムパテック
「今年の皐月賞が東京2000だったのは、オレにとっては絶好のチャンスだった」


ナカヤマナイト
「・・・・」



サダムパテック
「その得意舞台で、突き放されちゃあな・・・2400ではさらに厳しいぜ・・・」


ナカヤマナイト
「・・・オル君か」



サダムパテック
「ああ。オルの野郎、しっかり成長してきてやがるからな・・・」


ナカヤマナイト
「うーん」



ガラガラッ



高校教師 武田
「あぁ?!なんだぁーおまえたちぃー。まだ残ってたんですかぁーこのバカチンがぁー」


サダムパテック
「あ。金八」



高校教師 武田
「だれが金八だぁー!」


サダムパテック
「き、金八ですよね? 汗」



高校教師 武田
「どうしたぁー。おまえたちぃー。悩み事ですかぁー?」


サダムパテック
「ええ。ダービーの距離は長いよなって、ナイトとしゃべってたんですよ」


高校教師 武田
「ふむ・・・」



サダムパテック
「血統的にはどう考えても、俺よりオルの方が合ってるし・・・」


高校教師 武田
「・・・・」



サダムパテック
「あーあ。どっかに勝つチャンスが転がってねえかなあ・・・」


高校教師 武田
「・・・・」



サダムパテック
「ねえ。先生。チャンスはどこに転がってますかね? 落」


高校教師 武田
「・・・チャンスというものわぁ・・・」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「チャンスというものは、探して見つかるものではなくぅ、向こうから勝手にやってくるものだぁ。このバカチンがぁ」


サダムパテック
「え?」



高校教師 武田
「やるべきは、チャンスを探すことではなく、近づいてきたチャンスを、いつでもつかめるよう準備しておくことなのだぁ。このバカチンがぁ」


サダムパテック
「・・・準備・・」



高校教師 武田
「そのチャンスがいつやってくるかは誰にもわからん」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「だから、毎日コツコツ準備してた者はチャンスをつかみ、準備してなかったものは、目の前を通過するチャンスをつかめんのだぁ。このバカチンがぁ」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「ダービーでおまえに女神が微笑むかは、誰にもわからん」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「だがな、もし女神が微笑んだら、すぐにつかめるように、準備だけはしておけぇ。このバカチンがぁ」


サダムパテック
「準備だけは・・・」



高校教師 武田
「だがなぁ・・・」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「先生は、パテックに女神が微笑むと、信じとるぞぉ。このバカチンがぁ」


サダムパテック
「・・・はい・・・」



高校教師 武田
「皐月賞の借り、返してこんかい、このバカチンがぁ!」


サダムパテック
「・・・はい・・・先生・・・泣」



高校教師 武田
「・・・ダービーが終われば、おまえたちも卒業ですぅ」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「だから今の話わぁ・・・」


サダムパテック
「・・・・」



高校教師 武田
「さりぃ~ゆく~あなたへぇ~。贈るぅ~ことばぁ~♪ 泣」


サダムパテック
「・・・先生・・・泣 ありがとうございます・・・泣 その言葉を胸に、がんばってきます! 泣」


高校教師 武田
「がんばれぇ~!このバカチンがぁ~!!泣」



– つづく –

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