◆日経新春杯3 ルーラーシップ秘密の夜


【ルーラーシップ】

・父キンカメ 母エアグルーヴのスーパーお坊ちゃま
・プリンシパルSでは後の重賞ウイナークォークスターを置き去りの4馬身差圧勝
・鳴尾記念で一線級のヒルノダムールを破って重賞初制覇
・有馬もがんばって6着



≪超高級料亭にて≫



トゥザグローリー
「なんか京都は天気悪りぃなあ。雪もチラチラしてるし」


ルーラーシップ
「うん・・・」



トゥザグローリー
「日経新春杯は前日発売も中止のようだな」


ルーラーシップ
「・・・・」



トゥザグローリー
「まあよ!大丈夫だって!おまえは馬格もあるし!」


ルーラーシップ
「うん・・・でも泥んこ馬場で走って、お洋服が汚れたらママに怒られるよ・・・落」



トゥザグローリー
「し、心配なのは、そっちか? 汗」


ルーラーシップ
「ボクのお洋服は、アルマーニの特製オーダーメイドで、お金には代えられないんだ」



トゥザグローリー
「そうか。オレの服も、ポールスミスのオーダーメイドで、2,000万円だ」


ルーラーシップ
「ボクのアルマーニは、3,500万円」



トゥザグローリー
「まあ俺らお坊ちゃまにとっては、金額的には大した額じゃないんだがな」


ルーラーシップ
「そうだね」



トントン



料亭の女将
「失礼致します。お飲み物はいかがなさいますか?」


トゥザグローリー
「うーん、ルーラーは明日レースだからなぁ、酒以外になんか良いの入ってる?」



料亭の女将
「それでしたら本日は、中国の方から最高級のジャスミン茶が入荷しております」


トゥザグローリー
「ほう。よくそんなの手に入ったね、女将」



料亭の女将
「密輸でございます」


トゥザグローリー
「さすが女将だな」



料亭の女将
「当料亭はVIPさまに満足されることだけを考えておりますので」


トゥザグローリー
「じゃあそのジャスミン茶くれ」



料亭の女将
「はい。ですが多少お値段の方が・・・」


トゥザグローリー
「いくら?」



料亭の女将
「1杯25万円からになっております」


トゥザグローリー
「安いじゃん」


ルーラーシップ
「お値打ち価格だね」



トゥザグローリー
「じゃあそれを・・・とりあえず50杯用意して」


料亭の女将
「ご、50杯でございますか?汗 お茶だけで、1,250万円になりますが 汗」



トゥザグローリー
「めっちゃ安いじゃん」


ルーラーシップ
「タダみたいなもんだね」



料亭の女将
「か、かしこまりました 汗 いつもありがとうございます」


トゥザグローリー
「あ、女将」


料亭の女将
「はい」



トゥザグローリー
「50杯なんて到底2人じゃ飲めないからさ、48杯分は、ここで働く女中さんに振る舞ってくれ」


料亭の女将
「そ、そんな!1杯25万円ですよ? 汗」



トゥザグローリー
「激安じゃん」


ルーラーシップ
「女将さんも1杯飲みなよ」



料亭の女将
「・・・おふたかた・・・」


トゥザグローリー
「ん?」



料亭の女将
「ここまで当料亭をご愛顧頂いたということで、今夜は特別なイベントにご招待致します・・・」


トゥザグローリー
「ほう。どんな?」



料亭の女将
「・・・超極秘仮面舞踏会でございます・・・」


トゥザグローリー
「なんだそれ?」



料亭の女将
「世界のスーパーVIPの男女が仮面をかぶって素性を隠し・・・」


トゥザグローリー
「ほほう」



料亭の女将
「・・・それ以上は・・・言えませぬ・・・ニヤリ」


ルーラーシップ
「さ、さすがにそれは体力を消耗しそうな予感がするからムリ!汗 ボク明日レースだしっ!ね?そうでしょ?グローリー君?」



トゥザグローリー
「すぐに仮面を用意してくれ」


ルーラーシップ
「えぇ~?! さ、参戦するんかいっ!!汗汗」



トゥザグローリー
「さあ・・・伝説の夜を創りにいこうか・・・ルーラー・・・」


ルーラーシップ
「む、無理無理無理~!汗」



– つづく –

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