桜花賞2016~ ジュエラー『失敗には宝石のような価値がある』


◆桜花賞2016


【ジュエラー】

○Jeweler
○牝3
○父 ヴィクトワールピサ
○馬名意味⇒ 宝石職人

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◆失敗には宝石のような価値がある



≪焼き鳥シゲにて≫



オウケンブルースリ
「おや?ねえ彼女。新顔だね。この辺に住んでんの? 喜」


ジュエラー
「・・・・ 飲」



オウケンブルースリ
「なんかキミ、ド派手だよね。身に付けている宝石が 汗」


ジュエラー
「・・・なんですか? 怒」



オウケンブルースリ
「おおっ!よく見ると、ダイナマイトボディ!キミ、モデル? 喜」


ジュエラー
「・・違います」


オウケンブルースリ
「違うの?」



ジュエラー
「・・私はジュエラー。今週の桜花賞に出ます。アスリートです 怒」


オウケンブルースリ
「おー。キミがジュエラーちゃんかー。はじめましてーオウケンたんでちゅー。でへへ 喜」


ジュエラー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「キミさあ、なんでそんなにいっぱい宝石つけてるの?」


ジュエラー
「・・ジュエラーなんで」


オウケンブルースリ
「は?」



ジュエラー
「ジュエラー。」


オウケンブルースリ
「ジュエラー? 汗」



ジュエラー
「そう。イントネーションはフラットに。ジュエラー」


オウケンブルースリ
「アムラーみたいな感じか?」


ジュエラー
「古いんですよ」



オウケンブルースリ
「シノラーみたいな?」


ジュエラー
「それも古いじゃないですか。誰がわかるんですか」



オウケンブルースリ
「ジュエリーをつける人だからジュエラーか。はっはっは 笑」


ジュエラー
「・・厳密に言えば、宝石職人なんで、自分で作ってます」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



ジュエラー
「桜花賞当日は、全身に宝石をまとって走りたいと思います」


オウケンブルースリ
「絶対走りにくいだろ 汗」



ジュエラー
「・・でも・・」


オウケンブルースリ
「ん?」



ジュエラー
「今年の桜花賞は、1頭ヤベー奴がいるんで・・」


オウケンブルースリ
「ああ。メジャエンな」


ジュエラー
「そんな略し方してる人は見たことありません 汗 なんですかそれ 汗」



オウケンブルースリ
「メジャーエンブレムは、確かに強えな。前走はぶっちぎりで、後続の馬がよく見えなかったくらいだからな」


ジュエラー
「ええ。それに比べて私は、いまだ重賞未勝利・・」


オウケンブルースリ
「ふむ」



ジュエラー
「メジャエンが重賞2連勝なのに対し、私は重賞2着つづき・・」


オウケンブルースリ
「メジャエンゆうな 汗」



ジュエラー
「なんか挫折感・・。落ち込んじゃうな。失敗人生だ・・ 落」


オウケンブルースリ
「むー」



ジュエラー
「私、こう見えてメンタル弱くて・・。失敗するとすごく落ち込んじゃうの・・ 落」


オウケンブルースリ
「うん。でもナイスバディの若い美女の憂いは、セクシーだけどな 喜」



ジュエラー
「はぁー・・ 吐息」


オウケンブルースリ
「MUGO・ん…色っぽい 喜」



ジュエラー
「なんですかそれ」


オウケンブルースリ
「え?工藤静香、知らないのか?」



ジュエラー
「知りません」


オウケンブルースリ
「ひょえー 汗 ジェネレーションギャップ 汗」



ジュエラー
「人が落ち込んでる時に、ふざけないでください・・ 落」


オウケンブルースリ
「ご、ごみん 汗」



ジュエラー
「・・ああ、失敗はイヤ・・。はぁー・・ 吐息」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



ジュエラー
「・・・・ 落」


オウケンブルースリ
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・何をもって『失敗』と考えているんですかい?」


ジュエラー
「え?」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・今、アンタが失敗と思っていることは、本当に失敗なのか?」


ジュエラー
「は?」



焼き鳥屋 店主シゲ
「確かに、今の時点で人生が完了し、エンドロールが流れるなら、失敗なのかもしれねえ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「だが、そうじゃねえ。人生はこれからも続いていく」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「失敗か成功かなんてな、『どこで切るか』の問題に過ぎねえ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「失敗した部分だけを切り抜けば、それは失敗だ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「だが、その失敗を分析し、明日の自分を変化させることができれば、その失敗は、次の成功の種となる」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・人生を向上させるには、これを繰り返すしかねえ。『失敗⇒分析⇒修正⇒行動⇒失敗⇒分析・・』」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「逆に、なかなか人生が思うようにいかない者は、『失敗⇒落ち込む⇒やる気がなくなる⇒行動しなくなる⇒他者の批判を始める』・・・これが最悪のサイクルだ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・『失敗を糧にする』なんて、手垢のついた陳腐な言葉だが、失敗を糧にすれば、超高確率で人生は良くなっていく」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「何事も諦めずにやり続けろ、と言ってるんじゃねえ。失敗したとき、それが自分に向かないと思ったら、やめる勇気も必要だ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「大切な事は、やり続けるにせよ、方向転換するにせよ、『失敗を分析して、次の行動を微調整していく』ということだ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「馬券でも人生でも、失敗した時に、『なぜうまくいかなかったのか?敗因は何か?』を、ひとりで静かに思索することは重要だ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「逆に、やってはならないのは、『負の感情に、思考と行動を支配されること』・・八つ当たりしたり、人の悪口を言ったり、愚痴っぽい発言をしたり・・」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「これをやってしまうと、長期的には人生は、右肩下がりになっていくだろうぜ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「ジュエラーさんな」


ジュエラー
「・・・・」


オウケンブルースリ
「・・ちゃんと『アムラー』のイントネーションで言ってるな 汗」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・人生に失敗はない。アンタが失敗を、ゴミ箱に捨てちまわない限りな」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「失敗には、宝石のような価値があるんだぜ」


ジュエラー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「な。」


ジュエラー
「・・はい・・ 泣」



焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。すまねえ。偉そうに言っちまって」


ジュエラー
「いえ・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ジュエラー
「心に響きました・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「そうかい」



ジュエラー
「・・私、視野が狭すぎた・・。目先の結果に一喜一憂してしまっていた・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ジュエラー
「ありがとうシゲさん。心がスッキリしました。失敗こそが、自分にとっての宝石なのかもしれませんね」


焼き鳥屋 店主シゲ
「ああ。そうかもしれねえな。目先の結果に感情を揺らさず、がんばんなせえ」


ジュエラー
「はいっ」



オウケンブルースリ
「はっはっは。一件落着だな。まあよ、『失敗しない方法』なんか探すより、まず小さな失敗をしてみて、そこから微調整していく方が、成功までのスピードはずっと早いのかもしれないな」


ジュエラー
「はいっ」



オウケンブルースリ
「じゃあ俺は帰るぜ。レース頑張れよ」



   カタン



ジュエラー
「ん?何か落としましたよ、オウケンさん。・・DVD?」


オウケンブルースリ
「ああ。拾ってもらっちゃってスマンな。・・はうっ!!汗汗」



 ⇒『【大人のDVD】ハウツーS●X!~ あの娘を満足させろ!失敗しない夜のテクニック集!!』



ジュエラー
「・・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」



オウケンブルースリ
「ち、違うんだ!汗 こ、これには深いワケがっ! 汗汗」


ジュエラー
「・・・シゲさん。桜花賞、がんばってきます。応援しててくださいね。シゲさん『だけが』応援しててくださいね。じゃ。さいなら」


焼き鳥屋 店主シゲ
「お、おう 汗」



オウケンブルースリ
「ち、違うんだぁぁーー!!汗汗」



  - つづく –

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