自由は最高の贅沢 キーンランドカップ ダッシャーゴーゴー


◆自由は最高の贅沢



≪焼き鳥シゲにて≫



オウケンブルースリ
「今週はキーンランドカップか。同じ1200でも、先週の北九州記念よりは狙いやすいかな?」


焼き鳥屋 店主シゲ
「スプリント戦は一瞬のミスが命取りですからねえ」


オウケンブルースリ
「札幌だから先行有利かな・・ブツブツ」



   ガラガラッ



ダッシャーゴーゴー
「ッッシャーー!!喜」


オウケンブルースリ
「うわっ!汗 びっくりした!汗」



ダッシャーゴーゴー
「ッシャー!この野郎!」


オウケンブルースリ
「お。平成の降着王ダッシャーじゃねえか」



ダッシャーゴーゴー
「ッシャー!今週も豪快な降着を・・・って、コラー!!怒」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



焼き鳥屋 店主シゲ
「ダッシャーさん。ビールでいいですかい?」


ダッシャーゴーゴー
「ッシャー!」



焼き鳥屋 店主シゲ
「そ、それはOKってことですかい? 汗」


ダッシャーゴーゴー
「シャ!」


オウケンブルースリ
「しゃべれや 汗」



ダッシャーゴーゴー
「フッ。オウケンさん。キーンランドカップにオレを56キロで出走させていいのか? 喜」


オウケンブルースリ
「ふむ。前走59だもんな」



ダッシャーゴーゴー
「ふ。オレを56キロで出すってことは、ゴリラを放し飼いにするようなもんだぜ。・・・誰がゴリラだ! 怒」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



ダッシャーゴーゴー
「れっきとした馬ダッシャ!」


オウケンブルースリ
「ま、まあ馬体のデカさはゴリラ級だけどな。しかし、おまえの場合、斤量が重い方が走るような気も 汗」



ダッシャーゴーゴー
「とにかく!この夏、オレは生まれ変わる!シャシャシャ! 喜」


オウケンブルースリ
「ち、ちょっと吉川晃司はいってるな 汗」



ダッシャーゴーゴー
「キーンランドCを圧勝して、『平成の降着王』なんて言わせないようにしてやる! 燃」


オウケンブルースリ
「そ、そんなヒドイこと言われたのか? 汗」


ダッシャーゴーゴー
「さっきアンタに言われたんだ!!怒」



オウケンブルースリ
「まあとにかくよ。チミもオレのようにジーワン勝てるようにがんばりたまへw」


ダッシャーゴーゴー
「・・わかってます・・」


オウケンブルースリ
「・・・・」



ダッシャーゴーゴー
「・・オレは成り上がる・・。ジーワンを勝って、環境を変えてやるんだ・・」


オウケンブルースリ
「・・・・」



ダッシャーゴーゴー
「もっと注目され、もっと必要とされる人物になるんダッシャシャシャ! 燃」


オウケンブルースリ
「・・・・」



ダッシャーゴーゴー
「・・というか、オウケンさんはクラシックホースなんだから、こんな店に常駐しなくても、もっといい店にいけるでしょ?」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」


ダッシャーゴーゴー
「あ 汗 スミマセン!シゲさん 汗」



オウケンブルースリ
「・・・・」


ダッシャーゴーゴー
「ねえ、オウケンさん」



オウケンブルースリ
「・・自由意志こそ、最高の環境・・」


ダッシャーゴーゴー
「は?」



オウケンブルースリ
「いい店・・注目され・・必要とされる・・。たしかに、これらはすばらしいことだ」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「だが、そういった意味での成り上がりってのは、上昇と反比例して、不自由になっていく」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「どんなに最高の環境でも、それを他者から強制された瞬間に、牢獄のような圧迫感に襲われる」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「1流レストランもいいけど、なんか『メシ食わされてる感』があるだろ?」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「だからオレはこの店に来る。シゲさんは、オレに自由をくれるからな」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「・・なるべく縛られずに生きたい、っていうオレのワガママかもしれねえな」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「少なくともオレは、縛られるのは嫌いだ。誰にもオレを縛らせはしねえ」


ダッシャーゴーゴー
「・・・・」



オウケンブルースリ
「フッ。すまんダッシャー。ワガママ男の戯言だと思ってくれ」


ダッシャーゴーゴー
「・・いえ・・。勉強になります!」



オウケンブルースリ
「ハッハッハw なら良かった。あ。ちょっとオレ、トイレな」



   バタン



ダッシャーゴーゴー
「・・あの人なりに、ポリシーがあるんですね」


焼き鳥屋 店主シゲ
「ああ」



ダッシャーゴーゴー
「・・あれ?オウケンさん、何か落として行ったぞ?なんだコレ・・DVD?」



 ⇒『ナースのお仕事63~ナースに縛られたい』



ダッシャーゴーゴー
「・・・・汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」



ダッシャーゴーゴー
「・・し、縛られるのは嫌いなんじゃなかったのか? 汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」



  - つづく –

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