◆関屋記念2011予想⇒セイクリッドバレー⇒自分の話を聞いてもらう方法


【セイクリッドバレー】

○Sacred Valley
○馬名 意味由来⇒ インカの聖なる谷
○5歳 男性
○父タニノギムレット
○芝1600m  1-1-0-5
○新潟芝   3-2-0-2
○新潟1600 1-1-0-1
○3歳時から重賞でもそこそこ。セントライト記念ではナカヤマフェスタの2着とか。
○新潟の重賞は、2着・2着・1着と大得意
○関屋記念は昨年2着。上がり32.1
○追い込みなので勝ち切れないが、今回のメンツなら・・・。



◆自分の話を聞いてもらう方法



≪焼き鳥シゲにて≫



オウケンブルースリ
「いやぁー!やっぱり「うしじまいい肉」はカワイイなぁ~ 喜」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・何県産の牛肉ですかい?」



オウケンブルースリ
「はぁ~?!シゲさん、何言ってんすか?」


焼き鳥屋 店主シゲ
「い、いや今、牛のいい肉の話を・・・汗」



オウケンブルースリ
「ハァー・・・まさかシゲさん、うしじまいい肉、知らないんスか?」


焼き鳥屋 店主シゲ
「う、うちは鶏肉が専門で・・・汗」



オウケンブルースリ
「・・・ったく。うしじまいい肉ってのは、肉じゃなくてモデルの女性の名前ですよ」


焼き鳥屋 店主シゲ
「ほう」



オウケンブルースリ
「正確に言えば、コスプレイヤーですね」


焼き鳥屋 店主シゲ
「ド、ドライヤーですかい? 汗」



オウケンブルースリ
「コスプレですよ。コスプレ。ホラ。オレの携帯に入ってる写真見せますよ。コレ」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・むう・・・全然、牛じゃねえぜ?」



オウケンブルースリ
「ハァー・・・この人は女性に興味ないんだろうか・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」



オウケンブルースリ
「・・・あ。じゃあシゲさんの携帯の待ち受けを、うしじまいい肉にしてあげますよ! 喜」


焼き鳥屋 店主シゲ
「い、いや遠慮しとくぜ 汗」



オウケンブルースリ
「いいからいいから!ホラ、携帯貸してください」


焼き鳥屋 店主シゲ
「い、いや遠慮・・・」



オウケンブルースリ
「・・・ん?なんだコレ。シゲさん、待受けの画像、なんすかコレ?船?」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・スペインの無敵艦隊だぜ」



オウケンブルースリ
「シ、シブいっすね 汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「国は違えど、強き者が強くあらんとした心意気は、学ぶべき所があると思うんだぜ」


オウケンブルースリ
「ふーん。スペインねー」



ガラガラッ



焼き鳥屋 店主シゲ
「ヘイ!らっしゃい!」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「空いてる席へどうぞ」


セイクリッドバレー
「・・・敵のスペイン人はどこだっ!!怒」


オウケンブルースリ
「え? 汗」



セイクリッドバレー
「我がインカ帝国の宿敵、スペイン人はどこだと聞いているっ!!怒」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」



セイクリッドバレー
「どこだぁーー!!怒」


オウケンブルースリ
「・・・い、いや、ここにはいないと思うよ? 汗」



セイクリッドバレー
「ウソをつくなぁー!今、スペインの話、してただろうがぁー!!怒」


オウケンブルースリ
「・・・ああ。それはシゲさんの携帯の待ち受け画像が、スペインのナントカ艦隊で・・・」



セイクリッドバレー
「むっ!!ならばスペイン人はそこだな!オイおまえ!その携帯を貸せっ!!怒」


オウケンブルースリ
「あ・・・」



ガッシャーン!



オウケンブルースリ
「ああー!!汗 シゲさんの携帯を叩きつけちゃった! 汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗汗」



セイクリッドバレー
「・・・ふぅー。ひとまずこれで安心だな! 喜」


オウケンブルースリ
「バ、バカおまえ!汗 何やってんだよ! 汗」



セイクリッドバレー
「敵軍を撃退したのだ!!喜」


オウケンブルースリ
「・・・あーあ。シゲさんの携帯が・・・」



セイクリッドバレー
「はっはっは! 喜」


オウケンブルースリ
「・・・つーかさ、さっきからスペイン人とか、何言ってんの?アンタ 汗」



セイクリッドバレー
「・・・ふっ。話せば長くなるが、よいかな? 喜」


オウケンブルースリ
「じゃあいいや」


セイクリッドバレー
「えぇ~!?汗」



オウケンブルースリ
「・・・手短に言うなら、聞いてやってもいいけど」


セイクリッドバレー
「ふっ。そんなに私の話を聞きたいのかね? 喜」



オウケンブルースリ
「シゲさん、ビールおかわりね」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あいよ」


セイクリッドバレー
「き、聞けやぁー!!怒」



オウケンブルースリ
「チッ。うるせーなぁ。だから早く説明しろって」


セイクリッドバレー
「ふっ。ならば言おう 喜」



オウケンブルースリ
「・・・・」


セイクリッドバレー
「・・・言っても、いいかな? 喜」



オウケンブルースリ
「シゲさん、もずく酢ちょうだい」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あいよ」


セイクリッドバレー
「い、いいとも~!って言えやぁー!!怒」



オウケンブルースリ
「言わねえよ ボソッ」


セイクリッドバレー
「・・・ふっ。ならば話を進めよう 喜」


オウケンブルースリ
「・・・・」



セイクリッドバレー
「・・・いいかな? 喜」


オウケンブルースリ
「シゲさん、そろそろお勘定」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あいよ」



セイクリッドバレー
「ちょちょちょ!!汗 ちょっと待て!!汗」


オウケンブルースリ
「なんだよ。オレは帰るんだよ」



セイクリッドバレー
「まだスペインの話を聞いてないだろう? 汗」


オウケンブルースリ
「興味ないんですけど?」



セイクリッドバレー
「・・・ふっ。私の話を聞き始めれば、否応なく、興味を持つことになるだろう」


オウケンブルースリ
「ほう。言ってみろよ」



セイクリッドバレー
「・・・聞きたいのかね? 喜」


オウケンブルースリ
「ああ」



セイクリッドバレー
「・・・ふははー!やはり聞きたいか! 喜」


オウケンブルースリ
「・・・・」



セイクリッドバレー
「・・・ならば「聞かせてくださいバレーさん!」と言え! 喜」


オウケンブルースリ
「シゲさん、オレ帰りますねー」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あいよ。また来ておくんなせえ」


セイクリッドバレー
「ちょ、ちょっと!待て!おい!!汗」



バタン



セイクリッドバレー
「・・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



セイクリッドバレー
「・・・か、帰りやがった・・・泣 まだ話してないのに 泣」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」


セイクリッドバレー
「・・・・泣」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・Sacred Valley of the Incas・・・」

セイクリッドバレー
「え・・・?」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・セイクリッドバレーとは、インカの聖なる谷・・・でしたか」


セイクリッドバレー
「は、はい!そうです!」



焼き鳥屋 店主シゲ
「今はペルーの観光名所って感じですかねえ」


セイクリッドバレー
「は、はい。・・・アナタは一体・・・汗」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・インカ帝国はスペイン人によって滅ぼされた。だから敵軍・・・」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「学ぶ教訓もたくさんあるし、会話のネタとしては悪くねえ」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「だが、興味のない人は、聞かねえかもしれねえな」


セイクリッドバレー
「え・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「会話ってのは、話し手が話したいことを話すのではなく、聞き手が聞きたいことを話すのが基本になるようだ」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「なぜなら、聞き手がいなければ、会話は成立しねえからだ」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「だからよ・・・」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「コミュニケーションの手段としての会話なら、ある程度、相手の興味に合わせて、デフォルメするのはアリだと思うんだぜ」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「会話の正確性は、多少犠牲にしてもな」


セイクリッドバレー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。すまねえ。オレもしゃべるのは得意じゃねえから、うまく言えねえ」


セイクリッドバレー
「いえ・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



セイクリッドバレー
「・・・自分に足りなかったものが・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



セイクリッドバレー
「・・・少し見えた気がします・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。アンタならオレと違って、きっと良い話し手になれるぜ」



– つづく –

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