安田記念2015~ ヴァンセンヌ『人生を短いスパンで見れば一喜一憂のラビリンスとなる』



◆安田記念2015


【ヴァンセンヌ】

○Vincennes
○牡6
○父ディープインパクト
○馬名 意味⇒ 花の展示会で知られるパリ郊外の森名


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◆人生を短いスパンで見れば一喜一憂のラビリンスとなる



≪超高級料亭にて≫



トゥザグローリー
「まさかお前が、G1の舞台まで出世してくるとは思わなかったぜ。ヴァンよ」


ヴァンセンヌ
「・・・フッ。能力は生まれた時からG1級。ただ、自分はちょっと体質が弱かったんで」



トゥザグローリー
「ガッハッハ。まあ、俺ら超良血の恐ろしさを、安田記念で見せつけてやれや」


ヴァンセンヌ
「もちろん、そのつもりですよ」



トゥザグローリー
「オレは『キンカメ×トゥザヴィクトリー』、そしてお前は『ディープインパクト×フラワーパーク』だからな」


ヴァンセンヌ
「ええ。競馬は結局のところ、ブラッドスポーツ。超良血こそが最強。おぼっちゃまこそが支配者」



トゥザグローリー
「ああ。しかも俺たちは、『超良血の大型馬』だ。まさに、キングオブキングス」


ヴァンセンヌ
「フッ。小柄で、血統背景が貧相な馬など、同じ空気を吸いたくもないですね」



トゥザグローリー
「・・・・」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



トゥザグローリー
「・・・俺はそこまで言ってないけどな」


ヴァンセンヌ
「逃げましたね 汗」



   カタン



料亭の女将しほ
「いらっしゃいませ。グローリー様。ヴァン様。いつもごひいきにしてくださり 微笑」


トゥザグローリー
「おう女将。ドリンクのメニューをくれ」



料亭の女将しほ
「かしこまりました。こちらになります。本日は超高級ミネラルウォーターが入荷されておりますので、オススメでございます 微笑」



・ミネラルウォーター 3万円

・超高級ミネラルウォーター 8万円

・エアーウォーター 20万円

・超水道水 50万円



トゥザグローリー
「フン。安いな」


ヴァンセンヌ
「自分らのような超良血のおぼっちゃまにしてみれば、激安っすね」



トゥザグローリー
「女将。超高級ミネラルウォーターって何だ?」


料亭の女将しほ
「はい。超高級ミネラルウォーターのミネラル含有量の多さは、この世のものとは思えず、あまりのミネラルのキレ味によって、口の中が傷だらけになる水でございます」



トゥザグローリー
「ほう。うまそうだな」


ヴァンセンヌ
「・・・・汗」



トゥザグローリー
「女将。エアーウォーターって何だ?」


料亭の女将しほ
「はい。超高級ミネラルウォーターを、超高温で加熱することにより状態変化をおこし、気化されたミネラルの水蒸気を、美顔スチーマー感覚で楽しむ水でございます。ただし、ミネラルのキレがありすぎて、水蒸気を浴びた顔が傷だらけになります」



トゥザグローリー
「ほう。それもうまそうだな」


ヴァンセンヌ
「な、なんて恐ろしい水蒸気なんだ 汗」



トゥザグローリー
「女将。最後の、超水道水って何だ?」


料亭の女将しほ
「はい。家庭用の水道水の中でも、特に塩素濃度が高い地域の家庭からもらってきた、カルキ臭がハンパない水道水を、さらに塩素加工し、やりすぎて、すでに飲み物ではなくなっている水でございます」



トゥザグローリー
「ほう。逆にうまそうだな」


料亭の女将しほ
「オススメでございます」


ヴァンセンヌ
「ぎ、逆にうまそう? 汗」



トゥザグローリー
「じゃあオレは、普通のミネラルウォーターで」


ヴァンセンヌ
「えぇ~~?!汗 うまそうだとか言ってたのに?! 汗」



トゥザグローリー
「そしてヴァンには、超水道水を」


料亭の女将しほ
「かしこまりました」


ヴァンセンヌ
「まてーい!! 汗」



料亭の女将しほ
「少々お待ちくださいませ 微笑」



   パタン



ヴァンセンヌ
「グ、グローリー先輩 汗 自分も普通のミネラルウォーターが良かったんですが 汗」


トゥザグローリー
「そんなことよりヴァンよ。安田記念に向けて、作戦は立てているのか?」



ヴァンセンヌ
「ええ。人気になるのはおそらく、堀宣行厩舎に転厩してから3連勝中の、アイツでしょう」


トゥザグローリー
「おう。モームスだな」


ヴァンセンヌ
「モーリスです 汗」



トゥザグローリー
「前田敦子だな」


ヴァンセンヌ
「それはAKBです 汗 というか古いです 汗」



トゥザグローリー
「まぁ確かに、モーリスの前走、ダービー卿チャレンジトロフィーの剛脚は、中山コースではあまり見たことがないスピードだったな」


ヴァンセンヌ
「ええ。同じ堀宣行厩舎の、ドゥラメンテの皐月賞の剛脚に似てますね」



トゥザグローリー
「うむ。チーム・ホリノリの馬は剛脚だな」


ヴァンセンヌ
「ホリノリって、あんま聞かないっすね 汗」



   カタン



料亭の女将しほ
「失礼いたします。お飲み物を持ちしました 微笑」


トゥザグローリー
「おう。サンキュー女将」



料亭の女将しほ
「グローリー様には普通のミネラルウォーター。ヴァン様には、超水道水でございます」


トゥザグローリー
「おし。・・・ゴクゴク。ふむ。硬めのミネラルウォーターだな」


料亭の女将しほ
「はい。本日のお料理に合わせて、硬水にいたしました 微笑」



トゥザグローリー
「ん?どうしたヴァン。おまえも飲め。超水道水」


ヴァンセンヌ
「は、はい・・・グビグビ・・・ブッ!!吹塩」



トゥザグローリー
「う、うおっ!汗 塩素を吹き出すな 汗 超高級スーツにかかったじゃねえか 汗」


ヴァンセンヌ
「す、すいません 汗 体が、飲み込むことを拒否してしまいましたっ 汗」



トゥザグローリー
「ぬ、ぬおっ!汗 超水道水がかかった部分のスーツが、溶けていくぞ! 汗」


ヴァンセンヌ
「ぐあぁぁーー!!汗 口の中がイテー!!泣」


料亭の女将しほ
「はい。その刺激こそが、超水道水の最大の魅力でございます 微笑」



トゥザグローリー
「ぬう・・。まあいい。スーツなんざ、また買えばいい。なんせ俺らは、超良血のおぼっちゃまだからな」


ヴァンセンヌ
「く、口の中がイテーっす・・ 泣」



トゥザグローリー
「ときにヴァンよ。前走の京王杯スプリングカップは、なぜ負けた?」


ヴァンセンヌ
「ええ。あれは無理に勝ちに行かなかっただけです」


トゥザグローリー
「ほう」



ヴァンセンヌ
「目標はあくまで安田記念。前走の京王杯スプリングカップは1400m。1400の流れに無理に乗せてしまうと、本番の安田記念は1600なので、本番で折り合いを欠いてしまう恐れがあるっす」


トゥザグローリー
「なるほどな」



ヴァンセンヌ
「だから前走の京王杯スプリングカップでは、折り合い重視で、あえて1600のペースを守って、後方から進めた次第です」


トゥザグローリー
「ふむ」



ヴァンセンヌ
「でも前走は、展開的に前残りの流れとなってしまった」


トゥザグローリー
「だな」



ヴァンセンヌ
「掲示板に載った馬は、自分以外すべて、先行した馬でした」


トゥザグローリー
「うん」



ヴァンセンヌ
「そんな中で、自分だけが異次元の末脚。上りはダントツの32.7 でした。通過順は 15-15」


トゥザグローリー
「超良血らしい末脚のキレだったな」



ヴァンセンヌ
「自分の武器は、反応の鋭さと、長く使える脚。とにかく反応が鋭いから、どんな競馬でもできるっす」


トゥザグローリー
「ほう」



ヴァンセンヌ
「3走前の元町ステークスが圧巻。阪神1600でしたが、通過順位はなんと、13-1」


トゥザグローリー
「マクリまくったな」



ヴァンセンヌ
「ええ。マクリマクリスティです」


トゥザグローリー
「それはいらん 汗」



ヴァンセンヌ
「凡馬は押しても押しても加速しませんが、自分の場合は、スパッと急加速が可能」


トゥザグローリー
「むう」



ヴァンセンヌ
「むしろ反応が良すぎて、ちょっと触ると、すぐイッてしまいます」


トゥザグローリー
「カタカナはやめろ 汗」



ヴァンセンヌ
「自分は、若い頃は屈腱炎など、体が弱くて能力を発揮できませんでしたが、6歳の今、やっとまともに走れるようになってきましたよ」


トゥザグローリー
「晩成だな」



ヴァンセンヌ
「ええ。・・晩成の自分は、ヴァンセイヌ、と呼んでください」


トゥザグローリー
「呼ばん 汗」



ヴァンセンヌ
「でも、ヴァンセイヌだと、犬みたいになってますかね?」


トゥザグローリー
「知らん」



ヴァンセンヌ
「まあ、安田記念は、超良血の恐ろしさを見せつけてきますよ」


トゥザグローリー
「おう。超良血こそが支配者だ」



ヴァンセンヌ
「はい。この半年の自分の充実ぶり。まさに支配者となるに相応しい勢いですよ」


トゥザグローリー
「ガッハッハ。支配者になってこいや」


ヴァンセンヌ
「余裕っすよ。なんせ、最近の自分は、6連続連対と絶好調ですからね。フッ」



トゥザグローリー
「だな。ガッハッハ」


ヴァンセンヌ
「フッ」



トゥザグローリー
「なあ女将。女将からも、ヴァンに激励の言葉をかけてやってくれ」


料亭の女将しほ
「・・・・」


ヴァンセンヌ
「フッ」



料亭の女将しほ
「ヴァン様」


ヴァンセンヌ
「うん」



料亭の女将しほ
「・・・人生を短いスパンで見てしまうと、一喜一憂のラビリンスに迷い込みまする」


ヴァンセンヌ
「え?」



料亭の女将しほ
「人生は馬券と同じ。『長期的に見て』右肩上がりになっていくように、行動を調整して行くのが理想です」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「人生も馬券も、短いスパンでは、必ず不調期が訪れます」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「どんなに馬券で勝っている人も、どんなに人生で成功している人も、そこに至るまでは、短期的なドローダウンを何度も乗り越えています」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「人生は短期で見ると、好調期と不調期が目につきやすい。すなわち人生を短いスパンで見てしまうと、一喜一憂という迷宮から抜け出せなくなります。これこそが煩悩の罠」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ゆえに、一喜一憂することは、『長期的な右肩上がり』という人生の大目標達成の阻害要因となります」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「連続連対など、過去の偶然であり、結果論にすぎないのでございます」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「ですから、短期的に良い結果が出ても喜ばず、逆に、短期的に悪い結果が出ても落ち込まず、目標達成に必要な行動に、ただ集中していくのみでございます」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「それができた時、ヴァン様は支配者ではなく、真の指導者となっていくのかもしれませんね 微笑」


ヴァンセンヌ
「・・・・」



料亭の女将しほ
「・・・申し訳ございません。私ごときが偉そうなことを・・」


ヴァンセンヌ
「いや・・」


料亭の女将しほ
「・・・・」



ヴァンセンヌ
「・・・ありがとう女将。・・女将の言う通りかもしれないな」


料亭の女将しほ
「ありがたきお言葉にございます 微笑」



トゥザグローリー
「ふむ。そうだぞヴァン。オレも今、そう言おうと思っていたのだ」


ヴァンセンヌ
「嘘つかないでください 汗 支配者になってこい!ガッハッハ!とか言ってたでしょ 汗」



トゥザグローリー
「まあいいだろ。さて、じゃあ女将。俺らはそろそろ帰るぜ」


ヴァンセンヌ
「ごちそうさまでした。女将さん」



料亭の女将しほ
「・・・グローリー様。ヴァン様。本日もありがとうございました。お帰りの前に、恒例の・・・『おみや』をご用意してございます ニヤリ」


トゥザグローリー
「おし。キタ」


ヴァンセンヌ
「え? 汗」



料亭の女将しほ
「本日の『おみや』も、当店自慢の美女ぞろいでございます ニヤリ」


トゥザグローリー
「っしゃーー!!燃」


ヴァンセンヌ
「お、おみやって何? 汗」



料亭の女将しほ
「さあ、おまえたち!入りなさい!」



   ゾロゾロ



料亭の女将しほ
「・・・左から、『ガッキー・堀北・ピン子』、でございます。ささ、お好きな『おみや』をお持ち帰りくださいませ ニヤリ」


トゥザグローリー
「うむ。美女揃いだな」


ヴァンセンヌ
「ジ、ジョーカーが1枚まざってるけど 汗」



料亭の女将しほ
「ささ、お二人さま。お好きな『おみや』をお選びください ニヤリ」


ヴァンセンヌ
「い、いやいや!汗 女将!自分らはそういうことは、ちょっと。・・・ねえ?グローリー先輩」



トゥザグローリー
「行くぞ。ピン子」


ヴァンセンヌ
「えぇ~~! 汗」



ピン子
「・・・グローリーさま・・。また、あたすを指名してくれるんだがな・・ 泣」


トゥザグローリー
「泣くんじゃねぇ。ピン子よ」



ピン子
「だっで・・。うれじぐで・・・泣」


トゥザグローリー
「朝まで可愛がってやる」


ピン子
「う、うれじいべさ・・・泣」



トゥザグローリー
「・・・とは言え、オレももう歳だ。一人で朝まではキツイ」


ピン子
「え」



トゥザグローリー
「・・ヴァンよ」


ヴァンセンヌ
「は? 汗」



トゥザグローリー
「おまえも来い」


ヴァンセンヌ
「えぇ~~! 汗」


ピン子
「いや~ん 照」



トゥザグローリー
「ピン子の夜のスタミナは底なしだ。手伝ってくれ」


ヴァンセンヌ
「い、いやですっ!汗 自分は、堀北ちゃんを指名して・・ 汗」



トゥザグローリー
「よし。行くぞ。ピン子。ヴァン」


ピン子
「う、うれし恥ずかしだべさ~ 照」



ヴァンセンヌ
「たた、たぁすけてぇぇーー!!汗汗」



  - つづく –

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