天皇賞秋2016~ エイシンヒカリ『前向きに諦める者は幸福をつかむ』


◆天皇賞秋2016


【エイシンヒカリ】

○A Shin Hikari
○牡5
○父ディープインパクト
○馬名意味⇒ 冠名+超特急の名称より

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◆前向きに諦める者は幸福をつかむ



≪焼き鳥シゲにて≫



オウケンブルースリ
「今週は、伝統のGI、天皇賞秋。154回目ってすごいよね。シゲさん」


焼き鳥屋 店主シゲ
「そうですねえ」



オウケンブルースリ
「中心はやっぱ、国内ラストランのモーリスだな。マイルがベストだが、鞍上はアビリティ『神騎乗』を持つ、ライアン・ムーアだからな・・ ブツブツ」


焼き鳥屋 店主シゲ
「きりたんぽ鍋おまち」



オウケンブルースリ
「軸はモーリスでいいとして、相手を何点に絞るかが問題で・・」



  ガラガラッ



焼き鳥屋 店主シゲ
「へい!らっしゃい!」


エイシンヒカリ
「・・・それもまた良しです」


オウケンブルースリ
「ん?」



エイシンヒカリ
「・・オウケソさん、GIは楽しむのが一番。あなたが1番人気馬を買いたいなら買えばいい。秋天は、過去10年で1番人気の複勝率は80%ですし」


オウケンブルースリ
「だ、誰がオウケソだっ 汗」



エイシンヒカリ
「あれ?オウケソブノレースソ さんですよね?」


オウケンブルースリ
「・・ほう。久しぶりに命知らずな奴が来たようだな・・ 怒」



エイシンヒカリ
「嘘です。冗談です」


オウケンブルースリ
「え? 汗」



エイシンヒカリ
「僕は今、『この流れは自分に不利だ。このままでは殴られる』・・と感じたから、あっさり前言撤回しました」


オウケンブルースリ
「は? 汗」



エイシンヒカリ
「僕は、人生において最も大事なこととして、『ダメだと思ったらすぐあきらめて、次に備える』・・というのをマイルールにしているのです」


オウケンブルースリ
「ほ、ほう 汗」



エイシンヒカリ
「・・・そう。僕たちは、『チーム単騎逃げ』・・チーム単騎逃げは、回収率的に一番有利な”マイペース逃げ”で勝負する」


オウケンブルースリ
「ど、どっかで聞いたことあるフレーズだな 汗」



エイシンヒカリ
「うん。『チーム殿一気』は、一見、僕たちと対極の存在に見える。でもその本質は同じなんです」


オウケンブルースリ
「んん?」



エイシンヒカリ
「チーム殿一気が男気を貫くように、チーム単騎逃げは、柳のようにしなやかな心を貫くのです」


オウケンブルースリ
「ふーむ」



エイシンヒカリ
「最近の世の中は、閉鎖的で選択肢が少ない。そして、少ない選択肢から外れた者を、優位な立場にいる者が糾弾するという、卑屈なストレス社会です」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「僕たち、チーム単騎逃げは、そんな世の中に警鐘を鳴らすべく組織された、しなやか軍団なのです」


オウケンブルースリ
「い、いや、軍団って、お前しかいねえけど 汗」



エイシンヒカリ
「これから人数を増やします」


オウケンブルースリ
「が、頑張れよ 汗」



エイシンヒカリ
「オウケソさんも、入会しませんか?」


オウケンブルースリ
「オレ、逃げ馬じゃねえし 汗」



エイシンヒカリ
「チーム単騎逃げの理念を語る前に、競馬コンテンツだから、一応、競馬の話もしておきますか」


オウケンブルースリ
「ああ。めぼしいデータをゴッホさんにもらってきたぞ 紙」



【天皇賞秋 過去10年データマツリダ】


1~2番人気の牝馬(ルージュバック想定)
2-3-1-2
連対率63%


逃げた馬(エイシンヒカリ想定)
0-1-0-9
連対は女傑ダイワスカーレットのみ


前走 毎日王冠
6-4-3-49
単勝回収率 103%


前走 京都大賞典
1-0-0-17
昨年のラブリーデイ以外撃沈(2009年には、オウケンブルースリもこのローテで撃沈w)



エイシンヒカリ
「な、なんすかこのデータ!逃げ馬はダメってこと? 汗」


オウケンブルースリ
「おい!汗 オウケンブルースリも撃沈w ってなんだ!汗 『w』やめろ 汗」



エイシンヒカリ
「オウケソさん。こんなクソデータは、しなやかに受け流して、チーム単騎逃げの未来について語り合いましょう!」


オウケンブルースリ
「・・しなやかに聞き流すから、勝手にしゃべってくれ」



エイシンヒカリ
「ではまず、僕の成績を見てください」


オウケンブルースリ
「ん?」



■エイシンヒカリ成績
【10-0-0-3】



エイシンヒカリ
「うん。1着と惨敗しかありません」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



エイシンヒカリ
「・・チーム単騎逃げは、しなやかな柳軍団。柳の木は、自分の上に雪が積もって重くなると、踏ん張らず、すぐにあきらめて受け流す。『柳に雪折れなし』です」


オウケンブルースリ
「むう」



エイシンヒカリ
「チーム単騎逃げも同じです。マイペースで逃げられない時は、さっさとあきらめて失速し、次の戦いに備えます」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



エイシンヒカリ
「日本人はマジメな上に、このストレス社会だ。苦しい時も踏ん張ってしまう。そして、枝折れしてしまう・・」


オウケンブルースリ
「うん」



エイシンヒカリ
「もちろん、努力することは大切です。努力なくして幸せをつかむことはできない」


オウケンブルースリ
「だな」



エイシンヒカリ
「でも、努力の方向を間違ってしまうと、ただ苦しいだけになってしまう」


オウケンブルースリ
「ふむ」



エイシンヒカリ
「だから、これは自分に向いていないとか、明らかにこのままやっててもダメだ、と感じるなら、あきらめてもいいじゃん!」


オウケンブルースリ
「そ、そうだな 汗」



エイシンヒカリ
「僕はそんなポリシーの下で、ダメだと思ったら下手に踏ん張らず、すぐあきらめて、次に備えてきました」


オウケンブルースリ
「ふむ」



エイシンヒカリ
「あきらめるって言うと、後ろ向きに聞こえるけど、同じ諦めるでも、『後ろ向きなあきらめる』と、『前向きなあきらめる』があると思うんじゃん!」


オウケンブルースリ
「お。じゃん、で強引にキャラ設定しようとしてるな」



エイシンヒカリ
「そう。そしてこのじゃんも、ダメだと思ったらすぐに捨て、次の可能性を模索するでごわす!」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



エイシンヒカリ
「このストレス満載社会の現代ニッポンで、幸福をつかんでいくためには、この柳作戦がポイントになると思うでござる!」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「勘違いしてほしくないのは、『嫌な仕事だから今すぐやめよう!』・・これはダメ。これはただ逃げているだけで、しなやかな心ではないし、明日につながらない」


オウケンブルースリ
「ふむ」



エイシンヒカリ
「今やっていることが、自分の適性とマッチしていないと感じるなら、そこで踏ん張るという選択肢の他に、別の道を探るという選択肢を追加したい」


オウケンブルースリ
「ほう」



エイシンヒカリ
「例えば、大嫌いな仕事から帰ってきて、開放感という脳内麻薬の中で、ビールを飲みながらテレビを見て寝るだけの夜。そしてまた翌日、地獄のような気分で大嫌いな仕事に向かう・・」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「この繰り返しの先には、変化は無いし、輝かしい未来もない」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「こんなに頑張っているのに、なぜ輝かしい未来を掴めないのか?・・それは、目の前の仕事を頑張りすぎてしまっているからだと思うんです」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「目の前の仕事に適性がないと思うなら、今の仕事を頑張りながら、別の道も少しずつ探してみる」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「新しい道の探索は希望となる。希望さえあれば人生は輝く。希望を失ったとき、心は折れる」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「・・希望の光を見失い、ヤケ酒を飲んだり、他人の悪口、会社の悪口、しまいには政治が悪いとか言い出す」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「これをやると、猛スピードで人生は悪くなっていく」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「だから、ビールを飲みながら愚痴や文句を言っているヒマがあるなら、その時間に、新しい道へ一歩でも踏み出したい」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「それが、チーム単騎逃げの、しなやかなあきらめ方なのです」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「・・人生に選択肢は少ないように見える。でも実は、すべての人には無限の可能性がある」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「可能性を見せないようにしているのは世の中であり、可能性を見ないようにしているのは自分自身である」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「踏ん張らず、しなやかな心で、自分の適性に合った舞台を模索する。それこそが、前向きに諦める、ということだと思うんです」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「我々チーム単騎逃げは、このような考えの下、頑張りすぎないしなやかな心で、自分の長所を最大限に生かせるような土俵を模索し、ヒカリ輝く人生を提案したい」


オウケンブルースリ
「ヒカリ輝くって言いたいだけだろ 汗」



エイシンヒカリ
「・・競馬の話、全然してないけど大丈夫ですか?」


オウケンブルースリ
「大丈夫じゃないだろ 汗 おまえ、大切な天皇賞秋の回で、やってくれたな 汗」



エイシンヒカリ
「うん。これで、しゃべ馬の人気が落ちるなら、その時は前向きに諦めましょう」


オウケンブルースリ
「・・・・汗」



エイシンヒカリ
「・・日本人は昔から、ひとつの道を決めたら、石にかじりついてでも生涯がんばり続けるべし!という堅苦しい思想を持ちがちです」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「でも、自分に合った道に出られる時期は、人それぞれ違う」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「早い段階で、自分の生きる道を見つけられた人は、その道で頑張ればいい。でも、まだ自分の道に出会えていない人は、今ある道に固執することはない」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「もしも選んだ道が、どうしても自分に合わない道だったら、敢然と諦めよう。胸を張って進路変更しよう」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「恥ずかしい事は何もない。それは自分が挑戦した証なのだから」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「歩み続けよう。誰に笑われようとも」


オウケンブルースリ
「・・・・」



エイシンヒカリ
「そう。僕たちは!」


オウケンブルースリ
「・・・・」



二人
『チーム単騎逃げ!!』



オウケンブルースリ
「・・言わせんな 汗」


エイシンヒカリ
「国内ラストランは、モーリスだけでなく、僕もそうなんです」


オウケンブルースリ
「そうだったな」



エイシンヒカリ
「ラストランでも、踏ん張らず、ダメだと思ったらさっさと諦めたいと思います」


オウケンブルースリ
「・・やっぱモーリスが軸だな ボソッ」



エイシンヒカリ
「そう。僕たちは!」


二人
『チーム単騎逃げ!!』



オウケンブルースリ
「言わせんな 汗」



  - つづく –



※この物語はフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。

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