きさらぎ賞2016~ ロイカバード『嫌な奴は、自分の中で勝手に作り出しているだけ』



◆きさらぎ賞2016


【ロイカバード】

○Leukerbad
○牡3
○父ディープインパクト
○馬名 意味⇒ スイスの避暑地名

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◆嫌な奴は、自分の中で勝手に作り出しているだけ



≪超高級料亭にて≫



トゥザグローリー
「5億円対決リターンズ・・・か。ロイよ」


ロイカバード
「ええ。そう言われてますね 苦笑」



トゥザグローリー
「サトノダイヤモンドが2億4100万。オマエが2億5200万か」


ロイカバード
「はい」



トゥザグローリー
「まあ、俺らスーパーおぼっちゃまにしてみれば、5億なんて小銭だがな」


ロイカバード
「1日分のお小遣いにもなりませんね 苦笑」



トゥザグローリー
「まぁとにかく、今週のきさらぎ賞。超良血の恐ろしさを見せつけてこいや。ロイよ」


ロイカバード
「はい。競馬は結局のところ、ブラッドスポーツ。超良血こそが最強。おぼっちゃまこそが支配者ですからね」



トゥザグローリー
「ああ。超良血こそが、キングオブキングス」


ロイカバード
「ええ。血統背景が貧相な馬なんか、同じ空気を吸いたくもないですね」



トゥザグローリー
「・・・・」


ロイカバード
「・・・・」



トゥザグローリー
「・・・いや、俺はそこまで言ってないけどな」


ロイカバード
「ブッ! 吹」



   カタン



料亭の女将しほ
「いらっしゃいませ。グローリー様。いつもごひいきにしてくださり 微笑」


トゥザグローリー
「おう女将。こいつは次世代の超良血スター候補、ロイだ」



料亭の女将しほ
「当料亭の女将でございます。今後ともごひいきに。ロイさま 微笑」


ロイカバード
「よろしくですー」



トゥザグローリー
「女将、ドリンクのメニューをくれ」


料亭の女将しほ
「かしこまりました。お飲み物のメニューはこちらになります」



・まずビール 10万円

・まずシャンパン 50万円

・逆にまずバームクーヘン 200万円



トゥザグローリー
「フン。安いな」


ロイカバード
「ボクたちのような超良血のお坊ちゃまには、激安ですね」



トゥザグローリー
「女将。『逆にまずバームクーヘン』って何だ?」


料亭の女将しほ
「はい。ノドが乾いているところ、普通はまずビールと行きたいところですが、そこをあえて、逆にバームクーヘンを一気食いする、というチャレンジングなドリンクメニューでございます」



トゥザグローリー
「ほう。うまそうだな。ぜひ注文したいもんだ」


ロイカバード
「・・そ、それはドリンクなのか? 汗」



トゥザグローリー
「じゃあオレは、まずビールで」


ロイカバード
「えぇ~~?!汗 うまそうだとか言ってたのに?! 汗」



トゥザグローリー
「そして、ロイには、まずバームクーヘンを」


料亭の女将しほ
「かしこまりました」


ロイカバード
「まてーい!! 汗」



料亭の女将しほ
「少々お待ちくださいませ 微笑」



   パタン



ロイカバード
「グ、グローリーさんっ。ボクも、まずビールがいいんですけど! 汗」


トゥザグローリー
「そんなことよりロイよ。サトノダイヤモンドへのリベンジへ向けて、作戦は考えているのか?」



ロイカバード
「ふっ。当然です」


トゥザグローリー
「ほう。どんな作戦だ?」



ロイカバード
「・・・・」


トゥザグローリー
「・・・・」



ロイカバード
「・・・マークして差す! 燃」


トゥザグローリー
「こ、姑息だな 汗」



ロイカバード
「デビュー戦でもボクは、サトノダイヤモンドをがっつりマークしてやりましたよ!」


トゥザグローリー
「ほう。じゃあ、僅差で負けたのか?」



ロイカバード
「いや、ぶっちぎられました」


トゥザグローリー
「・・・・汗」



ロイカバード
「ふっ。デビュー戦の時は、雨の重馬場で1枠1番。かなり窮屈な競馬を強いられましたからね」


トゥザグローリー
「ほう。良馬場だったら、勝っていたと?」



ロイカバード
「ムリでしょ! 手」


トゥザグローリー
「終わったな 汗 林先生になってるぞ。ロイよ。・・・いつ負けるの?」



ロイカバード
「今でしょ! 手」


トゥザグローリー
「負けるのかよ 汗」



   カタン



料亭の女将しほ
「失礼いたします。お飲み物を持ちしました 微笑」


トゥザグローリー
「おう。サンキュー女将」



料亭の女将しほ
「グローリー様には、まずビール。そしてロイ様には、まずバームクーヘンでございます 微笑」


トゥザグローリー
「おし。乾杯するぞ。ロイ」


ロイカバード
「バ、バームクーヘンですけど 汗」



トゥザグローリー
「では、ロイのリベンジが成功するよう・・・乾杯っ!」


ロイカバード
「ありがとうございますー。乾杯ー」



トゥザグローリー
「・・ゴクゴク・・。くー。この1杯のために生きてるな! 喜」


ロイカバード
「・・・・」



トゥザグローリー
「ん?どうしたロイ。ぐいっと行け。一気食いだ」


ロイカバード
「は、はい!・・・モグモグモグモグ・・。ブホホッ!!むほほっ!!吹粉」



トゥザグローリー
「うおおっ!汗 バカ野郎!バームクーヘンを吹き出すんじゃねえっ! 汗」


ロイカバード
「す、すいばせん・・・ブホフッ!!吹粉」



トゥザグローリー
「ときにロイよ。サトノダイヤモンドってのは、どんな奴だ?」


ロイカバード
「いやー、ボクもデビュー戦でしか会ったことがないので、よく知らないんですよ」



トゥザグローリー
「そうか。ゆくゆくは、我らお坊ちゃま軍団に加入させてやらんとな」


ロイカバード
「いえいえ!ダメですよ!あんな奴!」


トゥザグローリー
「なぜだ?」



ロイカバード
「絶対イヤな奴ですよ!」


トゥザグローリー
「よく知らないんだろ?」



ロイカバード
「いや、僕にはなんとなくわかります。あいつは嫌な奴に違いない!」


トゥザグローリー
「ふーん」



ロイカバード
「たぶん、バスに乗ったら、脚を大きく広げて座り、他のお客さんの迷惑になっているに違いない!」


トゥザグローリー
「あいつもおぼっちゃまだから、バスには乗らんだろ 汗」



ロイカバード
「5億円対決だったデビュー戦のあと、『ロイカバード弱ええwww』って、ヤツは友達と、僕のことを馬鹿にして、笑っていたに違いない!」


トゥザグローリー
「むう」



ロイカバード
「きさらぎ賞の記者会見でも『ロイカバードはザコですww』って、コメントしてたに違いない!」


トゥザグローリー
「・・ふむ・・。なあ女将。どう思うよ?」



料亭の女将しほ
「・・・・」


ロイカバード
「くっそー!サトノダイヤモンドの野郎ー! 怒」



料亭の女将しほ
「ロイさま」


ロイカバード
「んー! 怒」



料亭の女将しほ
「・・・・」


ロイカバード
「・・・・ 怒」



料亭の女将しほ
「・・・自分の中で、勝手にストーリーを進めてはなりませぬ」


ロイカバード
「え?」



料亭の女将しほ
「ほんのわずかな『事実』を拡大解釈して、自分の中で勝手に怒りを増幅させているのは、ほかならぬロイさま。あなた自身なのです」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「『事実』は、『ロイさまは、デビュー戦でサトノダイヤモンドさまに負けた』ただ、それだけでございます」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「サトノダイヤモンドさまは、バスで横柄な態度で座ってなどいない。ロイさまの悪口を吹聴してもいない」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「それらは『事実』ではなく、ロイさまの頭の中で作られた、自分勝手なストーリーに過ぎません」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「あなた様は、『怒りの快感』を得たいがために、自分の中で怒りのストーリーを作り上げ、勝手に怒っているのでございます」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「『独りよがりなストーリー』を頭の中で作る習慣ができてしまうと、長期的には、人生は悪い方向に向かいます」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「事実を客観的に認識できない。余計な感情に踊らされる。自分の中で勝手に敵が増える」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ですからこのような、不毛な妄想をしないように、自分の思考をコントロールしなければなりません」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「思考というのは、複雑なようで単純なもの。放っておけば、誰もがこのような思考の罠にハマります」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「どんな世界でも、一流の人物は、自分の思考を徹底的にコントロールしようと、努力を重ねているものでございます」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ロイさま」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「あなた様には、独善的な妄想思考に操られることなく、常に自分自身を客観視できるような、真のカリスマとなっていただきたいのです」


ロイカバード
「・・・・」



料亭の女将しほ
「・・申し訳ございません。私ごときが偉そうなことを・・」


ロイカバード
「いや・・」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ロイカバード
「・・・ありがとう女将さん。・・女将さんの言う通りだ」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ロイカバード
「サトノダイヤモンドは、バスの中で横柄な態度で座ってはいない。僕の悪口も言ってない・・・か」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ロイカバード
「本当にその通りだ。こんな簡単なこともわからなくなる。思考の罠は怖いんだね」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ロイカバード
「危うく道を踏み外すところだった。女将さんのおかげです」


料亭の女将しほ
「ありがたきお言葉にございます 微笑」



トゥザグローリー
「ふむ。そうだぞロイ。オレも今、そう言おうと思っていたのだ」


ロイカバード
「嘘つかないでください 汗」



トゥザグローリー
「まあいいだろ。さて、じゃあ女将。俺らはそろそろ帰るぜ」


ロイカバード
「ごちそうさまでした。女将さん。ドリンク(バームクーヘン)しか飲んでないけど」



料亭の女将しほ
「・・・グローリー様。ロイ様。本日もありがとうございました。お帰りの前に、恒例の・・・『おみや』をご用意してございます ニヤリ」


トゥザグローリー
「おし。キタ」


ロイカバード
「え? 汗」



料亭の女将しほ
「本日の『おみや』も、当店自慢の美女ぞろいでございます ニヤリ」


トゥザグローリー
「っしゃーー!!燃」


ロイカバード
「お、おみやって何? 汗」



料亭の女将しほ
「さあ、おまえたち!入りなさい!」



   ゾロゾロ



料亭の女将しほ
「・・・左から、『マエケン・シムケン・ピン子』、でございます。ささ、お好きな『おみや』をお持ち帰りくださいませ ニヤリ」


トゥザグローリー
「うむ。美女揃いだな」


ロイカバード
「ど、どこに美女が?汗 3枚ともジョーカーのババ抜きなんですけど 汗」



料亭の女将しほ
「ささ、お二人さま。お好きな『おみや』をお選びください ニヤリ」


ロイカバード
「い、いやいや!汗 女将さん!ボクまだ若駒だし、そういうことは、ちょっと。・・・ねえ?グローリーさん」



トゥザグローリー
「もちろん、ピン子で」


ロイカバード
「えぇ~~!!汗汗」



ピン子
「グローリー様、お久しぶりだっぺー 照」


トゥザグローリー
「ふっ。ご無沙汰のときのオレは、激しいぜ?」


ピン子
「いやぁーん♪ 喜」



   バタン



ロイカバード
「・・・・」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ロイカバード
「・・・じ、じゃあ、僕もこの辺で・・ 汗」


シムケン
「まちんしゃい 腕掴」



ロイカバード
「な、なんですか、あなたは 汗」


シムケン
「・・なんだってか」


ロイカバード
「・・・・」



シムケン
「・・なんだチミわってか」


ロイカバード
「・・・・汗」



シムケン
「そうでぃす。わたすが変なおじさんでぃす。チミを一晩中、面倒見るってか 喜」


ロイカバード
「む、無理無理!!汗汗」



シムケン
「アイーン! 手顎」


ロイカバード
「たたた、たぁすけてぇーー!!汗汗」



マエケン
「ほうっ!!投玉」



  - つづく –

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