すべての苦悩は比較から生じる 京都大賞典 オウケンブルースリ
◆すべての苦悩は比較から生じる
≪焼き鳥シゲにて≫
オウケンブルースリ
「ハッハッハー!久しぶりのレースだぜ!シゲさん! 喜」
焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。応援馬券、買っとくぜ。ビールおまち」
オウケンブルースリ
「オレが最後に勝ったのが、2009年の京都大賞典。3年の時を経て、同じレースで奇跡の復活!女性ファン急増! 喜」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」
ガラガラッ
ローズキングダム
「・・でも、勝つのはオレだろ。悪いけどさ」
オウケンブルースリ
「ぬぬっ!汗 小僧!ケンカ売ってんのかコラ! 汗」
ローズキングダム
「・・売ってませんよ。オウケンさん強いし。オレは虚弱体質なんでね」
オウケンブルースリ
「む。わかってんじゃねえか。小僧」
ローズキングダム
「ただ、京都大賞典は、去年オレが完勝してるってこと、忘れたんすか?」
オウケンブルースリ
「ぬぬ・・ 汗」
ローズキングダム
「フッ」
オウケンブルースリ
「ぬう・・。ならばこれを見よ!」
■オウケン君の京都大賞典の成績
2009年 1着
2010年 2着
2011年 3着
オウケンブルースリ
「ハッハッハー!どうよ! 喜」
ローズキングダム
「・・てことは、今年は4着っすね」
オウケンブルースリ
「そう!だから馬券的には無視でOK!・・・って、コラァァーー!!怒」
ローズキングダム
「・・・・汗」
オウケンブルースリ
「つーか、京都大賞典を月曜日にやるんじゃねえ!一部の地域の人は、オレの勇姿が見られねえじゃんか! 怒」
ローズキングダム
「・・負けるトコ見られなくて良かったんじゃないっすか?」
オウケンブルースリ
「そう!「あれ?オウケン君、出てたの?」みたいな?・・・コラァァーー!!怒」
ローズキングダム
「・・・・汗」
オウケンブルースリ
「とにかく!オレはここを叩いて、菊花賞を制覇するぜ! 燃」
ローズキングダム
「・・ア、アンタ、7歳で菊花賞に出る気ですか 汗」
オウケンブルースリ
「ぬおぉぉぉーー!! 燃」
ローズキングダム
「・・フッ。オウケンさんは、いつも元気っすね 笑 いいレースにしましょう。じゃ。帰ります」
バタン
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
オウケンブルースリ
「・・オウケンさんは、いつも元気ですね・・ってか」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
オウケンブルースリ
「シゲさん。ビールおかわり」
焼き鳥屋 店主シゲ
「あいよ」
オウケンブルースリ
「・・オルは凱旋門賞で、現在1番人気か・・。すごい男だぜ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
オウケンブルースリ
「・・みんな・・自分の道を進んでる・・。でもオレだけ進んでない・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
オウケンブルースリ
「・・みんなと比べて・・オレは・・ 落」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
オウケンブルースリ
「・・・・ 落」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・すべての苦悩は比較から生じる」
オウケンブルースリ
「え・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・苦悩の多くは、他者との比較から生まれるってことだ」
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「人と比べるから一喜一憂しちまう。無人島に一人で生きてれば一喜一憂しねえ」
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「だが、現代社会で一人で生きるのは不可能だし、孤独もまた苦悩のひとつであるから、ひとりで生きろと言ってるわけじゃねえ」
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「精神的に、他者を切り離して、自分のやるべきことをやるってことだ」
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「人と比べるのは苦しい。勝っても負けても、な」
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「オウケンさん。人と比べるな。今の自分にできる簡単なことを、ひとつひとつ積み重ねていけばいいんだぜ」
オウケンブルースリ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「な」
オウケンブルースリ
「・・うん・・ 涙」
焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。すまねえ。えらそうに言っちまったな」
オウケンブルースリ
「・・シゲさん・・いつもありがと。支えてくれて 涙」
焼き鳥屋 店主シゲ
「オレは何もしてねえぜ」
オウケンブルースリ
「・・・・ 泣」
焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。そんなにうつむくな。トイレにでも行って、気分転換してきなせえ」
オウケンブルースリ
「・・うん。わかった」
バタン
焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。がんばんなせえ。オウケンさん。・・・ん?オウケンさん、スマホ置いていったのか。なんか再生されてるぜ」
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焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・う、うつむいて・・これを見てたのか・・。あの男・・オレの話、聞いてなかったな 汗」
- つづく –