多くの人は人生がまるで永遠に続くかのようにテレビを見ている


◆『多くの人は人生がまるで永遠に続くかのようにテレビを見ている』◆






人間はいつか死ぬものだと、みんなわかっている。

でも毎日を生きているうちに

死は自分には全く関係のないことのように錯覚してくる。


何気なく無目的にボーっとすごしてしまう。

なんとなーくテレビを見続けてしまう。

いまの人生が無限に続くかのように感じ

むしろ無限に続きゆく人生をうっとうしいとさえ思うことがある。


でも

幸か不幸か、それは錯覚であり

人は必ずいつか死ぬ。

今、これを書いている私も

今、これを読んでいるあなたも。

怖いですね。


・・・怖いと思うところから始まる。

死はいつか訪れる避けられないものだからこそ

今、この時を大切にすごそうと決意できるんだ。










11R 第70回 菊花賞(GI)






1着 スリーロールス
2着 フォゲッタブル
3着 セイウンワンダー





スリーロールスは、菊花賞の数か月前

いつものように家でテレビを見ていた。

「あーあ今日はもう3時間もテレビ見てるなあ。
 最近のクイズ番組はおバカキャラがおもしろいなあ」


・・・さらに2時間後・・・

「あー疲れたー。テレビ5時間も見ちゃったよー」

スリーロールスは立ちあがって

ふと窓から外を見た。

「・・・アンライバルド・・?」


そこには必死の形相で走りこみを続けるアンライバルドの姿があった。

スリーロールスはデビュー戦でアンライバルドに完敗していた。

アンライバルドはその後、スターダムを駆け上がり皐月賞馬となった。


スリーロールスはその時こう感じていた。

「しょせん才能のある奴しか勝てないんだ。
 俺なんか努力したって無駄なんだ。」

 そう言って彼はテレビを見ていたのだ。


「ア、アンライバルド・・・。」

スリーロールスは泣いた。

自分のふがいなさが悔しかった。

アンライバルドは誰よりも努力していたのに

自分は才能のひとことで努力を放棄していた。


涙を振り払って、スリーロールスは駆け出した。


「栄光は、努力してこの手でつかむためにあるんだ!!」





半年後、スリーロールスは最高の栄光をつかんだ。




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