◆安田記念2011予想⇒ストロングリターン⇒必要とされているなら、がんばってみるのもいい
【ストロングリターン】
○5歳 男性
○父シンボリクリスエス
○馬名 意味由来⇒ 強い返球(テニス用語)
○高い素質を評価されながら、クラシックには乗れずも、驚異の末脚を武器に地道に力をつける
○前走、京王杯SCでは前が開かず仕掛けが遅れるも、格上の馬達を蹴散らして重賞初制覇
○東京得意。1800でも対応できるスタミナもある
○抱かれたい騎手ナンバーワンの石橋脩。ジーワンゲットでさらにモテるか
◆必要とされているなら、がんばってみるのもいい
≪焼き鳥シゲにて≫
ガラガラ
アパパネ
「こんにちは~♪」
焼き鳥屋店主シゲ
「ヘイ!らっしゃい!」
アパパネ
「一人なんですけど、いいですかぁ?」
焼き鳥屋店主シゲ
「もちろんでさあ。ビールでいいですかい?」
アパパネ
「うん♪」
焼き鳥屋店主シゲ
「あいよ」
アパパネ
「・・・ふー・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・あ!そういえば!ショウワモダンさん、電撃引退になっちゃいましたね!」
焼き鳥屋店主シゲ
「そうですねえ」
アパパネ
「せっかく先日、登場してくれたのになぁ~」
焼き鳥屋店主シゲ
「残念ですねえ。ビールおまち」
アパパネ
「どーもです♪」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・・」
ガラガラ
ストロングリターン
「こんちわー!」
焼き鳥屋店主シゲ
「ヘイ!らっしゃい!」
ストロングリターン
「一人なんだけどー」
焼き鳥屋店主シゲ
「カウンターでよろしいですかい?」
ストロングリターン
「いいですよー。じゃあここで。よっこいしょ。・・・ん?」
アパパネ
「あ」
ストロングリターン
「おおっ!!キミは女王アパちゃん!!喜」
アパパネ
「あー!アナタは・・・!」
ストロングリターン
「ふっ」
アパパネ
「・・・・ど、どちらさまでしたっけ? 汗」
ストロングリターン
「なぬー!!怒」
アパパネ
「ご、ごめんなさい 汗」
ストロングリターン
「オレの名はストロングリターン!テニス用語で、『強い返球』という意味だ!」
アパパネ
「は、はじめましてー!汗 『強い返球』かぁー。とっても強そうですね!」
ストロングリターン
「ふふ。そうだろう!なんつっても『強い返球』だからな!!喜」
アパパネ
「・・・・汗」
ストロングリターン
「ふふ」
アパパネ
「あ、あのー。リターンさんは趣味とかあるんですか?」
ストロングリターン
「趣味か・・・。野球かな」
アパパネ
「へー!かっこいいですね!」
ストロングリターン
「おうよ。センターからキャッチャーまで、ノーバウンドで投げるからな!」
アパパネ
「か、かなり『強い返球』ですね 汗」
ストロングリターン
「おう。レーザービームに改名してもいいぜ!」
アパパネ
「あ、あとはなんか趣味あるんですか?汗」
ストロングリターン
「そうだな・・・ショッピングとか好きだぞ」
アパパネ
「へー!」
ストロングリターン
「だが、こないだ買ったパソコンが、ソッコーで故障しやがってな! 怒」
アパパネ
「うんうん」
ストロングリターン
「ブチ切れて、買った店に「こんなもんいるかぁぁーー!!怒」っつって、パソコン叩きつけてきたぜっ!」
アパパネ
「な、なんて『強い返品』なんだ 汗」
ストロングリターン
「それから、先日スーパーで買い物したら、お釣りが千円多かったんだ」
アパパネ
「へー。ラッキーですね」
ストロングリターン
「だからソッコーでレジのおばちゃんに「千円多いぞコラァーー!!怒」っつって、むしろ五千円を叩きつけてやったぜっ!」
アパパネ
「そ、相当に『強い返金』ですね 汗」
ストロングリターン
「あ。ちょっと待て。メールがきた。返事を書くから・・・ほぉりゃぁぁーー!!怒 今、返事書いてるぞコラァァーー!!怒 ピッピッピ!!」
アパパネ
「な、なんて『強い返信』なんだ 汗」
ストロングリターン
「よし!返信完了!」
アパパネ
「・・・・」
ストロングリターン
「あ、それからオレは、仮面ライダーのカッコをして、繁華街を猛ダッシュするのが好きだぞ!」
アパパネ
「そ、それは『強い変身』ですね 汗」
ストロングリターン
「そして繁華街で、仮面ライダーの衣装を豪快に脱ぎ捨てて、全裸になるのが好きなんだ!」
アパパネ
「そ、それは『強い変態』じゃねえかっ!!怒」
ストロングリターン
「じゃあ今からそれをやってくるぜっ!さらばだ!アパパネよ!」
バタン
アパパネ
「・・・・汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・汗」
アパパネ
「・・・か、変わった人ですね 汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「そうですねえ 汗」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
♪しみじみ~飲めばしみじみと~おぉぉぉ~思い出だけが行き過ぎるぅぅぅ~♪
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・アパさん」
アパパネ
「え?なんですか?シゲさん」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・何かあったんですかい?」
アパパネ
「え・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・ここへ来た時から、元気がなかったぜ」
アパパネ
「・・・そ、そうかな!汗 ふ、普通だと思うよ!汗」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・・落」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・いいなぁシゲさんは・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「どうしてですかい?」
アパパネ
「・・・いつもさ、みんなに囲まれて、楽しそうだから・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・女王アパパネはさ・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・勝つほど孤独になっていくの・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・もちろん勝てば周りに人は増えるんだけど・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「そういうんじゃなくて・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・そういうんじゃなくて・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・グスッ 泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・・」
アパパネ
「・・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・シゲ特製の漬物おまち」
アパパネ
「え? 泣 た、頼んでませんけど・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「今、あるもので作ったんだぜ。アパさんのためにな」
アパパネ
「シゲさん・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「塩分を強めにしてるから、少し元気になるかもしれねえぜ」
アパパネ
「・・・ありがとう・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・アパさんな」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・必要とされているうちは、その期待に応えるのも、またいいもんだぜ」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「少数の勝者になるということは、大勢の仲間とは違う道を歩むということだ」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「孤独が好きな人はいねえ。誰だって孤独は恐ろしいもんだ」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「だが、自分の歩みを応援してくれる人がいる。期待してくれる人がいる」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・もしそうなら、必要とされているうちは、がんばってみるのも悪くねえと思うんだぜ」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「精一杯がんばったあとには、アパさんを慕う仲間が、きっと大勢できているはずだぜ」
アパパネ
「・・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ。すまねえ。余計なお世話だったな」
アパパネ
「・・・いえ・・・泣 ありがとうございます・・・ 泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「アパさんな」
アパパネ
「・・・・」
焼き鳥屋店主シゲ
「・・・アンタは一人じゃねえからよ」
アパパネ
「・・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「な。」
アパパネ
「・・・はい・・・泣」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ」
アパパネ
「・・・シゲさん、ありがとう 泣 アタシ、がんばれそうです」
焼き鳥屋店主シゲ
「さすがアパさんだぜ」
アパパネ
「・・・シゲ特製漬物・・・最高でした! 泣笑 ありがとう!ごちそうさまでした!」
焼き鳥屋店主シゲ
「フッ。また来ておくんなせえ」
– つづく –