マツリダゴッホ バースデー特別編~ゴッホとジャーニー、若き日の出会い
◆マツリダゴッホ バースデー特別編~ゴッホとジャーニー、若き日の出会い
≪焼き鳥シゲにて≫
♪しみじみ~飲めば~しみじみと~ぉぉぉ~♪
マツリダゴッホ
「・・まったく・・ジャーニーの奴は・・ ブツブツ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「どうしたんですかい?」
マツリダゴッホ
「いや・・ジャーニーが、こないだワシを放置して、ここでオウケン氏と飲み会やってたじゃないですかマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「ああ。そうでしたねえ」
マツリダゴッホ
「あの男はまったく・・。アシスタントなのに、データ収集などは手伝わんし・・ ブツブツ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」
マツリダゴッホ
「最近は、ワシよりおもしろいこと言おうとするし、ワシの言うことは聞かんし・・・ブツブツ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「もう、ジャーニーとワシの関係は、アカンのではないかと思うこともありマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「フゥー 落」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・ところで、ゴッホさんと、ジャーニーさんは、どんな出会いだったんですかい?」
マツリダゴッホ
「む」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「・・・うーむ。あれは、2009年の産経大阪杯のレース後でしたマツリダ・・」
≪~回想シーン。2009年 産経大阪杯~≫
ドリームジャーニー
「はっはー!喜 余裕だぜ!ダービー馬のディープスカイも、オークス馬のカワカミプリンセスも、こんなもんかよ! 喜」
周りの馬たち
「・・・・」
ドリームジャーニー
「これからは、ボクの時代!喜 誰かボクに勝てる奴はいないのか?ははっ! 喜」
周りの馬たち
「・・・・」
ドリームジャーニー
「おい!おまえら。なんか言ってみろよ。ぐうの音も出ないか?ははん! 喜」
周りの馬たち
「・・・・ 怒」
ドリームジャーニー
「ああ?なに?その目つき。ボクにケンカ売って、どうなるかわかってんのかコラ」
周りの馬たち
「・・・チッ 怒 ・・G1は、朝日杯しか勝ってないくせに、エラソーに・・ 怒」
ドリームジャーニー
「・・なんだとコラ・・。もう一回、言ってみろよ・・ 怒」
周りの馬たち
「・・・・ 怒」
ドリームジャーニー
「・・・・ 怒」
周りの馬たち
「・・・・ 怒」
マツリダゴッホ
「・・・ちょ、ちょっといいですかマツリダ? 汗」
ドリームジャーニー
「あ? 怒」
周りの馬たち
「ああっ? 怒」
マツリダゴッホ
「み、みなさん 汗 ちょっと落ち着きマツリダ 汗」
ドリームジャーニー
「・・なんだアンタ?なんて言ってんのかわかんねえよ 怒」
マツリダゴッホ
「ワシは、今の大阪杯で、7着だった者ですマツリダ」
ドリームジャーニー
「7着?フン。ザコに用はねえよ」
マツリダゴッホ
「実はワシは、2007年の有馬記念を勝った、マツリダゴッホという者ですマツリダ」
ドリームジャーニー
「は?有馬記念?ウソこいてんじゃねえよ。オッサン」
マツリダゴッホ
「ホ、ホントなのだがマツリダ 汗」
ドリームジャーニー
「・・つーかよ。語尾にマツリダってつけてんじゃねえよ。ウゼえよ 怒」
マツリダゴッホ
「す、すみマツリダ 汗」
ドリームジャーニー
「・・で、なんの用だよ?」
マツリダゴッホ
「うむ。ドリームジャーニー氏よ。おぬしは強いマツリダ」
ドリームジャーニー
「知ってるよ。ハゲ」
マツリダゴッホ
「ハ、ハゲてねえしマツリダ 汗」
ドリームジャーニー
「だから何の用だよ! 怒」
マツリダゴッホ
「うむ。ドリームジャーニー氏よ。おぬしは強いマツリダ」
ドリームジャーニー
「さっき聞いたわっ!!怒」
マツリダゴッホ
「うむ。おぬしは、古馬G1をも勝つ素質がある。だが、今のままでは、せっかくの才能を開花させることはできんマツリダ」
ドリームジャーニー
「は? 怒」
マツリダゴッホ
「横柄な態度は、才能を消失させるだろうマツリダ」
ドリームジャーニー
「なに言ってんだテメ 怒」
マツリダゴッホ
「成功とは、才能と人間性。その両方を兼ね備えた者にのみ、もたらされるのだマツリダ。と言っても、我々は馬だから、人間性じゃなくて、馬性かマツリダ。むほほ 笑」
ドリームジャーニー
「わけわかんねえんだよっ!オッサン!ガスッ! 蹴」
マツリダゴッホ
「むほほっ!汗 蹴らんといてマツリダ 汗」
ドリームジャーニー
「つきあってらんねーぜ。もうボクに話しかけるんじゃねえよ。オッサン。ボクには才能があるから、人間性なんか無くても、勝つんだよバカ。じゃあな」
バタン
マツリダゴッホ
「ド、ドリームジャーニー氏・・」
≪~1ヶ月後。2009年 天皇賞春の後~≫
ドリームジャーニー
「・・・ま、負けた・・落 なんで負けたんだ・・。このボクが・・ 落」
ガラの悪い馬たち
「ぎゃーはははww いいザマだな。ベビーフェイスのジャーニーさんよ~ww」
ドリームジャーニー
「ちっ・・」
ガラの悪い馬たち
「・・テメーよお。調子に乗りすぎなんだよ・・ 怒」
ドリームジャーニー
「なんだと?」
ガラの悪い馬たち
「・・ちょっとこっち来いよ・・ 怒」
ドリームジャーニー
「な、なんだよ 汗 タイマンで勝負しろよ! 汗」
ガラの悪い馬たち
「うるせえよ。俺ら全員で相手してやんよww 10人でーすww」
ドリームジャーニー
「ひ、卑怯者が・・」
ガラの悪い馬たち
「来いよ、オラ 怒」
ドリームジャーニー
「くっ・・・」
ガチャ
マツリダゴッホ
「・・あの~。ちょっとマツリダ」
ドリームジャーニー
「ん?」
ガラの悪い馬たち
「ああっ? 怒 またテメーかコラ! 怒」
マツリダゴッホ
「・・春はあけぼの。祭りはゴッホ。いや、マツリダゴッホ 喜」
ガラの悪い馬たち
「わけわかんねえんだよっ!ガスガスッ!! 蹴」
マツリダゴッホ
「むほほっ!汗 キックはやめてくだマツリダ 汗汗」
ドリームジャーニー
「ア、アンタ!何しに来たんだ!部外者は帰れよ!」
マツリダゴッホ
「・・ド、ドリームジャーニー氏がピンチなのに、見て見ぬふりはできんマツリダ」
ドリームジャーニー
「ア、アンタ・・」
マツリダゴッホ
「・・心配するでないマツリダ。ワシの酔拳を見よマツリダ!」
ドリームジャーニー
「む!」
マツリダゴッホ
「とぉうっ! 飛」
ドリームジャーニー
「おおっ!汗 飛んだ! 驚 空中で一回転して・・」
ツルンッ!
ドンガラガッシャーン!
マツリダゴッホ
「むほほっ!汗汗 腰っ!汗」
ドリームジャーニー
「ち、着地の瞬間に、すべってコケて、腰を強打してんじゃねえか!汗 なんのために飛んだんだっ! 汗 酔拳じゃねえしっ!汗」
マツリダゴッホ
「こ、腰をやりマツリダ 汗汗」
ドリームジャーニー
「腰やってんじゃねえかっ! 汗」
マツリダゴッホ
「あ、あとは頼みマツリダ・・ドリームジャーニー氏・・ 汗」
ドリームジャーニー
「アンタ何しに来たんだっ! 汗」
ガラの悪い馬たち
「・・オイ・・。いつまで待たせんだコラ・・ 怒」
ドリームジャーニー
「くっ・・」
マツリダゴッホ
「・・こ、腰 汗」
ガラの悪い馬たち
「二人まとめてしねやぁー!オラァー! 襲」
≪~1時間後~≫
ドリームジャーニー
「・・・うぅ・・」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「う、うぐっ・・。いてえ・・ 汗」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「・・おい・・オッサン・・生きてっか?」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「お、おい! 汗」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「オッサン!汗 しっかりしろ!しぬな!おい! 汗」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「・・・・」
マツリダゴッホ
「・・・ぐごぉ~~ふごぉ~~Zzz・・・」
ドリームジャーニー
「ね、寝とる! 汗」
マツリダゴッホ
「・・む。ここはどこだマツリダ?」
ドリームジャーニー
「オ、オッサン!大丈夫か?!」
マツリダゴッホ
「む。ドリームジャーニー氏。無事だったかマツリダ」
ドリームジャーニー
「オレは大丈夫だ!アンタは? 汗」
マツリダゴッホ
「うむ。チンピラに、腰をやられマツリダ」
ドリームジャーニー
「そ、それは酔拳失敗によるものだろ 汗 つーか酔拳じゃねえし 汗」
マツリダゴッホ
「・・ドリームジャーニー氏。悪いが、肩を貸してくだマツリダ」
ドリームジャーニー
「あ、ああ。しょうがねえな。肩を貸してやるよオッサン。・・・ぐぐ・・重い・・ 汗」
マツリダゴッホ
「むむ。ドリームジャーニー氏。おぬしは体が小さいなマツリダ。しっかり支えろマツリダ」
ドリームジャーニー
「う、うるせえわっ!汗 エラソーに言うな! 汗 さっさと歩けや! 汗」
マツリダゴッホ
「・・・・ 歩」
ドリームジャーニー
「・・・・ 歩」
マツリダゴッホ
「・・・ドリームジャーニー氏よ」
ドリームジャーニー
「あ?」
マツリダゴッホ
「・・・自分のすごさを、周りにひけらかすことなかれマツリダ」
ドリームジャーニー
「あぁ?」
マツリダゴッホ
「・・たとえ自分に自信があっても、他者に横柄な口をきくことなかれマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・・」
マツリダゴッホ
「ドリームジャーニー氏よ。おぬしは強いマツリダ」
ドリームジャーニー
「3回目な 汗」
マツリダゴッホ
「おぬしは強いが、周囲にトゲを刺しすぎるのだマツリダ」
ドリームジャーニー
「なんの話だよ」
マツリダゴッホ
「言葉づかいをソフトにせよ。才能に頼ることなかれ。周囲の人を大切にせよマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・・」
マツリダゴッホ
「おぬしは、おぬしを大切にしてくれる人々に支えられて、生きているのだからマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・・」
マツリダゴッホ
「1人で生きてると思うんじゃねえマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・・」
マツリダゴッホ
「わかったかジャーニーよ」
ドリームジャーニー
「・・・・」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「・・・はい・・。わかりました・・。ゴッホさん・・ 涙」
マツリダゴッホ
「うむ。これからの時代は、おまえが引っ張って行け。ジャーニー」
ドリームジャーニー
「・・・はい・・ 涙」
マツリダゴッホ
「うむ」
ドリームジャーニー
「・・あの・・ゴッホさん・・」
マツリダゴッホ
「ん?どうしたジャーニー?なんでも言えマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・お、重いんで、自力で歩いてもらっていいっすか? 汗」
マツリダゴッホ
「むほほっ 汗」
≪~回想シーン終わり。現代に戻る~≫
マツリダゴッホ
「・・・まあ、そんな感じですなマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。そうでしたかい」
マツリダゴッホ
「その後、ジャーニーは宝塚記念と有馬記念の、グランプリ連覇の偉業を成し遂げマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「そうでしたねえ」
マツリダゴッホ
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「しかし・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「ん?」
マツリダゴッホ
「・・ジャーニーは、今はもう・・ワシのことなど、気にかけてはおらんでしょうマツリダ 落」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「ワシを放置して、一人で飲みに行くし」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・ね、根に持ってるな 汗」
マツリダゴッホ
「・・あいつはもう、一人で歩けマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「・・ワシに、あいつの自由を束縛する権利はないですマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・」
マツリダゴッホ
「・・もう勝手にしやがれマツリダ。ジャーニーは、これからは一人で、自分の人生を・・」
ガラガラッ
ドリームジャーニー
「こんにちわー 喜」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・おう。ウワサをすれば・・だぜ」
マツリダゴッホ
「む」
ドリームジャーニー
「シゲさん!このあいだは、ごちそうさまで・・・あ」
マツリダゴッホ
「・・・・ 口尖」
ドリームジャーニー
「ゴッホさん。来てたんすか」
マツリダゴッホ
「・・シゲ氏。ワシはそろそろ帰りマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「おう。また来ておくんなせえ」
マツリダゴッホ
「ごちそうさマツリダ。よっこらマツリ・・・むほほ! 汗」
焼き鳥屋 店主シゲ
「ん?」
マツリダゴッホ
「こ、腰が痛いマツリダ 汗汗」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・最近、変則開催などで、無理してたからじゃねえかい?」
マツリダゴッホ
「そ、そうなのかなマツリダ 汗汗」
ドリームジャーニー
「・・・・」
焼き鳥屋 店主シゲ
「歩けやすかい?」
マツリダゴッホ
「う、うむ 汗 がんばれば、なんとか・・むほほ 汗 痛いマツリダ 汗」
焼き鳥屋 店主シゲ
「だ、大丈夫ですかい? 汗」
マツリダゴッホ
「だ、だいじょうブイ・・・はうっ 汗汗」
焼き鳥屋 店主シゲ
「・・・・汗」
ドリームジャーニー
「・・・・肩を貸してやるよオッサン」
マツリダゴッホ
「だ、誰がオッサンやねんマツリダ 汗・・・む。そのセリフ・・」
ドリームジャーニー
「・・・って、いつか言った記憶があります・・」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「アンタは、もうオッサンなんだから、無理しないことですね」
マツリダゴッホ
「むむ」
ドリームジャーニー
「・・・11歳に、なったんでしょう?」
マツリダゴッホ
「む?」
ドリームジャーニー
「・・・3月15日・・。お誕生日だったでしょ?」
マツリダゴッホ
「あ・・」
ドリームジャーニー
「・・お誕生日のプレゼントに、肩を貸しますよ」
マツリダゴッホ
「・・・・」
ドリームジャーニー
「・・こ、これからも・・支え合って行きたいという意味を込めて 照」
マツリダゴッホ
「ドリームジャーニー氏・・ 涙」
ドリームジャーニー
「な、なぜフルネーム? 汗」
マツリダゴッホ
「ありがとうございマツリダ・・・ドリームジャーニー氏 涙」
ドリームジャーニー
「そ、それ、やめてもらっていいですか 汗 気色悪いんで 汗」
マツリダゴッホ
「じゃあ、やめマツリダ」
ドリームジャーニー
「・・・それは、『やめます』なのか、『やめません』なのか、どっちですか?」
マツリダゴッホ
「どっちでもマツリダ」
ドリームジャーニー
「め、めんどくさいなっ! 汗」
マツリダゴッホ
「めんどくさくありマツリダ」
焼き鳥屋 店主シゲ
「フッ。やっぱりお似合いだな。お二人さんよ ボソッ」
- つづく –