有馬記念 オルフェーヴル『ボクはドリームジャーニーの弟です』


◆有馬記念2013


【オルフェーヴル】

○Orfevre
○牡5
○父 ステイゴールド
○馬名 意味由来⇒ 金細工師

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◆ボクはドリームジャーニーの弟です



≪~回想シーン。3年前。焼き鳥シゲにて~≫



オルフェーヴル
「うわぁ~ん!泣 兄ちゃ~ん!泣」


ドリームジャーニー
「京王杯2歳は残念だったな。オル」



オルフェーヴル
「うわぁ~ん!泣 『ドリームジャーニーの弟』ってことで、1番人気だったのに~!泣 ヒーン!泣」


ドリームジャーニー
「大丈夫大丈夫。オルはきっと大器晩成型なんだよ 微笑」



オルフェーヴル
「・・・だってだって・・兄ちゃんは2歳の時から、朝日杯FSでチャンピオンだったのに・・ボクはG2で惨敗・・ 涙」


ドリームジャーニー
「大丈夫だ。いいかオル。本当の大物っていうのは、若い頃は辛酸をなめるものなんだ」



オルフェーヴル
「しんさんって、なぁに?」


ドリームジャーニー
「・・・・」


オルフェーヴル
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・・た、炭酸みたいなもんだな。きっと 汗 ねえシゲさん」


焼き鳥屋 店主シゲ
「ぜ、全然違うぜ 汗」



ドリームジャーニー
「と、とにかく、真に強い人っていうのは、若い頃に、悶絶するほどの屈辱を受けているもんだよ」


オルフェーヴル
「ふーん」



ドリームジャーニー
「その悔しさを、もっとがんばろう!というエネルギーに変えるから、一流になれるんだぞ。オル」


オルフェーヴル
「うん!」



ドリームジャーニー
「オルはまだ2歳。あきらめずに淡々と日々の努力を続ければ、きっといつの日か、大きな舞台で活躍できるさ」


オルフェーヴル
「うん!ボクね、いつかジーワンを勝って、胸を張って『ボクはドリームジャーニーの弟です!』って言うのが夢なんだ! 喜」



ドリームジャーニー
「ふふっ。楽しみだな。いつか、オルがジーワンに出る時は、兄ちゃんが応援団長として、太鼓と笛で応援するからな! 燃」


オルフェーヴル
「うん! 喜」



ドリームジャーニー
「ピッピッピ!はいっ!ピッピッピ!それっ!!ドンドンドン!パフパフ!・・・と、こんな感じでな 喜」


オルフェーヴル
「うわーい!喜 いつか兄ちゃんに応援してもらうんだー! 喜」



ドリームジャーニー
「よーし。これからがんばろうな。オル。じゃあ、まずは腹ごしらえだな」


オルフェーヴル
「やったー! 喜」



ドリームジャーニー
「何が食べたい?オル」


オルフェーヴル
「うんとねー。・・・お子さまランチー! 喜」



ドリームジャーニー
「や、焼き鳥屋に、お子さまランチは無いだろ 汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あるぜ」


ドリームジャーニー
「あるんかいっ! 汗」



焼き鳥屋 店主シゲ
「お子さまランチおまち」


ドリームジャーニー
「はやっ! 汗」



オルフェーヴル
「いただきまーす!喜 モグモグ」


ドリームジャーニー
「・・・うまいか?オル」



オルフェーヴル
「・・・ま・・」


ドリームジャーニー
「ま?」



オルフェーヴル
「・・・まいうー・・ 目閉」


ドリームジャーニー
「よ、よかったな 汗」



オルフェーヴル
「シゲさん・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「おう」



オルフェーヴル
「・・・クソうまいっす 涙」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あ、ありがとよ 汗」



オルフェーヴル
「こりゃー、まいうーだぁー!喜 モグモグ。ガツガツ」


ドリームジャーニー
「・・・・汗」



オルフェーヴル
「・・むぐっ! 汗」


ドリームジャーニー
「ん?オル?」



オルフェーヴル
「むぐぐっ!汗汗」


ドリームジャーニー
「ノ、ノドつまりしちゃったのか!汗 み、水を飲め!オル!汗」



オルフェーヴル
「むぐぐ・・・ゴクゴク・・プハァー!助かった! 汗」


ドリームジャーニー
「あわてて食べなくても、誰も取らないからな。オル 苦笑」



オルフェーヴル
「そうだね!アハハー! 笑」


ドリームジャーニー
「ふふっ 微笑」


焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ」



≪~回想シーン終わり。現代。焼き鳥シゲにて~≫



♪しみじみ~飲めば~しみじみ~とぉ~おぉぉぉ~♪



ドリームジャーニー
「・・・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「あれから、もう3年です・・シゲさん・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「ああ」



ドリームジャーニー
「あんなに幼かったオルがなぁ・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・幼かったオルが・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・・これで引退ですよ・・シゲさん・・ 涙」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・あれから3年・・。オルは、ボクに肩を並べるどころか、日本競馬史上に残る名馬となった・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「それは嬉しいけど・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・でも・・オルが活躍すればするほど・・一緒に過ごせる時間が無くなっていきました・・ 落」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「オルはもう、日本の至宝だから・・。しかたないっすよね。ははっ 汗」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「オルもきっと、もう、兄ちゃんのことなんか、アウトオブ眼中だと思うし・・」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「ご、ごめんなさい!汗 辛気臭いこと言って」


焼き鳥屋 店主シゲ
「いや」



ドリームジャーニー
「な、なにか食べようかな!汗 えーとじゃあ・・・お子さまランチください!」


焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」



ドリームジャーニー
「・・・いやいや!焼き鳥屋に、お子さまランチはないですよね!」


焼き鳥屋 店主シゲ
「あるぜ」


ドリームジャーニー
「あるんかいっ! 汗」



焼き鳥屋 店主シゲ
「お子さまランチおまち」


ドリームジャーニー
「はやっ! 汗」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」


ドリームジャーニー
「・・・・」



焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・あの日と、同じ味だぜ」


ドリームジャーニー
「・・・シゲさん・・」



  ガラガラッ



焼き鳥屋 店主シゲ
「へい!らっしゃい!」


ドリームジャーニー
「ん?誰だ?あのグラサン」



謎のグラサンの男
「ちょっとー!!」


ドリームジャーニー
「・・こ、この声は・・ま、まさか・・」



オルフェーヴル
「なんで兄ちゃん一人で、お子さまランチ食べてんのーー!!怒」


ドリームジャーニー
「・・オ・・」



オルフェーヴル
「シゲさんのお子さまランチ!ボクの大好物だって知ってるでしょー! 怒」


ドリームジャーニー
「・・オル・・」



オルフェーヴル
「お!まだ食べてなかったんだ!うわーい!いただきまーす! 喜 モグモグ」


ドリームジャーニー
「ななな、何やってんだ?オル 汗汗」



オルフェーヴル
「・・何って・・お子さまランチ食べてますけど何か?モグモグ」


ドリームジャーニー
「いや、そうじゃなくて 汗」



オルフェーヴル
「・・・3年前のあの日・・ここで兄ちゃんと、お子さまランチを食べてから、ボクは強くなっていったから」


ドリームジャーニー
「・・・・」



オルフェーヴル
「引退レースの前には、絶対にここで、お子さまランチを食べようって、決めてたんだ。モグモグ」


ドリームジャーニー
「オル・・。兄ちゃんのこと・・今でも、思い出してくれたりするんだな・・。忘れてなかったんだな・・兄ちゃんのこと・・ 泣」



オルフェーヴル
「・・・なに言ってんの?兄ちゃん」


ドリームジャーニー
「え・・?」



オルフェーヴル
「・・ボクは・・」


ドリームジャーニー
「・・・・」



オルフェーヴル
「・・・ボクはドリームジャーニーの弟です!!」


ドリームジャーニー
「・・え・・」



オルフェーヴル
「今なら、もう胸を張って言ってもいいよね!兄ちゃん! 喜」


ドリームジャーニー
「・・・・ 涙」



オルフェーヴル
「ボクは!ドリームジャーニーの弟ですからぁ~!なんですかぁ~! 喜」


ドリームジャーニー
「た、武田鉄矢が入って・・ 泣」



オルフェーヴル
「ボクは負けましぇ~ん!兄ちゃんが好きだからぁ!ボクは負けましぇ~ん! 喜」


ドリームジャーニー
「バ、バカ野郎・・・ 泣」



オルフェーヴル
「チームジャーニーの根性見せてくるぜ!兄ちゃん! 燃」


ドリームジャーニー
「・・お・・おうよ・・泣 当たり前だ・・ 涙」



オルフェーヴル
「兄ちゃん!最後まで、応援団長として!太鼓と笛、準備しといてねっ!!燃」


ドリームジャーニー
「ま、まかせとけや・・・涙泣」



オルフェーヴル
「勝ってきます!シゲさん! 燃」


焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。応援馬券、買っとくぜ」



  - つづく –

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