朝日杯FS2016~ ダンビュライト『自分の魅力を高めずに人に擦り寄ってしまえば、馬鹿にされて終わり』



◆朝日杯フューチュリティステークス2016


【ダンビュライト】

○Danburite
○牡2
○父 ルーラーシップ
○馬名の由来⇒ パワーストーン名

==========



◆自分の魅力を高めずに人に擦り寄ってしまえば、馬鹿にされて終わり



≪超高級料亭にて≫



トゥザグローリー
「お前がルーラーの息子か」


ダンビュライト
「はいっ。よろしくお願いします!」



トゥザグローリー
「お前の親父とは、よくこの店で食事したもんだ」


ダンビュライト
「はい。父から聞いておりますっ」



トゥザグローリー
「この店は、超高級であるが故に、我々のような超良血の選ばれしお坊ちゃましか利用できないのだ」


ダンビュライト
「はいっ」



■トゥザグローリー
→母:トゥザヴィクトリーは世界最高賞金のドバイWCで、当時、日本馬最高の2着の名牝。
超お坊ちゃま


■ルーラーシップ
→母:エアグルーヴは言わずと知れた日本競馬史上最強牝馬。
激烈お坊ちゃま



トゥザグローリー
「ルーラーシップの息子ってことは、お前もこの、スーパーお坊ちゃまの血を引く者。庶民とは違う。そのことを忘れるな」


ダンビュライト
「はいっ」



  カタン(戸)



料亭の女将しほ
「いらっしゃいませ。グローリー様。いつもごひいきにしてくださり 微笑」


トゥザグローリー
「おう女将。こいつは次世代のスター候補、ダンビュライトだ」



料亭の女将しほ
「当料亭の女将でございます。今後ともごひいきに。ダンさま 微笑」


ダンビュライト
「よろしくですー」



トゥザグローリー
「女将、ドリンクのメニューをくれ」


料亭の女将しほ
「かしこまりました。お飲み物のメニューはこちらになります」



・まずビール 10万円

・まずシャンパン 50万円

・逆にまずバームクーヘン 200万円



トゥザグローリー
「フン。安いな」


ダンビュライト
「ボクたちのような超良血のお坊ちゃまには、激安ですね」



トゥザグローリー
「女将。『逆にまずバームクーヘン』って何だ?」


料亭の女将しほ
「はい。ノドが乾いているところ、普通はまずビールと行きたいところですが、そこをあえて、逆にバームクーヘンを一気食いする、というチャレンジングなドリンクメニューでございます」



トゥザグローリー
「ほう。うまそうだな。ぜひ注文したいもんだ」


ダンビュライト
「・・そ、それはドリンクなのか? 汗」



トゥザグローリー
「じゃあオレは、まずビールで」


ダンビュライト
「えぇ~~?!汗 うまそうだとか言ってたのに?! 汗」



トゥザグローリー
「そして、ダンには、まずバームクーヘンを」


料亭の女将しほ
「かしこまりました」


ダンビュライト
「まてーい!! 汗」



料亭の女将しほ
「少々お待ちくださいませ 微笑」



  パタン(戸)



ダンビュライト
「グ、グローリーさんっ。ボクも、まずビールがいいんですけど! 汗」


トゥザグローリー
「お前は、まだ2歳だからダメだ。そんなことよりダンよ。朝日FSへ向けて、作戦は考えているのか?」



ダンビュライト
「はい。前走のサウジアラビアロイヤルカップでは、直線で勝ったと思った瞬間、めちゃめちゃ内にモタれてしまい、ナナメに走るロスで2着でした」


トゥザグローリー
「大外から内ラチまで行ってたな」



ダンビュライト
「なので今回は、チークピーシズ着用で修正します。ルメールさんも癖は分かってくれたはずです」


トゥザグローリー
「そうか」



ダンビュライト
「先週の阪神JFで、ソウルスターリングが完勝したことで、同じフランケル産駒のミスエルテが1番人気でしょう」


トゥザグローリー
「フン」



ダンビュライト
「フランケル産駒の牝馬が、阪神JFと朝日FSを両取りしたら、日本の血統が笑われます」


トゥザグローリー
「ふむ」



ダンビュライト
「牝馬が、朝日FSに出てくるとは、牡馬は小馬鹿にされてますよ」


トゥザグローリー
「色々理由があるんだろう」



ダンビュライト
「日本の超良血を引く者として、外国人の女の子に、これ以上好き勝手はさせません」


トゥザグローリー
「あんまり言うと、負けたとき恥ずかしいぞ」



ダンビュライト
「じゃあ、やめときます」


トゥザグローリー
「早ええな 汗」



  カタン(戸)



料亭の女将しほ
「失礼いたします。お飲み物を持ちしました 微笑」


トゥザグローリー
「おう。サンキュー女将」



料亭の女将しほ
「グローリー様には、まずビール。そしてダン様には、まずバームクーヘンでございます 微笑」


トゥザグローリー
「おし。乾杯するぞ。ダン」


ダンビュライト
「バ、バームクーヘンですけど 汗」



トゥザグローリー
「では、ダンのGI制覇を願って・・・乾杯っ!」


ダンビュライト
「ありがとうございますー。乾杯ー」



トゥザグローリー
「・・ゴクゴク・・。くー。この1杯のために生きてるな! 喜」


ダンビュライト
「・・・・」



トゥザグローリー
「ん?どうしたダン。ぐいっと行け。一気食いだ」


ダンビュライト
「は、はい!・・・モグモグモグモグ・・。ブホホッ!!むほほっ!!吹粉」



トゥザグローリー
「うおおっ!汗 バカ野郎!バームクーヘンを吹き出すんじゃねえっ! 汗」


ダンビュライト
「す、すいばせん・・・ブホフッ!!吹粉」



トゥザグローリー
「ときにダンよ。2歳になって、友達は増えたか?」


ダンビュライト
「はい。やっぱりコミュニケーションは大切だと思うので、いろいろな集まりに参加するようにしてます」


トゥザグローリー
「そうか」



ダンビュライト
「いろんな友達のグループに顔を出すようにして、人脈を広げています」


トゥザグローリー
「ふーん」



ダンビュライト
「ラインやツイッターなんかも駆使して、常にコミュニケーションしてますよ」


トゥザグローリー
「へー」



ダンビュライト
「最近は、友達が増えすぎちゃって、目が覚めてから寝るまで、いつも誰かと繋がってる感じですね」


トゥザグローリー
「ふーん」



ダンビュライト
「コミュニケーションが忙しすぎて、自分のことをやる時間がないですよ。嬉しい悲鳴ですね 苦笑」


トゥザグローリー
「へー」



ダンビュライト
「気づいたら、スマホのラインのアイコンに「54」とか、メッセージの未読通知が来てますからね 苦笑」


トゥザグローリー
「ほー」



ダンビュライト
「ちょっと読書しようかなとか、トレーニングしようかなとか、ごちゃついた思考を紙にまとめようかなとか、そういった1人の作業もしたいんですが、ラインの返信で一日終わっちゃうんで。人気者はつらいっていうか 苦笑」


トゥザグローリー
「ふーん」



ダンビュライト
「でも、友達や人脈こそが最重要だと思うので、読書や自分と向き合う時間は捨ててます。一人でできる作業なんか、いつでもできるんで」


トゥザグローリー
「へー」



ダンビュライト
「やっぱ持つべきは仲間ですよ。自分の周りに人がたくさんいると安心するし、自分には価値があるんだ!って思えますからね」


トゥザグローリー
「ふーん」



ダンビュライト
「自分の周りに人がたくさんいるって事は、自分は尊敬されているってことですよね。やっぱ僕には価値があるのかなー。たはは 苦笑」


トゥザグローリー
「かもな」



ダンビュライト
「ねえ女将さん。友達の数こそが、自分の価値ってことですよねっ? 喜」


料亭の女将しほ
「・・・・」


ダンビュライト
「・・・・ 喜」



料亭の女将しほ
「・・ダンさま」


ダンビュライト
「はーい 喜」



料亭の女将しほ
「・・・たぶん、あなた様が思うほど、尊敬などされておりませぬ」


ダンビュライト
「え?」



料亭の女将しほ
「独り孤独に努力する時間を捨て、コミュニケーション自体を目的化している人が尊敬されるケースは少ない・・」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「尊敬というのは、その人自身が持つ価値に触れて、自然と湧き上がる感情でございます」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ですから、自分自身に何の価値もない状態で、どんなにコミュニケーションの量を増やしても、尊敬される可能性は低い」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「むしろ、自分自身の価値を高める前に、コミュニケーションや他者との接触頻度を増やしてしまうと、馬鹿にされたり、攻撃対象にされるリスクが増します」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「繰り返しますが、尊敬というのは、孤独と向き合いながら努力を積み重ね、能力を高め続ける者に対して、自然と抱く感情でございます」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「孤独を恐れ、一人で集中する時間を捨て、目先の安心感を求めて人に擦り寄っていく者は、男性からも女性からも、真の意味で必要とされる事はないでしょう」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ダンさま」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「・・順番は、逆の方がよろし」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「まずやるべきは、孤独と向き合うこと。1人で戦うこと」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「そんな日々の中で、自分自身の価値が高まっていくにつれ、気づけば、あなた様の周りには、真の意味で大切な仲間が集まっていることでしょう」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ダンさま」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「あなた様には、安易に他者に甘えることなく、苦しみながら自分と向き合う中で、本当のお仲間を見つけていただきたいのです」


ダンビュライト
「・・・・」



料亭の女将しほ
「・・申し訳ございません。私ごときが偉そうなことを・・」


ダンビュライト
「いや・・」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ダンビュライト
「・・ありがとう女将さん。・・女将さんの言う通りだ」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ダンビュライト
「・・何も持たない者が、人に擦り寄っても、馬鹿にされるだけ・・か」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ダンビュライト
「本当にその通りだ。僕は何もわかっていなかった・・」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ダンビュライト
「危うく道を踏み外すところだった。女将さんのおかげです」


料亭の女将しほ
「ありがたきお言葉にございます 微笑」



トゥザグローリー
「ふむ。そうだぞダン。オレも今、そう言おうと思っていたのだ」


ダンビュライト
「嘘つかないでください 汗」



トゥザグローリー
「まあいいだろ。さて、じゃあ女将。俺らはそろそろ帰るぜ」


ダンビュライト
「ごちそうさまでした。女将さん。ドリンク(バームクーヘン)しか飲んで(食べて)ないけど」



料亭の女将しほ
「・・グローリー様。ダン様。本日もありがとうございました。お帰りの前に、恒例の・・『おみや』をご用意してございます ニヤリ」


トゥザグローリー
「おし。キタ」


ダンビュライト
「え? 汗」



料亭の女将しほ
「本日の『おみや』も、当店自慢の美女ぞろいでございます ニヤリ」


トゥザグローリー
「っしゃーー!!燃」


ダンビュライト
「お、おみやって何? 汗」



料亭の女将しほ
「さあ、おまえたち!入りなさい!」



   ゾロゾロ



料亭の女将しほ
「・・・左から、『マエケン・シムケン・ピン子』、でございます。ささ、お好きな『おみや』をお持ち帰りくださいませ ニヤリ」


トゥザグローリー
「うむ。美女揃いだな」


ダンビュライト
「ど、どこに美女が?汗 3枚ともジョーカーオンリーのババ抜きなんですけど 汗」



料亭の女将しほ
「ささ、お二人さま。お好きな『おみや』をお選びください ニヤリ」


ダンビュライト
「い、いやいや!汗 女将さん!ボクまだ若駒だし、そういうことは、ちょっと。・・ねえ?グローリーさん」



トゥザグローリー
「じゃあ、ピン子で」


ダンビュライト
「えぇ~~!!汗汗」



ピン子
「グローリー様、お久しぶりだっぺー 照」


トゥザグローリー
「ふっ。ご無沙汰のときのオレは、激しいぜ?」


ピン子
「いやぁーん♪ 喜」



  バタン(扉閉)



ダンビュライト
「・・・・」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ダンビュライト
「・・じ、じゃあ、僕もこの辺で・・ 汗」


シムケン
「まちんしゃい 腕掴」



ダンビュライト
「な、なんですか、あなたは 汗」


シムケン
「・・なんだってか」


ダンビュライト
「・・・・」



シムケン
「・・なんだチミわってか」


ダンビュライト
「・・・・汗」



シムケン
「そうでぃす。わたすが変なおじさんでぃす。チミを一晩中、面倒見るってか 喜」


ダンビュライト
「む、無理無理!!汗汗」



シムケン
「アイーン! 手顎」


ダンビュライト
「たたた、たぁすけてぇーー!!汗汗」



マエケン
「ほうっ!!投玉」



  - つづく –



※この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。

サブコンテンツ