神戸新聞杯2015~ リアルスティール『暗い部屋で孤独と向き合った日々が人間の深みとなる』


◆神戸新聞杯2015


【リアルスティール】

○Real Steel
○牡3
○父ディープインパクト
○馬名 意味⇒ アメリカのSFアクション映画名

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◆暗い部屋で孤独と向き合った日々が人間の深みとなる



≪ダンス一族 豪邸にて≫



ダンスファンタジア
「やなぎだぁぁぁぁーーーー!!!怒怒」


執事 柳田
「お、お嬢さまっ!!汗 窓ガラスにひびが入っておりますっ!汗 大声を出さないでくださいっ!汗」



ダンスファンタジア
「アタシのとんがりコーン、どこやったぁぁーー!!怒怒」


執事 柳田
「お、お嬢さま!汗 とんがりコーンは昨日、お嬢さまがお酒のおつまみに、全部食べてしまったのですっ 汗」



ダンスファンタジア
「ウソつくなぁぁーー!!怒 テメー食ったな!柳田ぁ! 怒」


執事 柳田
「そ、そんなバカな 汗」



ダンスファンタジア
「とんがりコーン買ってこい。柳田」


執事 柳田
「ふふっ。こんなこともあろうかと、買ってありますよ、お嬢さま(ニコニコ)」



ダンスファンタジア
「・・・柳田」


執事 柳田
「はい(ニコニコ)」



ダンスファンタジア
「・・罰として、ブッチャーの地獄突きをくらえ」


執事 柳田
「ちょ、ちょっと待ってください!お嬢さま!汗 ほら!とんがりコーンならここに! 汗」



ダンスファンタジア
「・・しかも普通にやっても面白くないから、指にとんがりコーンをはめて、地獄突きだ」


執事 柳田
「ド、ドSもほどほどにして下さい!お嬢さまっ! 汗」



ダンスファンタジア
「行くぞ柳田。ノドを出せ。さあ成仏しろよw」


執事 柳田
「ま、待ってください!汗 お嬢さま! 汗」



   ガチャ



リアルスティール
「あ。こんちわー。ピンポン押したんだけど、誰も出ないから上がらせてもらいました」


執事 柳田
「これはこれは。リアステ様。いらっしゃいませ ニコニコ」



  グサッ!



執事 柳田
「ぐうはぁぁーー!!泣」


ダンスファンタジア
「ギャーハハハハーー!!ww とんがりコーンで地獄突きwww」



リアルスティール
「や、柳田さん! 汗」


執事 柳田
「・・・・バタッ 倒」



ダンスファンタジア
「ん?お前は、今週の神戸新聞杯に出るリアルスティールではないか。なんか用か?」


リアルスティール
「あ、いえ、近くまできたので、社台の大御所の、ファンタお嬢様にごあいさつを 汗」



ダンスファンタジア
「フン。ごあいさつしてる暇あったら、練習しろよ」


リアルスティール
「ご、ごもっともです 汗」



ダンスファンタジア
「とんがりコーン食うか?アタシの指についてるやつだけど」


リアルスティール
「いえ、とんがりコーンは大丈夫です 汗」



ダンスファンタジア
「・・・で?足の骨折のほうはどうなのよ。モグモグ」


リアルスティール
「ええ。もう完治して、絶好調ですよ。ホラこの通り。ブンブン!・・・あたた 汗」


ダンスファンタジア
「痛えのかよ 汗」



リアルスティール
「ふっ。多少足が痛かろうと、世代ナンバーワンのこの僕が、こんなところで負ける訳がありません 喜」


ダンスファンタジア
「世代ナンバーワンは、ドゥラメンテだろ」



リアルスティール
「ふっふっふ。ドゥラメンテも、僕と同じでダービーで骨折。しかし奴はまだ復帰できず。回復力が違うのですよ 喜」


ダンスファンタジア
「世代ナンバーワンは、ドゥラメンテだけどな」



リアルスティール
「ダービー1~3着馬が不在のここは、自動的にダービー4着のボクが勝つという計算になります 喜」


ダンスファンタジア
「シ、シンプルな計算だな 汗」



リアルスティール
「僕は、春のクラシックで、ドゥラメンテ・サトノクラウン・キタサンブラックといった、世代トップレベルの一線級と、しのぎを削ってきました」


ダンスファンタジア
「ああ」



リアルスティール
「そして今週の神戸新聞杯のライバルは・・・」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「・・・キロハナ・アルバートドック・マッサビエル・・・」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「だ、誰やねんっ!ぎゃーははは! 笑」


ダンスファンタジア
「・・・・汗」



リアルスティール
「こんな聞いたこともないような奴らに負ける訳がねえーww」


ダンスファンタジア
「・・おまえ絶対、天誅が下るぞ 汗」



リアルスティール
「まぁ唯一の不安は、足の骨折の状態ですが、もう完治してますからね。ホラ。ブンブン!・・・いてて 汗」


ダンスファンタジア
「痛えのかよ 汗」



リアルスティール
「もし、こんな相手に負けたら、福永祐一さんのせいです」


ダンスファンタジア
「人のせいにすんな 汗」



リアルスティール
「キロハナって誰?・・キロ鼻?それとも、km鼻? プッww」


ダンスファンタジア
「お前、天罰でまた骨折するぞ 汗」



リアルスティール
「キロハナを泣かせて、キロ鼻水にしてやりますよww」


ダンスファンタジア
「マジで怒られるから 汗」



リアルスティール
「・・・・」


ダンスファンタジア
「・・・ん?どした?」



リアルスティール
「・・・虚勢を張っているだけです・・」


ダンスファンタジア
「んん?」



リアルスティール
「・・これぐらい強気な発言をしていないと、不安で夜も眠れない・・ 落」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「・・ホント言うと、ダービーで4着に負けて、骨折が判明して・・。それからボクは、ずっと1人で部屋に閉じこもっていました・・ 落」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「毎日毎日、薄暗い部屋にひとりぼっちで座っていた日々・・」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「共同通信杯でドゥラメンテに完勝した歓喜の日は、遠い過去のものとなっていった・・」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「ケガはぎりぎり治って、神戸新聞杯を復帰戦としたけど、一人で引きこもってた僕には、あの頃の自信がもうないんです・・ 落」


ダンスファンタジア
「・・・・」



リアルスティール
「自信が・・もう・・ 涙」


ダンスファンタジア
「・・リアステ・・」



リアルスティール
「・・・・ 涙」


ダンスファンタジア
「・・・・」



執事 柳田
「・・・ふふっ。いいじゃないですか 微笑」


リアルスティール
「え?」


ダンスファンタジア
「柳田。生きてたのか」



執事 柳田
「・・一人ぼっちで薄暗い部屋に座っている日々。それは長い目で見れば、その人にとっての大きな財産となります」


リアルスティール
「ど、どうして・・」



執事 柳田
「人生において、1度のつまずきもなく、常ににぎやかな仲間に囲まれ、スムーズに進んで行けたらそれは素晴らしいことです」


リアルスティール
「・・・・」



執事 柳田
「ですが、人を成長させたり、人間性に深みを出すのは、絶望的な気持ちで暗い部屋に1人で座っている時間なのです」


リアルスティール
「・・・・」



執事 柳田
「・・自分はもうダメだ。こんなクソみたいな人生に生きている価値はない・・。そう思って生きる日々は、地獄のように苦しいでしょう」


リアルスティール
「・・・・」



執事 柳田
「でも、先の見えない暗闇の中で、それでも必死にもがいた日々が、その人間に圧倒的な深みを与える」


リアルスティール
「・・・・」



執事 柳田
「だから挫折で終わったら勿体ない。暗闇の先にある光を見るまで、歩み続けよう」


リアルスティール
「・・・・」



執事 柳田
「・・私はそう思うのです」


リアルスティール
「・・・柳田さん・・ 涙」



執事 柳田
「・・すみません。わたし程度の者が、偉そうなことを・・」


リアルスティール
「・・いえ・・」


執事 柳田
「・・・・」



リアルスティール
「・・心に響きました・・ 涙」


執事 柳田
「そうでございますか」



リアルスティール
「ありがとう。柳田さん。人生の大先輩の意見を聞いて、勇気をもらいました。神戸新聞杯がんばってきます!」


執事 柳田
「ふふっ。応援馬券、買わせていただきますよ 微笑」



ダンスファンタジア
「・・柳田・・」


執事 柳田
「はい」



ダンスファンタジア
「・・アタシからも礼を言う。ありがとう」


執事 柳田
「お、お嬢さま! 喜」



ダンスファンタジア
「・・ストイックに孤独と向き合う時に、人は成長するのかもね」


執事 柳田
「そうでございます!お嬢さま! 喜」



ダンスファンタジア
「・・うん。ホントそうだ。柳田の言う通りだ。うんうん」


執事 柳田
「はい!(ニコニコ)」



ダンスファンタジア
「・・・・」


執事 柳田
「(ニコニコ)」



ダンスファンタジア
「・・ところで柳田」


執事 柳田
「はい!(ニコニコ)」



ダンスファンタジア
「・・・うちの屋敷には防犯用の、超小型高性能CCDカメラが 528個設置してある」


執事 柳田
「は?」



ダンスファンタジア
「今日は、そのうちのひとつの映像を見てみよう」


執事 柳田
「え? 汗」



ダンスファンタジア
「VTR、スタート!」



  ≪VTR再生≫



メイド翔子
「はぁー。またお嬢様に怒られちゃった・・ 落」


執事 柳田
「だ、大丈夫?しょこたん?」



メイド翔子
「・・もうやだ・・。私はだめな女・・ 落」


執事 柳田
「しょこたんは、だめな女なんかじゃないよ! 汗」



メイド翔子
「うん・・。でもやっぱり凹んじゃうな・・ 落」


執事 柳田
「じゃあさ!今から、居酒屋でパーッと飲もうよ! 喜」



メイド翔子
「・・行きたいけど、お屋敷のお掃除がまだ終わってないよ?やなぽん」


執事 柳田
「いいよいいよ。こんな屋敷、テキトーにやっときゃーいいさー 喜」



メイド翔子
「うん・・。でもね、悪い出来事が起こったときは、少し孤独と向き合う時間も大切なのかなって思うの」


執事 柳田
「いらない!いらない!孤独な時間なんて辛気臭い!嫌なことは、パーッと飲んで忘れるのだ! 喜」



メイド翔子
「うん・・・。そうだね。じゃあ行こっか 喜」


執事 柳田
「行こう! 喜」



メイド翔子
「・・やなぽんには、いつも元気もらってるね」


執事 柳田
「いやー 照 しょこたんのためなら、全然いいよー 照」



メイド翔子
「・・・ねえ、やなぽん・・」


執事 柳田
「ん?」



メイド翔子
「・・今日わたし・・、居酒屋で飲んだあと、やなぽんのおうちに泊まりたいな・・ 照」


執事 柳田
「ふっ。今日は寝かさないぜ? 立」



メイド翔子
「いやーん♪やなぽんのエッチ♪」


執事 柳田
「でへへー」


メイド翔子
「うふふー♪」



   ≪VTR終了≫



執事 柳田
「・・・ア、アウアウ・・・汗汗(ガクガク 震)」


ダンスファンタジア
「・・ふむ・・」



執事 柳田
「お、お嬢さま!違うんですっ!汗汗」


ダンスファンタジア
「この屋敷の掃除はいつも適当に終わらせて、自分の家でよろしくやってるのかい?やなぽんよ」


執事 柳田
「あ・・あ・・(ガクガク 震)」



ダンスファンタジア
「どうなんだぁぁ・・。柳田ぁぁぁ・・ 怒」


執事 柳田
「ヒイイッ!!泣 お嬢さまの顔が、魔神の形相に変わっていくっ!! ガクガク・・・震」



魔神ファンタジア
「・・どう・・なんだ・・。やなぎ・・だぁぁ・・ 魔顔」


執事 柳田
「ヒイイーーッ!!・・・(ガクガク 震)」



魔神ファンタジア
「せ・・選択肢は・・3つ・・だぁぁ・・・」


執事 柳田
「・・・(ガクガク 震)」



1⇒ 気性難の馬の真後ろで、ノーガードで何分立っていられるかゲーム

2⇒ 高さ200メートルの橋から、ヒモなしバンジー

3⇒ サディスティックルームへの挑戦



魔神ファンタジア
「さあ・・・お好き・・な・・コース・・を・・・」


執事 柳田
「ど、どれを選んでも確実に人生が終わりますっ!!汗 お嬢さまっ!!汗」



魔神ファンタジア
「で・・は、3番・・だなぁぁ・・・」


執事 柳田
「お嬢さまっ!!それだけはっ!!号泣」



魔神ファンタジア
「・・・では行こう・・・マゾヒスティックな暗黒の快楽の世界へ・・・ 腕掴」


執事 柳田
「た、たぁすけてぇぇぇーーー!!!泣泣」



リアルスティール
「・・・・汗」



  - つづく –

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